とあるギルドの一日

…かくして、リヴヴァルト図書館にたどり着いたエレットとシュール。


シュール「アヴァンは狐様との口喧嘩を止めないので、先に来ましたと…
 結界内には入れてもらえたみたいだしな…」

エレット「兄さん、いるかな?」


すると、ぴょこりと獣人のような少女、エクリルが顔を出す。


エレット「エクちゃんこんにちは!」


エレットに声をかけられ、エクリルは手を振る。


エレット「エクちゃん、カロンさんはどこにいるか分かる?」


エクリルは頷き、二人の手を引いて裏庭の方に向かう。


シュール「裏庭にいるのか?」

エレット「みたいだね。
 とにかく、行ってみよう!」


エクリルに手を引かれ裏庭に出ると、図書館の司書、カロンが東屋でお茶をしていた。


カロン「おや?エクが席を離れたと思ったら…
 来客がいらしていたのですね」

エレット「あ、カロンさん、エクちゃんの名前覚えたんだ!」

カロン「えぇ、お陰様で……えっと」

エレット「…エレットです。シズルの弟の」

カロン「おっと、そうでしたね。
 それで、なにかご用ですか?」

シュール「シズルを捜してるんだ。
 一週間も帰ってなくてな」


すると、シュールとエレットの服を引っ張り、エクリルがお手製のホワイトボードを見せる。


エクリル[シズルさんなら、三日前に来たよ]

エレット「ホントかい、エクちゃん!」


エクリルは頷く。


カロン「彼、なにかを調べていましたね。
 内容は、分かりかねますが…」

エレット「調べるって、何をだろう?」

シュール「…エレット、それホントに家出か?」

エレット「え?」

シュール「単に、仕事が長期化してるだけじゃないのか?」

エレット「う、え…そ、そんなこと…」

エクリル[シズルさん、その時ね。
 遊んでもらおうとしたんだけど、お仕事だから忙しいって言ってたよ]

エレット「ふぇ!?」

エクリル[あと、4日は帰れないって泣いてたよ]

エレット「え……」

シュール「…エレット」

エレット「そ、そんな連絡なかったよ!?
 うぅ…ボクの思い違いだったのかな…」

シュール「ま、仕事だったなら仕方ないさ。
 さて、用が済んだから帰るか。
 あいつ、まだ狐様と喧嘩してんだろうけど…」

エレット「お、お騒がせしました…」

カロン「いえいえ、またいらしてくださいね」

エクリル[また来てね、エレットお兄ちゃん!]

エレット「うん!また来るよ」

エクリル[今度は、シズルさんにも遊んでもらうから!]

エレット「ふふっ、そう伝えておくよ」

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