プロローグ 夢を追う者

──ストーリーⅡ グレムリン────


シロンを追うが、逃げられるアヴァン。
「どこ行きやがった…?」そう呟きながら辺りを見回す彼の視界に、ガタガタと動く影が映る。


アヴァン「あ?なんだあれ?」

「──っ!!──っ!?」

ガタンガタン

アヴァン「ゴミ箱に…ハマってんのか?
 どれ、助けてやろうじゃねーか」


ごみ箱に手を掛け持ち上げると、焦げ茶の獣―グレムリンが転がる。


グレムリン「──っ!!…ギャッ!?
 ガーッ!!」

アヴァン「うわっ!?」


グレムリンはアヴァンを見るやいなや、威嚇する。


グレムリン「グルルルっ…」

アヴァン「おいおい、助けてやった恩人にそりゃねーだろ」

グレムリン「…ニャ?」


グレムリンは首をかしげて立ち上がる。


アヴァン「つか、お前グレムリンじゃねーか。
 東にあるタルヴィ・ヒロント─冬の大地─に生息しているって聞いたことあるが、なんでまたこんな離れた土地のメディアに…」

グレムリン「……ツヨイ?」

アヴァン「ん?(こいつ喋るのか…)」

グレムリン「オマエ、ツヨイ?」

アヴァン「俺か?そりゃ強いに決まってんだろ!」

グレムリン「シャーッ!!」


グレムリンは引っかき攻撃をした。
アヴァンは慌てて躱す。


アヴァン「うわっ!?今度はなんだよ!!」

グレムリン「戦エ!勝ッタラ、子分二シテヤル!」

アヴァン「それを言うなら“仲間になってやる”だろ…
 まぁいいや、じゃあお前が勝ったら、俺んとこにある飛空挺でも見せてやるか!」

グレムリン「!?」


グレムリンの耳がピンっとあがる。
明らかに嬉しそうな反応だ。


アヴァン「グレムリンは確か、機械が好きだったよな?
 飛空挺なんて、技術の塊だぜ!…うおっ!!」


すると、グレムリンは切り裂きにかかる。


グレムリン「勝負!勝負!!」

アヴァン「せっかちにもほどがあるだろ!」

グレムリン「グゥウウ……ガァア!」


すると、グレムリンは火の玉を吐く。
慌ててアヴァンは木の棒で防ごうとするが、燃え移って炎上してしまう。


アヴァン「あっちっ!?
 あーあ、拾った木の棒がダメになったな…」


そしてまた、辺りを見回す。
今度は木の剣を見つける。


アヴァン「おっ、使えそう!
 おりゃ!」

グレムリン「ぎゃいん!」


見事にグレムリンに当たり、グレムリンは地面に倒れる。


グレムリン「バッタンキュ~…」

アヴァン「ふぅ、炎を吐くなんてな…
 でも、俺の勝ちだな」

グレムリン「ウー…飛空挺……」

アヴァン(なんか…仲間になる事より、飛空挺が上になってね?)
 「あー…俺の仲間になれば、飛空挺見放題だろ…」


すると、凹んでいたグレムリンの耳がピンっと立ち上がり、アヴァンの足元をぴょんぴょんする。


グレムリン「ナカマ!ナカマ、ナル!!」

アヴァン「おう!よろしくな!
 ところで、名前はあるのか?」

グレムリン「ウーン…ナイ!」

アヴァン「そっか、じゃあお前は今日からグリードな。
 いい名前だろ?」

グリード「グリード……オレ、グリード!」

アヴァン「気に入ってくれたか?
 そりゃ良かった!」


アヴァンはグレムリンのグリードを仲間にした!
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