パロディ・ストーリー
昔、出来損ないの天使がいたそうな。
その出来損ないの天使は大きな翼を持ち、獣の足を持っている美しい女性の姿をしているらしい。
「俺はなぁ、その天使様を見たんだよ!」
「はぁ?そんなのいるわけねぇだろ?」
「ほんとなんだって!!
あれは、時計塔で寝泊まりしてた時のことだったかなぁ?」
ガサガサなんか音がするから、何かと思って起きてみたら、なんか大きな鳥みたいなのが、俺の食料の丸リンゴを食い漁っていた。
「……ああ!!俺のリンゴ!!」
「っ!?」
驚いた様子で顔を上げると、それはべっぴんの顔だった。
あどけない少女の顔で、腕は鳥の羽根、足は鳥の獣の足、正しく伝承の天使そのものだった。
「お前、いや、貴方様は…まさか……」
「っ…………!!」
ガタッ、バタバタッ!!
「あ、おい、待ってくれ!!」
天使様は、慌てて窓から出ていこうとするんで、俺は慌ててその天使様を追いかけたんだ。
窓から飛び出した天使様は、大きな翼を広げて、そのまま暗闇の大空に飛び立っていった。
俺もそのまま、天使様を追いかけて飛び出しちまったんだ。
俺は飛べねえのにな、今さらながら夢中になりすぎていたんだろうな。
「あ、あぁあああああ!!!」
「っ!?………っ〜〜」
そのまま真っ逆さまに、俺は落ちていった。
気がつくと、俺は何かに包まれていた。
見ると、天使様の顔があってビックリたまげた。
俺はどうやら、膝枕をされていた。
「〜〜♪」
「あ、あの…」
「つ!……??」
心配げに見つめる瞳、どうやら俺が落ちたところを助けて、診ていてくれたようだ。
「大丈夫大丈夫、俺こそ驚かして悪かった」
「っ……」
リンゴを見て、ペコペコと謝る。
丸リンゴを食べてしまったことにも謝罪しているようだった。
「あぁ、いいよ、こんなべっぴんさんに食べられるならリンゴも本望だろうしさ」
「……?」
「い、いまいちピンと来てなさそうな顔だな…。
まぁいいや、いくらか持ってけよ、そのリンゴ。
俺はいくらでも貰えるしな」
「!………っ……」
ちょっと嬉しそうな顔をしたが、翼を見てしょぼくれている。
まさか、持っていくことが出来ないのか?
「あぁ、それは持っていくには難しそうだな。
ちょっと待ってろ、確かいいものがあったはず…っと」
俺は、荷物の中から肩掛けのバックを取り出し、彼女のサイズに合わせてベルトを調整して、首にかけてあげる。
天使様は、興味深げにそれを見ている。
「??」
「それな、こうやって、中にリンゴを入れたりものを入れたりするものだ。
これでお前でも持てるだろ?」
「っっ!!〜〜〜♪」
気に入ったようで、嬉しそうにバックを眺めたり、バックの中のリンゴを見たりしている。
「そうかそうか嬉しいか。
それはお前にやるよ、俺にはちょっと似合わないからな」
「っ!!〜♪」
天使様は、お礼とでもいうかのように頬にキスをすると、朝焼けの空を飛び出していった。
……
「……なぁ、それさぁ」
「ただのさぁ……」
「羨ましい話なだけだろそれぇええ!!!」
「自慢か!?自慢なのかこのやろ!!」
「いたた!!別にそういう訳じゃ、ただの俺と天使様の話だよぉ!!」
「美少女に膝枕されて、鞄プレゼントしたらキスされたとかただの惚気話だろ!犬にでも食わせとけ!!」
「そーだそーだ!!」
「なんだよお前ら俺の話信じたのかよ?」
「「いや、全然」」
「このやろ……」
────
「〜〜♪」
「あら、ハリエル、可愛らしいバックを持ってるわね」
ハリエル「っ!!」
「そう、貰ったのね、似合ってるわよ」
ハリエル「〜〜♪〜〜♪」
「ふふ、一体、どんな殿方から貰ったのかしらねぇ……」
ハリエル…鳥獣人の少女
伝承にある天使・ハーピィのような姿をしている
喋れない代わりに囀って感情を示す
好奇心旺盛で丸いものが好き
旅人からもらったバックには丸いものがたくさん詰め込まれている
名付け親は、黒の魔女フェル
その出来損ないの天使は大きな翼を持ち、獣の足を持っている美しい女性の姿をしているらしい。
「俺はなぁ、その天使様を見たんだよ!」
「はぁ?そんなのいるわけねぇだろ?」
「ほんとなんだって!!
