パロディ・ストーリー
昔、アセビという妖精の女の子がいた。
アセビという木に囲まれた家に暮らす小さな女の子。
とても暗い性格の彼女に、1人の、人間の子の友達ができた。
その子はキャラバンの子供で、とても仲良くなれたが、すぐにそこから離れることになった。
アセビはその子に、親愛の証として小さな人形をプレゼントした。
アセビ「これは、身代わり人形です。
これを持っていれば、君をどんなことからでも守ってくれます。
だから、肌身は出さず、持っていてください。
わたしが、あなたを守りますから」
少女はそれをとても大事にした。
数年後、1人で旅ができるようになった少女は、アセビの元へ向かった。
危険なことも色々あったけど、怪我一つもせず、病気一つもせず、死にもせず、旅を続けた。
アセビから貰った人形を大事にしながら…。
アセビの木がある家にたどり着くと、ひどい異臭が鼻を覆う。
これは、血の匂いだろうか?
まさか、アセビに何かあったのか?
そう思い、急いで家を開けると、アセビがいた。
アセビがいた、傷だらけのアセビがいた。
どうしたの!?少女はあわててアセビの元へ駆け寄る。と、アセビはこう答える。
アセビ「あなたは、だれでしょうか?」
少女は固まり、しばらくして、私だよ、この人形、くれたでしょ?と、人形をみせた。
それを見て、彼女は納得したような表情をする。
アセビ「あぁ、これは随分前の私があげた身代わり人形ですね。
そうですか、あなたは、私の親愛なる人でしたか。
会いに来てくれたのですね、とても嬉しいです」
にこりと微笑む彼女。しかし、少女はこれを喜ばなかった。
この傷は私が受けるはずだった傷なの?少女は尋ねる。
アセビ「はい、あなたが受けるはずだった怪我、病気、死です。
私は何度も死にました。
しかし、私は妖精なので生き返ります。
でも、記憶は引き継げません、ごめんなさい。
でも、あなたが私のことを覚えていてくれて、死んでいった私はとても幸福です」
と、微笑む。
少女は尋ねる。あなたが傷つかないようにするには、どうしたらいいの?
すると、アセビは困ったように答えました。
アセビ「簡単です。
その人形を捨てればいい。
所持者の手から離れれば、身代わり人形の効果は発揮しません。
あなたの受ける傷もあなたが受けることになり、私の傷にはなりません。
あなたの怪我も、病気も、死もあなたのものになります。
あぁ、今までの傷は残念ながらお返しできません。
その時の私はもう死んでしまったのですから」
そう、少女はそう呟くと人形をアセビに渡す。
もう、必要ない、今まで守ってくれてありがとうございました。そして、ごめんなさい。
少女はそう言うと、立ち去っていきました。
アセビはその様子をじっと見守り、人形を大事そうに抱えていました。
アセビ「あぁ、私、また、一人ぼっちですね」
・アセビ
魔妖精として生まれたものの、人に害をなす存在ではなく友を守る変わった妖精。
慈悲深く、人や生き物が好き。
自分から接触することはないが、好意を寄せられるととても懐く。
懐くと可愛い人形をくれるが、その人形は身代わり人形。
その人形を持っていると怪我をする事がなくなるが、アセビが傷つき、最終的には死んでしまう。
が、妖精なので数日経てば新しく生まれる。
しかし、人形を持っている限り、彼女は死に続けるだろう。
アセビは好意を寄せてくれた人に親愛を尽くす、それは自分が死ぬことになったとしても…
アセビという木に囲まれた家に暮らす小さな女の子。
とても暗い性格の彼女に、1人の、人間の子の友達ができた。
その子はキャラバンの子供で、とても仲良くなれたが、すぐにそこから離れることになった。
アセビはその子に、親愛の証として小さな人形をプレゼントした。
アセビ「これは、身代わり人形です。
これを持っていれば、君をどんなことからでも守ってくれます。
だから、肌身は出さず、持っていてください。
わたしが、あなたを守りますから」
少女はそれをとても大事にした。
数年後、1人で旅ができるようになった少女は、アセビの元へ向かった。
危険なことも色々あったけど、怪我一つもせず、病気一つもせず、死にもせず、旅を続けた。
アセビから貰った人形を大事にしながら…。
アセビの木がある家にたどり着くと、ひどい異臭が鼻を覆う。
これは、血の匂いだろうか?
まさか、アセビに何かあったのか?
そう思い、急いで家を開けると、アセビがいた。
アセビがいた、傷だらけのアセビがいた。
どうしたの!?少女はあわててアセビの元へ駆け寄る。と、アセビはこう答える。
アセビ「あなたは、だれでしょうか?」
少女は固まり、しばらくして、私だよ、この人形、くれたでしょ?と、人形をみせた。
それを見て、彼女は納得したような表情をする。
アセビ「あぁ、これは随分前の私があげた身代わり人形ですね。
そうですか、あなたは、私の親愛なる人でしたか。
会いに来てくれたのですね、とても嬉しいです」
にこりと微笑む彼女。しかし、少女はこれを喜ばなかった。
この傷は私が受けるはずだった傷なの?少女は尋ねる。
アセビ「はい、あなたが受けるはずだった怪我、病気、死です。
私は何度も死にました。
しかし、私は妖精なので生き返ります。
でも、記憶は引き継げません、ごめんなさい。
でも、あなたが私のことを覚えていてくれて、死んでいった私はとても幸福です」
と、微笑む。
少女は尋ねる。あなたが傷つかないようにするには、どうしたらいいの?
すると、アセビは困ったように答えました。
アセビ「簡単です。
その人形を捨てればいい。
所持者の手から離れれば、身代わり人形の効果は発揮しません。
あなたの受ける傷もあなたが受けることになり、私の傷にはなりません。
あなたの怪我も、病気も、死もあなたのものになります。
あぁ、今までの傷は残念ながらお返しできません。
その時の私はもう死んでしまったのですから」
そう、少女はそう呟くと人形をアセビに渡す。
もう、必要ない、今まで守ってくれてありがとうございました。そして、ごめんなさい。
少女はそう言うと、立ち去っていきました。
アセビはその様子をじっと見守り、人形を大事そうに抱えていました。
アセビ「あぁ、私、また、一人ぼっちですね」
・アセビ
魔妖精として生まれたものの、人に害をなす存在ではなく友を守る変わった妖精。
慈悲深く、人や生き物が好き。
自分から接触することはないが、好意を寄せられるととても懐く。
懐くと可愛い人形をくれるが、その人形は身代わり人形。
その人形を持っていると怪我をする事がなくなるが、アセビが傷つき、最終的には死んでしまう。
が、妖精なので数日経てば新しく生まれる。
しかし、人形を持っている限り、彼女は死に続けるだろう。
アセビは好意を寄せてくれた人に親愛を尽くす、それは自分が死ぬことになったとしても…
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