今の医者というのは戦わねばならない職業だ。1部の病原菌達が具現化し、擬人化し、人間並、もしくは人間以上の知能を得た。ただの雑菌を蹴散らすなら今の医療でも通用するが、今の病原菌を退治するには、小型化し患者の体内に入りの先頭が必須だ。そしてそれは、歯科も例外では無い。

｢虫歯菌は幼少からの宿主に執着する場合が多いっと……｣

｢そうそう、俺とお前みたいにな？｣

｢うるせえよ｣
こいつは俺が子供の頃から俺に着いてきてる虫歯菌。最近姿を現すようになったのは、俺が歯科を学び始めたからだろう。子供の頃は虫歯だらけだった。永久歯になってからも何回か。だからこそ歯医者に憧れてるんだけど。

｢オマエは人の歯磨きは憎たらしいほど上手くなってきたくせに自分の歯磨きはヘッタクソだな。時間掛けらんないの？また虫歯になりたいんだなぁ？｣

｢うるせぇよ……｣

｢俺の作る虫歯は痛いぜ？よーく知ってるだろ？｣
俺の虫歯にはこいつが全て関わっている。ということで、俺のとりあえずの目的は。

｢俺はいつかお前を退治してやるからな｣
こういうことにしておく
｢それ何回目？あと……｣

｢砂糖たっぷりキャンディ舐めながら勉強してたも説得力ないなぁ？繁殖し放題で助かるわ。やっぱオマエは俺の最高の居場所だよ｣

｢甘党だからさ……サガなんだよ……くそ｣

｢将来虫歯だらけ二次カリだらけのオマエを拝むのが楽しみだぜ。自分を疎かにするのが大好きなんだな？｣

｢意地の悪いやつだ……｣