キョカラ
「はぁっ!……うぅ、ぐっ」
ぐつぐつぐらぐら、血が煮えたぎるようだ。カラスバさんの腹のナカがきゅうきゅう動いて、俺のを締め付けてくる。まるで離したくないって言っているみたいだった。
それに気を良くして、ばちゅんと腰を打ち付ける。
「う゛ぅ、……っ!」
それでも上がる声は、呻き声ばかりで。どうやら声を無理やり我慢しているようだった。
それじゃあつまらないし、どうせなら気持ちよさそうな声が聞きたい。
「ふぅ……カラスバさん」
「きょう、や」
顔を真っ赤に染めながら、カラスバさんが俺の下で身を捩る。濃いピンクに色づいた胸の突起に触れ、首筋に顔を埋める。
「声、我慢しないで?」
呻き声が上がる度、上下する喉仏を甘く食む。ここが動いてるってことは、声は出てるってことだよね。だったら、我慢しないで聞かせて欲しい。そうすると、驚いたようにカラスバさんの身体がびくりと跳ねた。本当に、心配になるくらい敏感な身体だと思う。
「っ♡」
「ね、声聞きたい」
「萎えさせて、しまうかもしれんし……っ」
息も絶え絶えにカラスバさんが言う。
「そんなこと、心配してたんだ?」
腰を掴んで、ぎりぎりまで陰茎を引き抜く。内壁が搾り取るように動いて、俺を誘った。
「萎えるわけないじゃん」
そうして、容赦なく最奥まで一気に腰を打ち付ける。
「んあ゛ぁっ!♡」
我慢できず押し出された声に、思わずほくそ笑む。本人は気にしてるけど、正直カラスバさんの感じ入ってる声はとても腰に来る。
「あは、いい声♡もっと聞かせて?」
「やっ、ぁ♡あんっ!♡かんにんしてぇ♡♡」
首筋に吸い跡を散らしながら、腰を打ち付けた。ゴム越しに感じるうねりに、何度もナカでイっているのだと知る。
身体をくねらせて逃げようとするもんだから、逃がさないと言わんばかりに指を肌に食い込ませる。
可愛い人。逃げられるわけないのに。
「あ゛、はぁっ!♡きょーやぁ♡♡」
「っ、う!ナカすごいうねってる。持っていかれそう」
「や、そこ♡♡でちゃう♡♡漏れちゃっ♡♡」
そう言いきる前に、ぺちぺちと揺れているカラスバさんの陰茎から色のついた液体がしょろしょろと流れ落ちていった。
「ふふ、カラスバさん。気持ち良くて漏らしちゃった?」
「く、ぅ!♡このガキっ、あ゛あんっ♡♡」
「そのガキに喘がされてるんですよ」
勢いのない尿が、シーツを汚していく。予めおねしょシートを下に敷いておいて良かった。最近、カラスバさん良く潮吹くから処理が大変だったんだよね。まぁ、本人に言ったら気にするだろうから内緒だけど。
「カラスバさん、一回出すねっ」
そう囁いて、ゴムに精をぶちまける。同じタイミングでカラスバさんもナカイキしたのか、壊れたように身体を震わせていた。
「きょーやぁ、きすしてぇ♡♡」
「はいはい」
ちゅっと触れ合うだけのキスをして、そのまま差し出された舌にしゃぶりつく。甘く食んで、絡めとれば、それに合わせてナカが収縮して、持っていかれそうだった。
甘露をじゅるりと啜り、飲み下す。飲みきれなかった唾液が口の回りを汚して、べとべとになった。
それにさえ、興奮する。
「ちゅ、カラスバさん♡」
「はぁ……キョウヤ、もっとしよ?」
そう言ってカラスバさんは妖艶に笑う。この人は、無意識で人を煽るのだからたちが悪い。
「ちょっと待って、ゴム変えるから」
汗ばむ額にキスを落として、カラスバさんのナカから陰茎を引き抜く。ずるり、と遅れて精の塊が生まれ落ちて、あまりのエロさに眩暈がした。
「きょうや、ゴムつけれる?」
「さっきはやってもらいましたけど!大丈夫です!」
「貸して」
そう言うと、カラスバさんは俺からゴムの袋を取り上げた。
