ルクエド
あいつに触られるようになってから、身体が変だ。どこが変なのかと言うと、その……、乳首が敏感になってしまったのである。
別に自分で触る分には平気だ。ちょっとぞわぞわするけど、興奮したりなんかしない。でも、相手がルークになると駄目だ。あいつが触った瞬間、ここは気持ち良い場所に変わってしまう。ちょっと触られただけで、ぴんと勃ち上がりじくじく疼くように作り替えられてしまった。
それもこれも、事あるごとにここを触り続けたあいつのせいだ。あいつが触るからおかしくなるんだ。じゃあ、逆に考えて、もっと触ってもらったら慣れるんじゃないか?なんてふと思い立つ。
そうだ、その手があった。そろそろ夜勤明けのあいつが仮眠から起きてくる時間だ。そうと決まれば、行動あるのみ。起きてくる前に寝込みを襲おう。んで、慣れるまで触ってもらおう。
そんな事を考えながらベッドルームの扉を開け、あいつの腹の上に飛び乗る。
「おい、起きろよ」
「うおっ、びっくりした。なんだよエド」
寝起きで少しヒゲの伸びたあいつが目を覚ます。驚いたと口では言っているが、特に驚いた様子のないあいつに少しだけ苛つきながら、至近距離で言った。
「なぁ、ここ触ってくれよ」
あいつの手を取り、胸へと運ぶ。ちょっと恥ずかしいが、我慢しよう。すべては平穏な生活のためだ。
「んー?我慢できなかったのか?」
「うるせぇっ!別にっ、んんっ……」
別に我慢してたわけじゃねぇし。と言いかけるが、温かい手がくるくると輪郭をなぞるもんだから上擦った声でかき消された。びくっと身体が勝手に跳ねて、じんわりと気持ち良さが広がっていく。
「はぁっ……とにかく、そこ以外触ったら怒るからな」
「そういう気分なのか?別にいいけど」
刺激で勃ち上がり始めた突起を、爪でカリカリ引っ掻かれ思わずあいつの服をぎゅっと掴む。
「うっ、んっ……むずむずする」
「もうそろそろここだけでイけそうだよな」
「そんなわけっ……、ねぇだろっ」
絶対に口では言わないけど、ちょっと前からその気があるから笑えない。特に、疼くようになった後、コリコリ潰されると頭が真っ白になってしまう。あいつに気付かれたら終わりだ。
「もうエロい顔してる」
「あっ、ぅ……してねぇよっ」
「無意識かよ、エロガキ」
「えろがきって、言うなっ」
身体をひくつかせながら、なんとか絞り出す。その間も刺激され続けたそこは、すっかり勃ち上がっていて、もっと触ってほしそうに主張していた。
そこを今度は舌で刺激され、声が漏れる。
「ひっ、う!」
「舐められるのも好きだよな」
片方を舌で、もう片方を指で苛められ、ぎゅっと目を瞑る。気持ちが良い、でもギリギリのところでイけそうになくて、自然と腰がかくかく揺れる。
「腰、揺れてんぜ?」
「あっ、うるせっ……、っんう!」
いつもなら触ってくれるのに、あいつは突起ばかりを構うからもどかしくて仕方がない。俺が触るなって言い始めたことなのに、早くも後悔し始める。イけそうなのにイけなくて、でもここでイッてしまったらいよいよ終わりな気がして、首を横に振った。
「やだっ、あぁっ……!いけないっ」
「ここまで来たらもう少しだろ」
じゅるっと強く吸いあげられ、そこがじくじく疼く。いつもより血色の良くなった突起が、もっと弄ってほしくて震える。
そこを指でぎゅっと潰され、身体の中で何かが弾けた。抗えないほどの気持ち良さに身体を痙攣させながら果てる。
「んん〜〜〜〜っ!」
「おっ、イけたじゃん」
