☆二人悪戯☆

2


(えーと、ロウソクOK、鞭NG、キスOKやったな??たしかぁ)

柳宿の桜の形をした小さな唇に、
牙のある口元を近づけた翼宿。


ばちんっ!!!


「痛─────っ!!!なにすんねん!?」

右頬にビンタをくらった翼宿。

「なに、いきなりキスしようとしてんのよッ!?
キスと貞操帯はNGで、OKはさるぐつわよ!」

「お前、たま とAまでしとるやんッ!?」

(いきなり、キスもせんと、おっぱじめたら、
『なに、いきなりキスもしないで、おっぱじめてンのよッ!?』ゆーて、
怒るー思ったのに。コイツの、NGの基準、なんやねん!?)

翼宿は、ぶつぶつ心の中で言いながら、
柳宿の衣装の中に右手を滑り込ませた。


「アンッ♡」

(お、エエ声)

「アッ、アッ、アッ」

(コイツ、声、ええからな)

「アッ♡アンッアアンッ♡あっ♡あっ♡あ~~~~~~~ッ♡」

(声もエエけど、感度もエエな)

「目ェ、閉じて、星宿様のことでも、考えときぃ」

「星宿様ァ♡」

素直に、目を閉じ、愛しいお方の名を口にする。


「んっ…ア、アッ、そこぉ、ソコぉ……星宿様ァ♡」

「ココか?ココがエエんか?」

「アッ、アッ、いけません♡いけませんわ♡星宿様ァ♡」

「ええんやろ?ココが、ええんやろ?」

「ああ~~~♡そんなふうに、そんなトコ、
そんなコトされたらぁ~~~~♡星宿様ァ~~~~♡」

「ココ、こんなふう、こーされるのが、ええんやろ~~~?」

「星宿様ッ♡アアッ、ン、ン、ンンッ!!……あっ、あっ、あっ、
そこぉ……あっ、イイッ ンッ、アン……、アンッ、星宿様ッ♡」

「気持ちええか?なあ?気持ちええか?」

「ハァ……♡もっとぉ……もっとぉ……星宿様ぁ……♡」

「なあ?気持ちええか?なあ?」

「アッ、そこ……、ンンッ、あ、もっと!イイ、もっとぉ!!
もっと、あたくしの体を、可愛がってくださいましな~~~~~♡
星宿様ぁ~~~~~~♡ああンッ♡」

「気持ちええんか?ここ、気持ちええんか?」

「あっ、あっ、あっ、あっ~~~~~っ!!」

「なあ?なあ?なあ?なあ~~~??(笑)(笑)」


ばちんっ!!!


「痛─────っ!!!なにすんねん!?」

左頬にビンタをくらった翼宿。

「なに、いきなり言葉責めしてんのよッ!?
なあ?なあ?うるさくて、集中できないのよっ!」

「星宿様のこと、考えとってええゆうたやろ。オレのこと、考えんで」

「考えらンないのよッ!」

「星宿様も、言葉責めスルかも分からんやん。関西弁で」

「絶対、しないわよっ」

「お前、星宿様のなにを知っとんねん」

「あんたより、知ってるわよっ」

「星宿様は、お前のこと、なんも知らんけどな(笑)」

「なんですって~~~~~!!?」

図星に、顔を真っ赤にし、
1から10までデリカシーのない男の顔に、
ビンタしようとした柳宿の手首を掴むと、
その顔を近づけた翼宿。



「─────お前、ココ、弱いやろ?」



翼宿は、その耳元で言いながら、
衣装の中に滑り込ませた右手で、
中指と親指で、握るように輪を作り直すのではなく、
中指と薬指の腹で、足の付け根の陰になった部分から、
奥の窄まりの部分までを、渡らせるように撫でた。


「………あっ」


思わず、素直に、声を漏らす。

泣きボクロのある、タレ目がちな大きな瞳が、
月明りに、少し潤んで見える。


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