エレットとセレナーデの館

その気配は気のせいなんかじゃなくて、窓の向こうではクスクスと複数人の少年たちの声が聞こえてくる。


「…ねぇ、見た?」

「見たぜ見たぜ、変な奴が来た」

「人間だね!
 どうおどかしてやろうかなぁ?」

「ボクは、観察したいのですが…」

「それは、オレたちがつついてる時にすりゃいいだろ?」

「レイには、報告しないの?」

「してなにになるのさー!」

「シズルには?」

「アイツはだめ。めんどくさい」

「それもそうだねー」

「お前たち、そこで何をしてる?」


高圧的な声に、少年たちはその声の方を見る。
フードをかぶった少年が、彼らを睨んでいる。

 
「あ、ゼロにぃ!変な人入ってきたよー」

ゼロ「侵入者か。
 オレが仕留めてくる」


踵を返そうとするフードをかぶった少年──ゼロに、包帯を片目や両腕に巻いた少年が、肩を掴む。


「おいおい独り占めは良くないぜ?」

「そーだそーだ!」

「うん、みんなで遊ぶの!」

ゼロ「はぁ、これは遊びじゃない。
 奴らは侵入者だ、門番であるオレが追い払う」

「さっきまで寝てたくせにー」

「くせにー!」

ゼロ「ふん、言ってろ」

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