頭の中が真っ白になって、快楽から逃れようと身体が勝手に反り返る。余計に胸を押し付けるような格好になってしまって恥ずかしい。
「っ、う……ぁ、はずかし……」
「恥ずかしがんなって、大丈夫だよ」
思わず顔を両手で隠せば、そのまま突起を嬲られびくびくと身体が跳ねる。捏ねるように潰されたかと思えば、口に含まれ甘噛みをされて、唾液が口の端から溢れていく。
「あ、そうだ。これ使ってみようぜ」
何かを思いついたのか、あいつがサイドチェストを漁る。中から出てきたのは、何時だったか使われたことのあるピンク色のローターだった。
「っ、」
「今期待したろ?」
「してないっ」
「顔見てりゃわかるぜ?」
唾液で塗れたそこに、ローターを押し付けられる。まだスイッチの入っていないそれで、コリコリと突起を潰され、身体が高まっていく。
「あ、っ!んんっ……」
「まだスイッチ入れてないのに感じるの、エロすぎんだろ」
「はぁ……うる、せぇっ」
スイッチを何時押されるのかわからない状況に、興奮する。押されたら、どうなってしまうんだろう。好奇心から擦りつけるように突起を押しつけると、あいつがにやっと笑った。
瞬間、スイッチを入れられローターがブルブルと震え始める。
「っあぁ!」
「はは、いい声。気持ちいいか?」
「あ、ぅ!んんっ!ん〜〜〜っ!」
もはや余裕のない俺は、嬌声をこくこくと頷きながら感じ入るしか出来なかった。指とはまた違った容赦のない刺激に、かき乱されていく。
刺激が強すぎて、身体がびくびくと壊れたように跳ねる。気持ちが良い、それしか考えられなくて、あいつにしがみつく。
「やっ、あ!んぐっ、う〜〜〜〜っ!」
「可愛いな……なぁ、キスはセーフ?」
「あん、!ぅ……きす、したい」
瞬間、待ってましたと言わんばかりに唇を重ねられる。何度も何度も吸い付かれ、薄く唇を開けば肉厚な舌が口内に侵入してきた。くぐもった声さえ食らう勢いで口内を嬲られ、酸欠に頭がくらくらしてくる。
「っ、んんっ!むぐっ、う、はふっ」
もう片方の突起もぐにぐにと苛められ、ばちばちと電気でも流れているかのような衝撃に、目眩がした。
そこから小一時間近く突起ばかりを責め続けられ、ついには馬鹿になってしまったのか抓られる度にイくようになった。
「お゛〜〜〜っ♡♡」
「乳首イキ、上手くなったな」
「もっ、許してぇっ、あ゛ぁ゛!」
スキニーを脱がされ、解放されるのかと思ったが、そのまま突起を責めるのを継続されてしまい、頭がおかしくなりそうだ。勃ち上がった陰茎からはとろとろと先走りなのか精なのかわからない液体が流れ落ち、あいつの腹はびしゃびしゃだった。
「エドが言い始めたんだぞ?乳首責めされたいって」
「イったからっ♡もっ、ナカいじめてほしっ!う゛〜〜〜〜っ!♡」
「またイけたな。いい子いい子」
「っ、〜〜〜〜!♡♡」
放置されたナカが疼いてしょうがない。あいつだってとっくに限界だろうに。いつの間にやら一種の我慢比べになってしまった。頭が上手く働かなくて、どうしたら解放されるのかわからず、あいつのハーフパンツ越しに後孔を擦り付ける。
「っ、そんな後ろも苛められてぇの?」
「うんっ♡♡いじめてほしっ、あ゛〜〜〜〜っ♡♡」
懇願しながらも突起でイッてしまい、頭がバグる。もうとっくにおかしくなってしまっているんだろう。挿入されてもないのにナカをきゅうきゅう締め付ける度、気持ち良さが駆け抜けていく。
「しょうがねぇなぁ」
ローションを絡めたあいつの指が、後孔に押し付けられる。嗚呼、やっと解放される。そう思ったのに、ローターは突起に押し付けられたままだった。
