ルクエド

界隈で流行っているセックス強化合宿



「はぁ?今なんて言った?」
 ソファに腰掛けながら、怪訝そうな顔で聞いてくるあいつに、もう一度言う。
「え、日本風の旅館のペアチケットが当たったから一緒に行こうぜ?って言ったんだけど」
「……なんで俺なんか誘うんだよ」
 そりゃあ、一応仮にもお付き合いしているわけだし、優先度が上がるのは当たり前だろ。と思う。まさか断るなんてしないよな、と不安になって「駄目か?」と問えば「別に駄目なんて言ってねえよ」とぶっきらぼうに返されたので、心の中でガッツポーズをする。
 だって、ホームページにおもてなしの心とか言って、浴衣が用意されていると書いてあったのだ。エドの浴衣姿なんて、そりゃあエロいに決まっている。
「で、いつからなんだよ」
「期限内ならいつでも良いみたいだから、再来週はどうだ?二泊三日、ゆっくりしようぜ?」
「再来週ならまぁ……」
「おし、言ったな?約束だぞ」
 これで言質は取った。後は有給を勝ち取るだけだ。明日申請しておこう。そう思いながら、あいつを抱き寄せる。
「楽しみだなぁ」
「日本風って、どんな感じなんだ?俺、何となくしかわからねぇんだけど」
「んー?温泉旅館だってさ。調べたらすぐホームページが出てくるぜ?」
「ふーん」
 素っ気ない返事ではあるが、スマホで旅館のことを調べているのがちらっと見えてほっと安心する。最初の反応が悪かったから不安だったが、割と乗り気のようで良かった。
「後はその日を待つだけだな」
 


「で、あっという間に当日な訳だけど」
 無事有給を勝ち取った俺は、エドを連れて旅館を訪れていた。流石、日本風を謳うだけあって、随所にそれっぽい演出が見える。飛び交う言葉は英語だけど、本当に日本に旅行に来たみたいだ。
「すげぇ……、本当にこんな感じなのかな」
「うん、日本に旅行したことあるけど、これは中々再現度高いぞ」
 女将に案内されるまま、部屋に通される。うん、この辺もそれっぽい。これは期待が持てそうだ。
 鍵を掛け、部屋の中に入ると端に荷物を置く。2人の割に広々とした部屋の真ん中には、低いテーブルがあり、座布団まで用意されていた。こんなとこまでちゃんと日本風なんだな、なんて過去の記憶を思い出し、懐かしい気分になりながら、バスルームを覗く。
 確か、部屋にも温泉があるとか言ってたな……と思いながら外に繋がる扉を開けると、目隠しの付いたベランダに、四角い木製の風呂があった。
「おい、エド!こっちも凄いぞ!」
「面白れぇな、日本って本当にこんな感じなのかよ」
「良い旅館だとこんな感じかな。でも俺もこれは初体験」
 そう言って、子供のように素直に喜んでいるエドに笑いかける。油断しきっている彼の額に優しくキスを落とせば、初々しいことにかあっと顔を赤く染めた。
「とりあえず、飯まで時間あるし風呂入るか?ここだけじゃなくて、大浴場もあるってよ」
「大浴場!行ってみてぇ」
 キラキラした目で勢い良く答えたエドに思わず吹き出せば、何か言いたそうな顔でこちらを睨んで来たので適当にあしらいつつ。タオルを持って大浴場へと歩き出した。


