ルクエド



「次、デザートプレートだってよ」
 タッチパネルを操作しながら、厨房のエドに声を掛ける。彼は短く返事をすると、アイスを皿に盛り付け始めた。そんなに広くないが真新しい厨房で、俺達はやれドリンクだの、やれデザートだののメニューを作っていた。
 何故こんなことをしているのか。それは、誰が言い始めたか、カフェとコラボをしようという話になって、適任そうなファイター達が集められたのである。
 俺はもう良いのが出来たから、女性陣のとこに運んで試食してもらうウェイターの係を、エドは特にアイス系のデザートを作る係ってな感じだ。
「たく、なんで俺がこんなことを……」
 ぶつくさ言う割に、ちゃんと考えているのかああでもないこうでもないと中々決まらないようだった。
 そうやって右往左往しているのをにこにこしながら眺める。だって、彼のエプロン姿なんてそうそう見られないから。
 うまく結べなかったからか固結びになっている帯だとか、そのせいで隙間があいた胸元だとかを見ていると気付いてしまった。
 エプロンの隙間から、可愛らしい色の乳首がちらちら見えているのだ。
 いや、まぁ彼は普段から見せつけているのだけど、飾り気のない実用的なエプロンの隙間から見え隠れするのは話が変わってくる。
「おい、エド……」
「あ?もうちょいで出来るから待ってろよ」
 声を掛けようとすると、催促と思ったのが彼が機嫌が悪そうに返事をする。そう言われてしまうと、声を掛けるに掛けれない。その後も、しゃがんだ拍子にだとか、振り向いた拍子にだとか、ちらちら見える乳首を見ていると、なんだかムラムラしてきた。
「おい、出来たからこれ持っていけよ」
「ちょっとまってろよ?」
 なるべく早足で女性陣の所へデザートプレートを持っていくと「ちょっと席外すわ」と言葉を投げ捨てる。
 何か言われたような気がしたが、後で謝ろう。そう思いながらキッチンへ急ぐと、彼は後片付けをしていた。
「エド、ちょっといいか?」
「は?なんだよ」
「いいからちょっと来い」
 彼の手を握り締め、人が来なさそうな所を探す。うん、非常階段なら人も来ないだろう、と扉を開け外に出た。
「おい、なんなんだよ!」
 わけがわからないと言わんばかりに暴れる彼を後ろから抱きしめ、エプロンの上から突起を撫でる。すぐ芯を持つそこを強調する様に撫で回せば、慌てた彼が叫んだ。
「なにっ、盛ってんだよぉっ!」
「何かする度ちらちら乳首見せられたら盛りもするだろ。後外なんだから静かにしろって。誰かに聞かれんぞ?」
「っ!」
 かあっと耳まで赤くなった彼に、思わず口角が上がる。可愛いヤツ。赤く染まった耳をべろっと舐めれば良い反応が返ってきた。
「ひぅっ、!っ、やだっこんなとこで……」
「もう我慢出来ねぇよ」
 ぷりぷりに膨れてきた突起を、布越しにカリカリ引っ掻けば、抵抗が弱まってきた。代わりに、手で口を防ぎながら上擦った声を上げ始める。
「んんっ、やっ、……あっ」
「ほんと快感に弱いな」
「うっせぇっ、っ……んんっ!」
 身体をひくつかせながら、彼は感じ入る。こんな弱点を自分から晒すなんてといつも思うが、まあ、そこは彼のこだわりなのだろう。
 今まで散々弄ってきたからか、感度の良くなったそこをエプロンの上から重点的に責める。ぐにぐにと揉んでみたり、抓ってみたり。そうすると、彼の脚がかくかくと震え始めた。
「ふぁっ、……んんっ!あっ、……っ!」
「気持ちよさそうじゃん」
「うっせ、ぶん殴るぞっ」
「出来ねぇくせに」
 晒された項を舐めながら、布と素肌の間に手を滑り込ませる。直接突起に触れれば、彼が気持ち良さそうに喘いだ。
「んあっ、!はぁっ……抓らないでっ」
「もっとしてほしいって?」
「言ってな、ああっ!ふーっ……!んんっ、」
 要望通り、摘みやすく膨らんだそこをぎゅっと抓る。それこそ痛いくらいに。それでも気持ちいいのか、彼はかくかくと腰を揺らした。