「どっちもは、らめっ♡♡」
「良い、の間違いだろ?」
ゆっくり指が飲み込まれていく。待ってましたと言わんばかりに肉壁が歓喜に震え、蠢くのが自分でもわかった。
「お゛っ、お゛〜〜〜〜っ!♡♡」
前立腺を思い切り捏ねられ、反射的にびゅくびゅくと薄い精を吐き出す。舌を突き出し絶頂を味わっていると、そのまま2本目が挿入ってきた。苦も無く飲み込んだそこを、あいつが褒める。
「もう2本も挿入る……良い子だな」
「っ♡♡♡、〜〜〜〜っ♡♡♡」
「褒められただけでイくとか、エロすぎ」
もう、ナカでイッているのか突起でイッているのかわからない。なんならそのどちらもかもしれない。頭が真っ白になって、チカチカ明滅する。
「ここにぶち込んだらどうなっちまうんだろうな」
「っ、へぇっ♡へぇっ♡」
「今想像したろ?ナカ、ぎゅうって締まった」
何度目かも分からない絶頂を迎えながら、返事をする様に後孔を締める。早くあいつのちんこが欲しい。それでぐちゃぐちゃにかき混ぜて欲しい。そればかり考えてしまう。
慣らすのもほどほどに、あいつがハーフパンツを下ろすとバキバキに勃ち上がった陰茎が姿を現した。
「自分で挿入れられるか?」
「うん♡♡挿入れるっ♡♡♡」
もはや力の入らない足をなんとか立たせ、あいつの陰茎を後孔へ押し当てる。
先走りに塗れた先端がにゅるにゅると挿入ってくる。何度か浅く出し入れをすると、一気に奥まで飲み込んだ。
「ん゛お゛〜〜〜〜っ!!♡♡♡」
「っ、く!締め付けやべぇっ」
「ふかいっ♡♡♡奥までとどいてりゅ♡♡♡」
体重で奥の奥まで挿入された陰茎を、味わうようにきゅうきゅうと締め付ける。串刺しにされてでもいるような錯覚さえ感じ、白目を剥いた。気持ちが良い、良すぎて、飛びそうになるが、ケツを叩かれ意識が戻る。
「んぎぃっ♡♡♡」
「おら、飛んでんなよ!」
「ごめっ♡♡あ゛ぁっ!♡♡♡」
欲しかった刺激に、全身が歓喜する。気持ちが良い。このままじゃおかしくなってしまう。腰をくねらせながら逃れようとするが、両手でがっちり固定され叶わなかった。放り投げられたローターが、シーツの上でのたうっている。
結腸に叩きつけるように腰を打ち込まれ、少しずつそこが開いていくのが自分でもわかった。
「っ!気持ちいいな、エド」
急に名前を呼ばれ、嬉しさに思わず後孔を締め付ける。答えるように滑舌の怪しくなった口で、ルークとあいつの名前を呼べば、あいつは嬉しそうに笑った。
嗚呼、俺達今同じ事思ってる♡
「るー、く!♡♡♡お゛っ、♡♡またいっちゃぅ♡♡」
「いいぜ?何度でもイッちまえよ」
「〜〜〜〜っ!!♡♡♡」
汗だか涙だかもわからない液体が滴り落ちていく。イったと同時に、敏感になった陰茎を撫でられぶしゃっと潮を吹いた。
「ぎっ、あ゛〜〜〜〜♡♡♡しぬっ、しんじゃう♡♡」
「かわいっ、ほら、もう一回ナカでイこうな♡」
「お゛ぉ゛〜〜〜〜っ♡♡♡」
癖になったように潮を吹きながら、何度目かもわからない絶頂をキメる。ぎゅうっとナカを締め付ければ、あいつが小さく呻いて腹の奥に精を吐き出した。
その刺激でさえイッてしまう。
「ほへぇ♡♡♡っはぁ♡♡♡」
ぎゅっと抱きしめられたかと思えば、そのままベッドへ押し倒された。
「まだまだ、こんなもんじゃねぇぞ」
耳元で囁かれ、また興奮する。もっと苛めて欲しい。
「あ゛ぁ♡♡♡いっぱいはめて♡♡♡」
精一杯の誘い文句を呟けば、効果は抜群だったのか、出し入れが再開された。