「サービスしたるわ」
袋を開けて、口に咥えたかと思えば、そのまま器用に陰茎へと被せていく。口の中の温かさに、奥歯を噛み締めながら視界の暴力に耐える。
こんなの、反則だろ。
「何処でそんなの覚えてきたんですか!」
「んー?ナイショ♡」
「もー!その顔歪ませますから、覚悟してくださいね!」
導かれるがままに、後孔に陰茎を押し当てる。余裕があるのかないのかわからない。この人は本当に毒のような人だ。
「ええよ。キョウヤになら何されても」
「っ、俺がそれ言われるの好きなのわかっててやってますよね!?」
半ば力ずくで、ぐずぐずになった結腸口に腰を打ち付ける。
「あ゛ん゛っ、♡♡そこぉ♡♡」
「ここ、こじ開けられるのがいいんでしょう?」
ぐぽっといやな音がして、先端が結腸口にめり込む。瞬間、カラスバさんは陰茎からぷしゅっと潮を吹いた。
「お゛っ、♡♡ぐ、う~~~~っ♡♡♡」
身体が壊れたようにびくついて、ナカがうねる。もっていかれそうになるのを気合いで耐えて、カラスバさんが好きなところを抉るように刺激した。
「っ、♡♡♡~~~~っ!♡♡もっ、そこむりぃ♡♡」
中々絶頂から降りてこられないのか悲鳴にも近い声を上げながら踠く。後から抱き締めるようにして、容赦なく結腸を苛めれてやった。
シーツに陰茎の先端が擦れて、その度にびしゃびしゃと潮を吹く。
「ぐぅ、~~~っ!!♡♡きょうやっ!♡♡これ、こすれりゅ♡♡♡」
「はは、この体勢で奥甘やかされるの大好きですもんね」
ぐりぐりと腰を押し付けるようにしてやれば、途端に甘い声が上がる。
「ひっ♡♡♡これっつらいねん♡♡も、かんにんしてぇ♡♡♡」
半泣きになりながらカラスバさんが叫ぶ。よっぽど辛いんだろう。でも、この人はそのくらいでないと満足しないから。
「あは、きもちいいねぇ」
「きもちいっ♡♡しぬっ♡♡しんじゃう♡♡」
「かわいー。大丈夫だよ、殺させないから」
涙やら鼻水やらでぐしゃぐしゃの顔にキスをして、ばつばつと腰を打ち付ける。
流石に限界が近いのか、カラスバさんの身体が玩具みたいにがくがく震える。
「キョウヤぁ!♡♡」
「っ、ふぅ……!カラスバさん、俺ももう限界!」
「ぎゃ、う~~~~っ♡♡♡」
びゅくびゅく、ゴムの中に最後の一滴まで吐き出す。カラスバさんはびくびくと身体を震わせながら、白目を剥いていた。
ああ、また抱き潰してしまった。
ずるりと陰茎を引き抜いて、ゴムを取る。口を結んでゴミ箱に投げ捨てると立ち上がり、テーブルの上から水のボトルを取った。
「カラスバさーん、水、飲める?」
ぺちぺちと軽く頬を叩いて、カラスバさんを呼び戻す。
「っ……はへっ♡♡はぁっ、はあっ♡♡しぬっ♡♡」
「ほら、口開けて?」
自分の口の中に水を流し込み、そのまま口付ける。ややあって、こくこくと水を飲み下す音が部屋に響いた。
そうして離れれば、名残惜しそうにカラスバさんが舌を差し出す。
誘われるがまま、水で冷えた下同士を絡めあう。せっかく落ち着きかけた熱が中途半端に戻ってきて、カラスバさんの脇腹を撫でた。
「きょーやぁ、流石にもうムリや」
「じゃあ誘わないでくださいよ」
「口で抜いたるから、堪忍して?」
そう言って、カラスバさんは気だるそうに身体を起こすと俺の陰茎の前に移動する。
「ほんに元気やんなぁ」
「そりゃ、だってカラスバさんがえっちだから」
「ふふ、おーきに」
小さい口を大きく開けて、先端にしゃぶりつく。あ、これダメだ。流石に耐えられない。すぐイく。そう思ったときには、不敵に笑うカラスバさんと目があって。
あ、終わった。確かにそう思ったのだった。