壊れた器
ふと気が付くと、泣きそうな顔をしたアキラがいた。
白い天井、最後に見た景色は青い空に荒れた大地だったような…。
変な敵と対峙したけど、急いで現場に向かったらユウキちゃんが追い払ってくれていて…。
ツカサくんが嫉妬でキレて、アキラが叱るように怒ってて、それを悟ったツカサくんが土下座かまして…。
そして、β船が迎えに来てくれていてそれで…。
どうやら自分は、今まで寝ていたようだ。
でもどうして?天使の触媒は眠ることはないのに…。
ショウタ「…アキラ、泣いてるの?なんで?」
アキラ「…兄さん、俺がわかる?」
ショウタ「アキラ、オレの弟…
日記は見てないから、初期化はしてないね」
アキラ「…貴方、いきなり倒れたんですよ。
本当に。糸が切れたかのように…」
ショウタ「え?……あー…
そっか…あー…」
思い当たる節がある。
思い当たる節しかない。
オレは、自分をないがしろにした過去がある。
日記で読んだことがある。
オレは、自分を死に急がせた、過去がある。
アキラ「心当たり、あるんですか?」
ショウタ「…ごめん…オレ、お前にもう一つ謝らなきゃいけないことがあるみたい」
アキラ「…それは、なに…?」
ショウタ「たぶん、オレは死ぬんだと思う…」
アキラ「は…?」
ショウタ「オレさ、天使の触媒が死んだところを見たことがあるんだよね…
ユウキちゃんの前任が壊れるところを…
それを見てさ、すっごく羨ましくってさ、死にたいって、願ってしまったんだ…
あ、これ、お前が来る前の話ね?今はそんなこと考えてないから」
アキラ「あ、あぁ…そう…」
ショウタ「でね、まぁー死に急いでみちゃったりしちゃったわけなんだよね…
変に力をブーストして、パートナーが死ぬようなことになってもお構いなしに…
幸い、ここの組織はパートナーという換えはいくらでも、囚人でも使う程の穀潰しだからさ。オレが変なことしてても一切口出してこなかったわけ。
今もそうでしょ?」
アキラ「あぁ…そう、だな…」
ショウタ「どんなに好き勝手やってても、最終的に敵を倒してくれたら何でもいいんだよ。
ま、最悪、触媒も替えがある。オレなんて、死んでも次がまた現れるだろうさ…
うん、そう…そう、思ってたんだけどね…」
アキラ「…兄さん…」
ショウタ「どうしてかな…死にたくないよ…
せめて、せめてお前が…アキラのそばで、お前を看取ってから死にたかった…
なんで?なんで今なの?
神様ってそんなにオレのこと嫌いなのかな?
死にたくない。死にたくない…アキラの、側にいたいよ…」
アキラ「…うん、俺も兄さんのそばにいたい。
だから兄さん、俺も死ぬから一緒に死のうか?」
ショウタ「え…それ、は…」
アキラ「…駄目、なのか?」
ショウタ「…お前はカマエルを守らなきゃ…ユウキちゃんのことを守れるのは君くらいなんだから。
ツカサくんだってやっと、君を認めてくれたのに…
あぁごめん、全部オレのせいだ。
オレの身勝手で、みんなが…」
アキラ「…そんなの、誰にも分かんねーだろ。
回り回って、こんな大事になんて、誰が分かるもんか…
それに、ただ単に兄さんの触媒としての寿命がここだったってだけだろ?
あんま、言いたくねーけどよ…」
ショウタ「ひぐ…触媒の、寿命…?」
アキラ「兄さんが無茶してようがしていなかろうが、きっとここで終わらせないといけなかったんだよ。
いずれは終わるんだ。早かろうが変わんねーよ…」
ショウタ「…そう、なのかな…」
アキラ「そうです。
だから、まぁ…俺が死ぬ死なないはまぁ、要相談ですね!」
ショウタ「それ相談で解決するものなの…?」
アキラ「う…それは…」
ショウタ「ふふ…あぁ、うん、でも…
結局、お前がこうやってオレの前に現れて、オレは幸せを感じて死ねるんだ。
きっとこれは幸せなことなんだよ」
アキラ「…兄さん、死ぬなんて言わないで…
そうだ。兄さんはもう戦わなくていいよな…?
天使の触媒じゃなくなれば、兄さんは…!」
ショウタ「アキラ…触媒がいつも2つしか起動してない理由は?」
アキラ「あ…」
ショウタ「そういうことだよ。
オレが死にかけてて、サリエルとして機能しなくても器は返さなきゃ…
でも、きっとオレを入れておける器なんてないから…
このまま戦えなかったら…ま、処分確定だよな!」
アキラ「それ明るく言うことじゃないっ!!」
ショウタ「へへ…んん、ねぇ…」
アキラ「…なに、兄さん…」
ショウタ「ぎゅって、して…?」
アキラ「……」
アキラが抱きしめてくれる。
暖かい彼の温もりと心音。
少し鼓動が早いのは、泣いてるからなのかな?
好きな音、ずっと大好きな音。
ずっと、大好きな人。
目を閉じればきっと、再起動できなくなる。
それでも、この心地よさの中で消えられるなら…。
こんなに幸福なことはないだろう?