あれは、時計塔で寝泊まりしてた時のことだったかなぁ?」
ガサガサなんか音がするから、何かと思って起きてみたら、なんか大きな鳥みたいなのが、俺の食料の丸リンゴを食い漁っていた。
「……ああ!!俺のリンゴ!!」
「っ!?」
驚いた様子で顔を上げると、それはべっぴんの顔だった。
あどけない少女の顔で、腕は鳥の羽根、足は鳥の獣の足、正しく伝承の天使そのものだった。
「お前、いや、貴方様は…まさか……」
「っ…………!!」
ガタッ、バタバタッ!!
「あ、おい、待ってくれ!!」
天使様は、慌てて窓から出ていこうとするんで、俺は慌ててその天使様を追いかけたんだ。
窓から飛び出した天使様は、大きな翼を広げて、そのまま暗闇の大空に飛び立っていった。
俺もそのまま、天使様を追いかけて飛び出しちまったんだ。
俺は飛べねえのにな、今さらながら夢中になりすぎていたんだろうな。
「あ、あぁあああああ!!!」
「っ!?………っ〜〜」
そのまま真っ逆さまに、俺は落ちていった。
気がつくと、俺は何かに包まれていた。
見ると、天使様の顔があってビックリたまげた。
俺はどうやら、膝枕をされていた。
「〜〜♪」
「あ、あの…」
「つ!……??」
心配げに見つめる瞳、どうやら俺が落ちたところを助けて、診ていてくれたようだ。
「大丈夫大丈夫、俺こそ驚かして悪かった」
「っ……」
リンゴを見て、ペコペコと謝る。
丸リンゴを食べてしまったことにも謝罪しているようだった。
「あぁ、いいよ、こんなべっぴんさんに食べられるならリンゴも本望だろうしさ」
「……?」
「い、いまいちピンと来てなさそうな顔だな…。
まぁいいや、いくらか持ってけよ、そのリンゴ。
俺はいくらでも貰えるしな」
「!………っ……」
ちょっと嬉しそうな顔をしたが、翼を見てしょぼくれている。
まさか、持っていくことが出来ないのか?
「あぁ、それは持っていくには難しそうだな。
ちょっと待ってろ、確かいいものがあったはず…っと」
俺は、荷物の中から肩掛けのバックを取り出し、彼女のサイズに合わせてベルトを調整して、首にかけてあげる。
天使様は、興味深げにそれを見ている。
「??」
「それな、こうやって、中にリンゴを入れたりものを入れたりするものだ。
これでお前でも持てるだろ?」
「っっ!!〜〜〜♪」
気に入ったようで、嬉しそうにバックを眺めたり、バックの中のリンゴを見たりしている。
「そうかそうか嬉しいか。
それはお前にやるよ、俺にはちょっと似合わないからな」
「っ!!〜♪」
天使様は、お礼とでもいうかのように頬にキスをすると、朝焼けの空を飛び出していった。
……
「……なぁ、それさぁ」
「ただのさぁ……」
「羨ましい話なだけだろそれぇええ!!!」
「自慢か!?自慢なのかこのやろ!!」
「いたた!!別にそういう訳じゃ、ただの俺と天使様の話だよぉ!!」
「美少女に膝枕されて、鞄プレゼントしたらキスされたとかただの惚気話だろ!犬にでも食わせとけ!!」
「そーだそーだ!!」
「なんだよお前ら俺の話信じたのかよ?」
「「いや、全然」」
「このやろ……」
────
「〜〜♪」
「あら、ハリエル、可愛らしいバックを持ってるわね」
ハリエル「っ!!」
「そう、貰ったのね、似合ってるわよ」
ハリエル「〜〜♪〜〜♪」
「ふふ、一体、どんな殿方から貰ったのかしらねぇ……」
ハリエル…鳥獣人の少女
伝承にある天使・ハーピィのような姿をしている
喋れない代わりに囀って感情を示す
好奇心旺盛で丸いものが好き
旅人からもらったバックには丸いものがたくさん詰め込まれている
名付け親は、黒の魔女フェル