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今更ながら、土方さんの許可無しに朝御飯を作ってしまった事に気付いた私は、昨日烝に案内してもらった記憶を頼りに、副長自室の前に辿り着いた。
(「此処で‥合ってるよね」)
少し心構えをしてから、襖に手を掛けた、調度その時だった。
「ねぇ土方さぁーん」
「‥‥」
「土方さんってばー」
「あぁもううるせぇ!!」
賑やかだった。
果たして今割り込んで良いのかと戸の前で一人考えていたけれど
「‥おい。戸の前の奴、突っ立ってないで入ってこい」
土方さんはお見通しだったみたい。
「あ‥失礼します」
いそいそと戸を開けると、案の定 二人が居た。土方さんはまだ寝起きなのか、半分布団の上で煙草を吸っていて、沖田さんがその肩に飛び付いていた。
「春華か。何だ?」
「あの‥―――」
私は今朝の事を説明した。
「あ? 別に対した問題もねぇだろ」
「そうですか?良かった」
私が少しホッとすると、沖田さんが もう喋らずにはいられないとでも言うように土方さんに食いついた。
「ねぇだから土方さんってば!」
沖田さんは後ろから肩越しに土方さんの顔を覗き込んだ。
「行って良いでしょう?」
「駄目だっつってんだろうが。布団包まって大人しく寝てろ!!」
けち!と言って沖田さんは片頬を膨らませ、拗ねた。
そして、一つ咳。
「‥風邪、でもひいたんですか?沖田さん」
話から察してそう思った。
「そうなんですよー。でも買い置きのお菓子が無くなっちゃって‥」
沖田さんは心底残念そうに 肩を落とした。
「あの、私行きましょうか?」
「「へ?」」
「一応医者ですし、無理はさせません。それに、実は誰かに町を案内して頂きたかったんです」
そう言うと、沖田さんは目を輝かせて、土方さんは明らかに呆れたように頭を掻いた。
「行きましょう行きましょう!」
同意を求めて私と沖田さんが土方さんの方を見遣ると、観念したように溜め息をついた。
「あーもう何処にでも行け!」
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