ふしゆとお馬☆彡


柳「藤の花の見頃も終わって、紫陽花の季節も過ぎれば、紅葉のシーズンよね♡

え?紅葉狩りに行きたい?ホント、翼宿、あんたは山が好きねェ!いーわよ!いつにする?え!?10月28日?ごっめーーん!その日はっ!その日だけはっ!予定が入ってンのっ♡

星宿様に、天皇賞・秋に誘われてンのよっ♡だから、ごっめーーん!」

翼「なんも言うてへんがな」

柳「陛下が競馬観戦することを「天覧競馬」って言って、由緒正しき、ご公務の一環なのよ」

翼「ふーん」

柳「それにこのあたしが、後宮一の美貌が買われ、未来の正妃としてご同行するの。つまり、後宮の妃としてのあたしの初公務でもあるのよ〜〜♡」

翼「はーん」←興味ない

柳「ちなみに皇帝陛下も馬券を買うことができるのよ」

翼「ふーん」

柳「星宿様がね、『それが健全な国民の娯楽であるよう、国の主として見守ることはむろん、旗が振られ、ファンファーレが鳴り、ゲートが開き、各馬一斉スタートから確定まで、美しい競走馬サラブレッドたちから目が離せないな。そうは思わぬか?』って言うから、『あたくしは陛下のその美しさから目が離せませんわ♡』って言ったら、『万が一、不審者を見つけたら決して目を離さずに、民の安全を最優先に、任務にあたるように』ですって」

翼「後宮一の猛々しい力を買われての護衛やん。公務やのうて、任務言われとるやん」

柳「当日は、貴賓室の入り口付近に立ち、観覧席を背に、決して持ち場を離れないようにですって」

翼「馬も見れんやん」

おわり
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