Chris Redfield
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もっと遠くへ
ラクーン市警の頃から心を寄せてきたクリスと、先日ついに恋人同士になれた。
あの日のことがまだ夢みたいで、胸の中がふわふわしている。
でも、クリスが私を抱きしめてくれた温もりは確かに本物だった。
私たちは話し合い、職場では関係を隠すことに決めた。
仲間と命を預け合う仕事だから、余計な気遣いを生みたくなかったのだ。
しかし、海外任務から戻ってきたジルには、どういうわけかあっさり見抜かれてしまった。
食堂で肩を並べたとき、彼女がひそひそ声で囁く。
「ねぇ、もしかしてあなた……クリスと?」
「えっ、なっ、何、が?」
「その反応!分かりやすすぎるわよ。とにかく、おめでとう」
そう言って、ジルは口元に笑みを浮かべながら仕事へ戻っていった。
彼女は私の長い片想いを知っていたし、茶化したり首を突っ込んだりしない。いつもいい距離で見守ってくれる。ジルのそういうところが、私はとてもありがたかった。
***
その日の夕方。
仕事を終えて家に戻り、シャワーを浴びてホッと一息つく。
明日はクリスと久々に休みが合う。丸一日、一緒に過ごせる。
それを思うだけで、今日まで頑張れたし、掃除する手にも自然と力が入った。
夜9時を過ぎたころ、携帯が鳴った。
表示された名前に心臓が跳ねる。
「――もしもし、クリス? お疲れさま。もう家に着いたの?」
『いや、今から帰るところだ』
「こんな時間まで……本当にお疲れさま。ゆっくり休んで。明日は私は何時でも――」
『ナマエの声を聞きたくてな。今、大丈夫だったか?』
その一言に、胸がじんわりあたたかくなった。
帰り道の数分でさえ惜しいと思ってくれたのだろうか。
『今日の訓練で多くの課題が見つかったんだ。まとめていたらこんな時間になってしまった』
電話越しに車のドアが閉まる音。今から運転して帰るのだろう。
「じゃあ、実りある訓練だったんだね!
そういえば今日、ジルに会ったよ。食堂で。
……びっくりすることに、私たちの関係にすぐ気づいてた」
『何? …あいつには敵わないな』
ジルの超能力じみた勘の良さに、一緒になって笑った。
彼女はきっと今どこかでくしゃみをしていることだろう。
ふと静けさが落ちた。
いつのまにか、心の奥にあった言葉が口をついて出ていた。
「……クリス。すぐに会いたい」
疲れている人に言うべきじゃないのに。
今日でなくとも、明日会えるのに。
でも、止められなかった。
『……実は俺も、同じことを言おうとしていたんだ。
けど、こんな時間からじゃ迷惑だと思ってな』
「迷惑なんかじゃないよ。うれしい。
明日も会うんだし……そのまま泊まっていけば?」
『! ……そうだな。助かる』
電話の向こうで、わずかに息をのむ気配がした。
クリスは一度自宅に寄って荷物を取り、それから私の家に来るという。
その間、私は鼻歌を歌いながら部屋を整え、ほんの少し香水をまとった。
浮かれているのが、自分でも分かった。
***
小一時間ほどしてクリスが到着し、私は軽く用意していた夕飯を出した。
「美味いな」
短い一言でも、誠実さが伝わって、胸が温かくなる。
食器を片付けていると、背後から腕が回り、腰を優しく抱き寄せられた。
驚くより早く、うなじにキスが落ちる。
彼は帰宅して急いでシャワーを浴びてきてくれたのだろう。少し湿った髪が頬をくすぐり、胸の奥が熱を帯びた。
「クリス……もう。待ってよ」
もっとして欲しいけれど、照れ隠しで逆のことを言ってしまう。
しかし私の気持ちを知ってか知らずか、クリスは止まってくれない。
後片付けもそこそこに、私たちはソファで向かい合うように座った。
触れ合うだけだった口付けは、次第に深くなっていく。
「疲れてるでしょ? もう寝る……?」
これもウソ。
本当はまだこうしていたいし、私は……もっと先へ進みたい。
私の問いかけに、クリスは答えなかった。
ただ熱い視線で私を見つめてくる。
今きっと、同じことを考えている。
そう確信した。
だから――今なら言える。
「あの……クリス。一緒にベッドに行こう?
大人だもん、意味は……わかるよね」
「!! ……っナマエ」
次の瞬間、強く抱き寄せられた。
耳元にクリスの低い声が響く。
「おまえを大切に思ってるから……後悔させたりするようなことは、絶対にしたくない。本当に……いいのか?」
「後悔なんてしないよ。ずっと……望んでたから」
「……歯止めが効かなくなるかもしれない」
「ふふ。受けて立つわ」
言葉を交わし、視線が絡まりあった。
クリスがニヤッと笑う。
その顔を見ただけで、自分の身体が熱くなるのがわかった。
私の腰が思わず震えたのを、クリスは見逃さなかった。
彼の腕に抱え上げられ、足が宙に浮く。
「ナマエ……」
私を愛おしそうに呼ぶ、掠れた声。
寝室へ向かう彼の肩越しに、私は静かに目を閉じた。
甘く、長い夜が始まろうとしていた。
fin.
