☆別冊雛菊≪マーガレット≫遊戯☆

4


「ちょーっと、山賊のお頭さんには、
難し過ぎたかしらねェ!?漢字がいっぱいの書物はぁ!?
お~ほほほほ!!(怒)」

「書物ってなんやねん!?少女漫画やろ」

「漢字に送り仮名、ふってあげましょうかぁ!?」

「絵ぇだけ見て、字ぃ読んどらんから、理解できへんねん。
作者の気持ちが」

「あんたがよっ」

「まあ、ちょーっと、乙女の気持ちは理解できへんな。
オカマには(笑)」

「あんたによっ」



((はっ))



(ケンカなんかしちゃったら、
Hなことする流れになっちゃうじゃないっ。
少女漫画だと)

(ケンカなんかおっぱじめてもうたら、
ちがうことおっぱじめてまうやん。
少女漫画だと)





「あー、最新号まで暇やなー。来週までなにしよ」

「少女漫画は月刊よ」

「お前、さっきから何してんねん?」

「あたし?見りゃわかるでしょ?髪、とかしてんのぉ」

「お前も暇やな」

「暇でとかしてんじゃないわよっ」

「…なぁ」

「ん?」

「なぁ」


寝台に寝そべったまま、空いている隣を指さした翼宿。
鏡台の上に、櫛を、ことん、と、置いた柳宿。


「…変なことスル気じゃないでしょうねェ」

「…せーへんわ」

「変なことしたら、人、呼ぶからね」

「なんもせーへんわ。
人、呼ばんでも、お前ひとりで、どーとでも出来るやろ」


つづく
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