第一章:真紅の暴君

・七つの寮
大食堂で食事をしていると、ジュゼがこんなことを言い出す。


ジュゼ「そういえば、他の寮はどんな所なんだろ?」

グリム「はぐはぐ…ん、オレ様も気になるんだゾ!」

ジェード「食いながら喋るな」

ケイト「学園のメインストリートにグレートセブンの七体の石像があったでしょ?
 あの7人に倣って、この学園には七つの寮があるんだよ」


と、横からケイトと3年生であろう青年、トレイが現れる。


エース「げ!あんたは今朝の…!」

ジュゼ「あ、トレイ先輩…」

トレイ「よ、ジュゼ。
 他ははじめましてだな」

ジェード「なにっ!?
 ジュゼ、おれが知ってる人以外に顔見知りが出来てたの!?」

ジュゼ「部活の先輩…
 ほら、サイエンス部に入るって言っただろ」

ジェード「あー、なるほど…
 はじめまして、ジェード・フレグラスと申します」

トレイ「どうも、トレイ・クローバーだ。
 そこのケイトと同じくハーツラビュルの3年だ。
 君が、噂の監督生のジェードか…
 ケイトから話は聞いてる。うちの寮生が君たちの寮に迷惑をかけたそうで…悪かったな」

エース「って…ちゃっかり隣に座ってるし…」

ケイト「まーまー、せっかく同じ寮に入ったんだから、仲良くしよーよー。
 とりまアドレス交換で〜!」


と、ケイトは平たい板のようなものを取り出す。
何かの端末だろうか。


ジュゼ「あ、それ…」

ジェード「ジュゼ、さっきもケイト先輩のその…板?気にしてたよね…」

デュース「板?」

エース「え、今スマホのこと板って言った!?」

ジェード(あ、やっぱスマホだったのか…
 うちの世界と同じものなのかはさておいて…
 でもジュゼはマジで知らないよな…)

ケイト「えー!?スマホ知らない!?
 マジヤバ!天然記念物並どころか絶滅危惧種じゃん!
 最新機種安くしてくれるお店紹介するよ!
 今度スマホ選びデートとかどう?」

ジュゼ「え、これ買えるの?欲しい…!」

ジェード「は?デートとか許さないから。
 ジュゼくんはおれとしかデートしませんー!」

トレイ「おいおい本気にするなよ。
 これケイトの挨拶みたいなものだから、な?」

ケイト「もしかして…君たちそういう仲?
 いーねー面白いじゃん!」

エース「ジェードにこの手の揶揄いは絶対やめよう…
 さっきの顔マジじゃん」

ジュゼ「怒らないで、ジェード」

ジェード「むぅ…怒ってない…」

ケイト「ごめんごめん…で、寮の話だっけ?
 いいねー!会話がフレッシュ!
 何でもお兄さんたちが答えてあげよう!」

エース「つか、うちの寮のその…『ハートの女王の法律』ってなんなの?
 そこから聞きたいんだけど」

トレイ「伝説のハートの女王の話は聞いたことあるだろ?
 不思議の国のヘンテコな住民をまとめ上げたハートの女王の話さ」

ケイト「そんなハートの女王をリスペクトして、我がハーツラビュル寮生は赤と黒の腕章をつけて、ハートの女王の作った法律に従うのがこの寮の伝統ってわけ」

グリム「肩が懲りそうな寮なんだゾ…」

トレイ「どれくらい守るかは寮長の気分しだいだが、リドル寮長は歴代の寮長の中では飛び抜けて真面目でね。
 だから最大限、法律を守ろうとしているというわけだ」

エース「げぇ…めんどくさ…」

ジェード「………」

ジュゼ(ジェードが不愉快そうな顔をしている…
 きっと、ハートの女王とやらの印象が最悪なんだろうな…
 まぁ確かに、ジェードはあまり好きな感じじゃないよな…)



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