ラクーン市警の頃から心を寄せてきたクリスと、先日ついに恋人同士になれた。
あの日のことがまだ夢みたいで、胸の中がふわふわしている。
でも、クリスが私を抱きしめてくれた温もりは確かに本物だった。
私たちは話し合い、職場では関係を隠すことに決めた。
仲間と命を預け合う仕事だから、余計な気遣いを生みたくなかったのだ。
しかし、海外任務から戻ってきたジルには、どういうわけかあっさり見抜かれてしまった。
食堂で肩を並べたとき、彼女がひそひそ声で囁く。
「ねぇ、もしかしてあなた……クリスと?」
「えっ、なっ、何、が?」
「その反応!分かりやすすぎるわよ。とにかく、おめでとう」
そう言って、ジルは口元に笑みを浮かべながら仕事へ戻っていった。
彼女は私の長い片想いを知っていたし、茶化したり首を突っ込んだりしない。いつもいい距離で見守ってくれる。ジルのそういうところが、私はとてもありがたかった。
***
その日の夕方。
仕事を終えて家に戻り、シャワーを浴びてホッと一息つく。
明日はクリスと久々に休みが合う。丸一日、一緒に過ごせる。
それを思うだけで、今日まで頑張れたし、掃除する手にも自然と力が入った。
夜9時を過ぎたころ、携帯が鳴った。
表示された名前に心臓が跳ねる。
「――もしもし、クリス? お疲れさま。もう家に着いたの?」
『いや、今から帰るところだ』
「こんな時間まで……本当にお疲れさま。ゆっくり休んで。明日は私は何時でも――」
『ナマエの声を聞きたくてな。今、大丈夫だったか?』
その一言に、胸がじんわりあたたかくなった。
帰り道の数分でさえ惜しいと思ってくれたのだろうか。
『今日の訓練で多くの課題が見つかったんだ。まとめていたらこんな時間になってしまった』
電話越しに車のドアが閉まる音。今から運転して帰るのだろう。
「じゃあ、実りある訓練だったんだね!
そういえば今日、ジルに会ったよ。食堂で。
……びっくりすることに、私たちの関係にすぐ気づいてた」
『何? …あいつには敵わないな』
ジルの超能力じみた勘の良さに、一緒になって笑った。
彼女はきっと今どこかでくしゃみをしていることだろう。
ふと静けさが落ちた。
いつのまにか、心の奥にあった言葉が口をついて出ていた。
「……クリス。すぐに会いたい」
疲れている人に言うべきじゃないのに。
今日でなくとも、明日会えるのに。
でも、止められなかった。
『……実は俺も、同じことを言おうとしていたんだ。
けど、こんな時間からじゃ迷惑だと思ってな』
「迷惑なんかじゃないよ。うれしい。
明日も会うんだし……そのまま泊まっていけば?」
『! ……そうだな。助かる』
電話の向こうで、わずかに息をのむ気配がした。
クリスは一度自宅に寄って荷物を取り、それから私の家に来るという。
その間、私は鼻歌を歌いながら部屋を整え、ほんの少し香水をまとった。
浮かれているのが、自分でも分かった。
***
小一時間ほどしてクリスが到着し、私は軽く用意していた夕飯を出した。
「美味いな」
短い一言でも、誠実さが伝わって、胸が温かくなる。
食器を片付けていると、背後から腕が回り、腰を優しく抱き寄せられた。
驚くより早く、うなじにキスが落ちる。
彼は帰宅して急いでシャワーを浴びてきてくれたのだろう。少し湿った髪が頬をくすぐり、胸の奥が熱を帯びた。
「クリス……もう。待ってよ」
もっとして欲しいけれど、照れ隠しで逆のことを言ってしまう。
しかし私の気持ちを知ってか知らずか、クリスは止まってくれない。
後片付けもそこそこに、私たちはソファで向かい合うように座った。
触れ合うだけだった口付けは、次第に深くなっていく。
「疲れてるでしょ? もう寝る……?」
これもウソ。
本当はまだこうしていたいし、私は……もっと先へ進みたい。
私の問いかけに、クリスは答えなかった。
ただ熱い視線で私を見つめてくる。
今きっと、同じことを考えている。
そう確信した。
だから――今なら言える。
「あの……クリス。一緒にベッドに行こう?
大人だもん、意味は……わかるよね」
「!! ……っナマエ」
次の瞬間、強く抱き寄せられた。
耳元にクリスの低い声が響く。
「おまえを大切に思ってるから……後悔させたりするようなことは、絶対にしたくない。本当に……いいのか?」
「後悔なんてしないよ。ずっと……望んでたから」
「……歯止めが効かなくなるかもしれない」
「ふふ。受けて立つわ」
言葉を交わし、視線が絡まりあった。
クリスがニヤッと笑う。
その顔を見ただけで、自分の身体が熱くなるのがわかった。
私の腰が思わず震えたのを、クリスは見逃さなかった。
彼の腕に抱え上げられ、足が宙に浮く。
「ナマエ……」
私を愛おしそうに呼ぶ、掠れた声。
寝室へ向かう彼の肩越しに、私は静かに目を閉じた。
甘く、長い夜が始まろうとしていた。
fin.