白い天井、最後に見た景色は青い空に荒れた大地だったような…。
変な敵と対峙したけど、急いで現場に向かったらユウキちゃんが追い払ってくれていて…。
ツカサくんが嫉妬でキレて、アキラが叱るように怒ってて、それを悟ったツカサくんが土下座かまして…。
そして、β船が迎えに来てくれていてそれで…。
どうやら自分は、今まで寝ていたようだ。
でもどうして?天使の触媒は眠ることはないのに…。
ショウタ「…アキラ、泣いてるの?なんで?」
アキラ「…兄さん、俺がわかる?」
ショウタ「アキラ、オレの弟…
日記は見てないから、初期化はしてないね」
アキラ「…貴方、いきなり倒れたんですよ。
本当に。糸が切れたかのように…」
ショウタ「え?……あー…
そっか…あー…」
思い当たる節がある。
思い当たる節しかない。
オレは、自分をないがしろにした過去がある。
日記で読んだことがある。
オレは、自分を死に急がせた、過去がある。
アキラ「心当たり、あるんですか?」
ショウタ「…ごめん…オレ、お前にもう一つ謝らなきゃいけないことがあるみたい」
アキラ「…それは、なに…?」
ショウタ「たぶん、オレは死ぬんだと思う…」
アキラ「は…?」
ショウタ「オレさ、天使の触媒が死んだところを見たことがあるんだよね…
ユウキちゃんの前任が壊れるところを…
それを見てさ、すっごく羨ましくってさ、死にたいって、願ってしまったんだ…
あ、これ、お前が来る前の話ね?今はそんなこと考えてないから」
アキラ「あ、あぁ…そう…」
ショウタ「でね、まぁー死に急いでみちゃったりしちゃったわけなんだよね…
変に力をブーストして、パートナーが死ぬようなことになってもお構いなしに…
幸い、ここの組織はパートナーという換えはいくらでも、囚人でも使う程の穀潰しだからさ。オレが変なことしてても一切口出してこなかったわけ。
今もそうでしょ?」
アキラ「あぁ…そう、だな…」
ショウタ「どんなに好き勝手やってても、最終的に敵を倒してくれたら何でもいいんだよ。
ま、最悪、触媒も替えがある。オレなんて、死んでも次がまた現れるだろうさ…
うん、そう…そう、思ってたんだけどね…」
アキラ「…兄さん…」
ショウタ「どうしてかな…死にたくないよ…
せめて、せめてお前が…アキラのそばで、お前を看取ってから死にたかった…
なんで?なんで今なの?
神様ってそんなにオレのこと嫌いなのかな?
死にたくない。死にたくない…アキラの、側にいたいよ…」
アキラ「…うん、俺も兄さんのそばにいたい。
だから兄さん、俺も死ぬから一緒に死のうか?」
ショウタ「え…それ、は…」
アキラ「…駄目、なのか?」
ショウタ「…お前はカマエルを守らなきゃ…ユウキちゃんのことを守れるのは君くらいなんだから。
ツカサくんだってやっと、君を認めてくれたのに…
あぁごめん、全部オレのせいだ。
オレの身勝手で、みんなが…」
アキラ「…そんなの、誰にも分かんねーだろ。
回り回って、こんな大事になんて、誰が分かるもんか…
それに、ただ単に兄さんの触媒としての寿命がここだったってだけだろ?
あんま、言いたくねーけどよ…」
ショウタ「ひぐ…触媒の、寿命…?」
アキラ「兄さんが無茶してようがしていなかろうが、きっとここで終わらせないといけなかったんだよ。
いずれは終わるんだ。早かろうが変わんねーよ…」
ショウタ「…そう、なのかな…」
アキラ「そうです。
だから、まぁ…俺が死ぬ死なないはまぁ、要相談ですね!」
ショウタ「それ相談で解決するものなの…?」
アキラ「う…それは…」
ショウタ「ふふ…あぁ、うん、でも…
結局、お前がこうやってオレの前に現れて、オレは幸せを感じて死ねるんだ。
きっとこれは幸せなことなんだよ」
アキラ「…兄さん、死ぬなんて言わないで…
そうだ。兄さんはもう戦わなくていいよな…?
天使の触媒じゃなくなれば、兄さんは…!」
ショウタ「アキラ…触媒がいつも2つしか起動してない理由は?」
アキラ「あ…」
ショウタ「そういうことだよ。
オレが死にかけてて、サリエルとして機能しなくても器は返さなきゃ…
でも、きっとオレを入れておける器なんてないから…
このまま戦えなかったら…ま、処分確定だよな!」
アキラ「それ明るく言うことじゃないっ!!」
ショウタ「へへ…んん、ねぇ…」
アキラ「…なに、兄さん…」
ショウタ「ぎゅって、して…?」
アキラ「……」
アキラが抱きしめてくれる。
暖かい彼の温もりと心音。
少し鼓動が早いのは、泣いてるからなのかな?
好きな音、ずっと大好きな音。
ずっと、大好きな人。
目を閉じればきっと、再起動できなくなる。
それでも、この心地よさの中で消えられるなら…。
こんなに幸福なことはないだろう?