「ドマゾだなぁ」
「ちがっ、んうっ、ふぁっ!」
「違くないだろ?ほら」
 勃ち上がった己の陰茎を、尻にごりごりと擦り付ける。そのまま、腰を打ち付ければ面白いくらいに身体が跳ねた。
「ん゛んっ!あ゛っ!ま゛っ、て!」
「はは、ヤッてるみてぇ」
「言うなぁっ!っん゛ん゛、はぁっ♡」
「なぁ、奥疼くだろ?」
 腰を打ち付けながら耳元で囁いてやれば、ふるふると身体を震わせる。こくんと小さく頷いた彼に、思わずにんまり笑い、スキニーに手を掛けた。太腿の辺りまで下着と一緒にずり降ろすと、彼の陰茎が外気に触れる。もう、抵抗らしい抵抗はなかった。
 そのまましゃがみ込み、ひくひくと収縮する彼の後孔に舌を這わせる。
「っ!てめっ、何しやが、ひゃあ!」
「ん?ローションなんてねぇから唾液使うしかないだろ?」
「だからってそんなとこっ!」
「気持ちいいだろ?」
 そう言いながら、舌で浅い所をつぽつぽ出し入れする。健気に拡がる縁を舐め上げ、唾液を奥へ押し入れると我慢できなくなったのか、彼が自分から陰茎を扱き始めた。
「ははっ、えっろ」
「だれのせいだとっ!ん゛ん゛!♡」
「誰だろうな?」
 後孔に舌を出し入れし、少し緩くなったそこに、そっと指を2本挿入する。慣らすように拡げながら、蟻の戸渡りをつーっと舐め上げれば、彼は限界と言わんばかりに身体を跳ねさせる。
「〜〜〜〜っ!♡♡」
 後孔がぎゅっと収縮し、彼はびゅくびゅくとエプロンに白濁を吐き出した。
 外ということに興奮しているのか、いつもより早い気がする。やっぱり才能だよ。なんて思いながら空いた片手で胸の突起を抓った。
「っ!、はぁっ、♡♡ぐぅ、ん゛ん゛!♡♡」
「はぁ、ほんと可愛いな」
「〜〜〜〜っ!♡♡かわいくな、い!♡♡」
「可愛いよ」
 そろそろ挿入るだろうと、3本目の指を増やす。まだ少しキツイが、ここまで挿入ればもうすぐだ。
 前立腺をごりごり指で押し潰すと、彼は腰をかくかくと揺らし、また果てたようだった。胸の突起も忘れず刺激してやれば、甘えたような嬌声を上げる。
「くぅん♡♡ん゛んっ、あ゛♡♡もっ、声っがまんてきないっ♡♡」
「しょうがねぇな」
 後ろから抱きかかえるように覆い被さって、そのまま唇を重ねる。くぐもった喘ぎ声が口の中に消えていって、きゅうきゅうと後孔を締め付けてくる。
 気にせずじゅぽじゅぽと出し入れを繰り返せば、彼の腰から力が抜けた。限界なんだろう、それでも、大事なのはこれからだろ?
「はっ、挿入れていいか?」
「っ、断ったって挿入れるくせにっ」
「そりゃあ、こんなとこで我慢出来ないだろ?俺もお前も」
 小さくこくんと頷いたのを見逃さず、そのまままた口付ける。隙間に舌を差し込み、絡め取るように舐りながらチャックを下げ、陰茎を取り出すと腰を持ち上げながら後孔にそれを押し付けた。
「っちゅ、ん゛っ♡ふぅっ♡♡」
 ゆっくりと先端を埋め込んでいく。まだ慣らしが足りなかったからか少しキツイが、この程度なら大丈夫だろうと馴染ませる。キスにすっかり夢中になっている彼も苦しそうな素振りはないし大丈夫そうだ。
「ん゛っ!♡♡はぁっ♡♡んぎぃっ♡♡」
 時間を掛けて奥まで挿入する。肉壁がぎゅうぎゅう絡みついてきて気持ちが良い。俺の先走りでだいぶ滑りの良くなった後孔から、ゆっくりと陰茎を引き抜く。
「〜〜〜〜っ!♡♡るー、くぅ♡♡」
「っ、はぁ……どうした?大丈夫か?」
「奥、いっぱいいじめてほしい♡♡」
「っ!」
 もう、何を口走っているのかさえわかっていないであろう彼に、場所も忘れて食い荒らしそうになる。だって、そんなのズルいだろ。
「たく、……苛めてやるから覚悟しろよ?」
 そう囁き、ぱんっと腰を打ち付けた。

 その後ホールに戻れば待っていた女性陣に大目玉をくらったのはまた別の話である。
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