衝突と兆し

ユウキがツカサのことを思い出して、3ヶ月ほどが経過した、が…。
ショウタは困った顔をしてあたりを見回す。

ツカサは相変わらず、アキラには警戒し、ユウキにベタベタ。
アキラはツカサの威嚇も我関せずと気にすることもなく。
ユウキはそんな様子をオロオロと見ているが、特に何もできず始末…。
一方ショウタも、なんとか仲を取り持とうとアキラと話したり、ツカサと仲良くなろうと話してみたりするものの…。
ツカサは話はしてはくれるが、アキラと仲良くなる気はないの一点張りだし…。
アキラも、ツカサに対しては取っ掛かりもなくどうしょうもないし、私自身、兄さんといれたら別にいいし…と、言う始末、いや可愛いけどもさ。
かといって、ユウキに掛け合おうにも、あの子もあの子で考えていることがよくわからないところがある。
そもそも天使の触媒ってあんまモノ考えなくていいんだよね!そういう意味ではユウキちゃん正解!

はぁ…そもそも、なぜもオレがこうも彼らの仲を取り繕っているんだ?


ショウタ「ショチョー、諦めていいですかー?」

「いや待って待って!
 君が諦めちゃうともうどうしようもないから!!」


と、同じく困った顔をしている、所長こと、加美平 時臣(かみだいら ときおみ)。
いつも電子タバコを加えている、冴えない白衣のおっさんだ。


ショウタ「でもさぁ…ここから仲良くなるシナリオどうやって作んの?
 アキラもツカサくんも別に仲良くなりたいわけじゃないし、二人のここに来た目的はまぁ達成されてるわけじゃん?それぞれのパートナーと暮らすっていう…
 ここからどうやって仲良くなるねん」

所長「それは…そうなんだけどねぇ…」

ショウタ「あとやることとなれば…いずれかがピンチになるしかないよ?
 ちなみにオレはイヤだからね?アキラが死にかける状況なんて」

所長「それに関しては、私も同じ意見だよ。
 このまま魔物を倒す仕事をこなしてほしいところだけど…
 それにしたって、あの二人はギクシャクし過ぎなんだ…
 せめてもう少しくらい、仲良くなっていてほしいんだけど…」

ショウタ「いーや、ツカサくんの評価は減点式だろうから。アキラがいかに粗相を冒さないかでしか維持が難しい…
 まずツカサくんの評価基準を変える必要性があるんだけど…
 …そもそも、恋人であるユウキちゃんのパーソナルスペースに他の男が入る状況が気に食わないだろうから…」

所長「永久に彼の評価は下がり続けるじゃないか…
 はぁ…どうしたものか…」

ショウタ「オレもアキラがいかに良いやつか教えてるところだけど…
 あんまり変わらないんだよなぁ…」

所長「へー…例えばどのような?」

ショウタ「アキラはお笑いが好き!
 部屋にお笑いのDVDが沢山あるくらいにはお笑い好き!
 オレも一緒になってDVD見るけど、すっごい真顔で見てる!」

所長「それ、楽しんでいるんですか…?」

ショウタ「たぶん!
 でも、あんまツカサくんには響かなかったなぁ…
 ツカサくん、やっぱゲームのほうが好きみたい…」

所長「でしょうね。
 はぁ…どうしたものか…」


すると、アラートが鳴る。
いつもの魔物討伐の時間のようだ。


ショウタ「よーしお仕事の時間だー!
 所長、なんか考えておいてくださいよ。ドッキリでもいいから〜」

所長「えぇー!?無茶言わないでよ、おじさんドッキリなんてしたことないよぉ…」

ショウタ「そこらの若い奴に聞いてみたらいいんだよ。
 んじゃ、よろしく〜」

所長「…とんでもない無茶振りをされた気がする…
 …ん?ちょっとまって?」

ショウタ「おん?どしたの?もう発案した?」

所長「いや、ドッキリではないんだけどね…
 …今回の魔物の動きが、少しおかしく感じてね…」

ショウタ「え?マジで?」

所長「…サリエル、みんなには気をつけて任務に当たるように伝えておいてくれ。
 我々も細心の注意を払う」

ショウタ「…マージで向こうからいい感じのやつ来るヤーツ?
 程々にいい感じのピンチが欲しいなぁ…」
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