「はー、飯美味かったな」
「ん、美味かった」
 食堂から部屋までの長い廊下を並んで歩く。満足そうに微笑むエドに、こっちまで嬉しくなった。やっぱり連れてきて正解だったな。にんじんを残していたけど、まぁ今日くらいは見なかったことにしてやろう。
「なんだよ」
「エドが楽しそうで良かったよ」
「ん、連れてきてくれてありがとな」
「おう」
 部屋の鍵を開け中に入れば、テーブルは端に片付けられており、布団が2つ敷かれていた。こう言うところも旅館っぽいな、と感心していると、エドが布団に飛び込んでごろごろ寝転がる。
「へへっ、俺こう言うの初めてだから楽しい」
 こみ上げるものがあって、思わずエドを抱き締める。そうだな、そうだよな。と頭を撫でれば、そのまま頬を赤く染めながら擦り寄ってきた。嗚呼、猫みたいで可愛いな。
「なぁエド、抱いても良いか?」
「っ、」
 彼は視線を外し少し躊躇った後、小さく頷いた。そのまま押し倒し、着慣れていない浴衣を少し崩せば、想像の通り食べ頃の彼の完成だ。
 露出された鎖骨にそっとキスを落とし、温泉に入ったせいかいつもよりもほんのり赤みの増した白い肌に、欲の跡を残していく。
「はぁっ、んんっ」
「可愛いな」
「うっせぇ、っ、すぐ盛りやがってっ」
 文句を言いながらも、興奮して既に陰茎を甘く勃ち上げている彼に、こっちも興奮する。布越しにそれを優しく撫でれば、身体を跳ねさせた。
「んっ、うあっ……はぁっ、あっ!」
 浴衣の隙間から手を滑り込ませ、胸の突起を撫でるように刺激する。いつもより興奮しているのか反応の良い彼に、思わずほくそ笑みながら、追い詰めていく。
「直接触るぞ?」
「はぁ、んっ、わかった……」
「あっ、脱ぐのは下着だけでいいからな?」
「はぁ?なんでだよ」
 もそもそと下着を脱ぐと、そのまま浴衣も脱ごうとする彼を止める。だって、こんなエロい格好脱がしたら勿体ないだろ?
「可愛いからそのままで」
「っ変態」
 荷物の中からローションを取り出し、手に広げる。勃ち上がった陰茎をローション塗れでぬるぬるの手で軽く扱けば、彼はすぐ喘ぎ始めた。
「っう、あっ……んんっ、」
「気持ち良いか?」
「う、ん……っはぁ、良いっ、」
 ぎこちなく腰を動かし始めた彼の唇にキスを落とし、何度も何度も吸い付く。そうしていると、彼が口を薄く開いた。迎え入れられるように舌を差し込み、上顎を擽れば身体がビクンと跳ねた。可愛い、と思いながら舌を絡め取り、舌同士を擦り合わせる。そうして長い間くっついていると、まるで溶け合ってしまっているかのような錯覚を覚えた。
「はぁっ、あっ、ぅんっ……」
「ちゅっ、……んっ、可愛い」
「あっ、可愛いっていうなっ、んあっ!」
 手をそのまま後孔に這わせると、ローション塗れの指を2本、ゆっくり挿入していく。陰茎を扱くより明らかに良い反応を見せる彼に、どうしようもなく興奮する。とろとろ蕩けている目尻にそっとキスを落とし、じゅぷじゅぷと音を立てながら出し入れすれば、すがりついてきた。
「うぅっ、あっ!んあっ、……ふぅっ!」
「ケツ気持ち良さそうにじゃん」
「うるせっあっ、はぁ!くそ、誰のせいだと思ってんだ」
「俺のせい?」
 指を挿入した瞬間、余裕なんて何処かに飛んでいってしまった彼はこくこくと頷く。その乱れように、思わず口角が上がる。そっか、俺のせいか。可愛いな。なんて耳元で熱っぽく呟きながら手を早めた。
「んうっ!はあっ、あぁっ!そこっ、きもちいっ、」
「脚震えてんぜ、もうイキそう?」
「やだっ、お前ので、いきたいっ」
「っ、」
 そんなのズルいじゃんか。指を粗雑に引き抜き、こっちも下着を脱いでフルに勃起した陰茎にローションを絡めると、ひくつく後孔に押し当てた。
「おら、これが欲しいんだろ」
「っ、はぁっ、もう、ぜってぇ言ってやらないっ」
「上等だ。もっかい言わせてやるよ」
 ぐぐっと先端を押し込めば、蠢く肉壁に持っていかれそうになる。首元に噛み付くように跡を残しながら、ゆっくり慣らして行く。カリ首で前立腺をごりごり潰すように刺激すれば、上擦った声が漏れた。
「んぎぃっ、あ゛っ!」
「ははっ、良い声っ!もっと聞かせろよ」
 追い詰めるように何度も腰を打ち付ける。明るい部屋に、ぱんぱんと肌と肌がぶつかる音が響き、いつもとは違う状況にお互いに酷く興奮する。
「あぁっ!ん゛っ!あ゛、やっ!」
「何が嫌なんだよっ!ここ、締め付けて離さないくせに」
「あ゛っ、ん、はげしっ、い゛っ!」
「はぁっ、激しいの好きだろ?」
 舌を出しながら感じ入っている彼にそう囁けば、ナカがぎゅうっと締まった。もっともっと蕩かせたい。そう思い、脚を持ち上げひっくり返すような体勢にさせると、容赦なく腰を打ち付ける。
「ひぃっ、あ゛っ!いくっ、ぅ゛〜〜〜〜っ!」
「っ、ぅ、!」
 結腸に押し込むように精を吐き出す。彼も果てたのか、陰茎からとろとろと白濁とした体液を零しながら痙攣していた。
 休憩なんてさせてやらねぇ。そのまま休む暇もなく、出し入れを再開すると、身体をビクビク跳ねさせながら感じ入る。
「っはぁ、強化合宿といこうぜ」
「う゛っ♡あ゛っ!へぇっ♡へぇっ♡」
「ははっ、えっろ……」
 彼は快感からなんとか逃れようと藻掻くが、体重を掛けているため何にもなっていなくて口角が上がる。結腸を突く度、ちゅうちゅうと吸い付いてきて気持ちが良い。
「このまま結腸挿入りそうだなっ」
「くぅん♡だめっ、そこいれたらっ♡♡」
「駄目じゃないだろ?」
 そうやって奥を苛めていると、ぐぽっと嫌な音を立てて先端が結腸に入り込む。瞬間、彼の身体が大きく跳ねた。
「お゛っ♡♡〜〜〜〜っ!♡♡」
「くっ……ほら、挿入った♡」
「んぎぃっ♡♡」
「孕ませてやるよ」
 耳元で熱っぽく囁きながら、奥に精を塗り込むように腰を動かす。ナカが精を搾り取るように絡みついてきて、果てそうになるのを奥歯を噛み締め耐える。
「かはっ♡♡お゛っ♡、しぬっ♡♡」
「ははっ、良い、の間違いだろ?」
「いいっ、♡♡いいっ!♡♡きもちいっ♡♡」
「素直で可愛いな」
 汗ばんだ額にキスを落とせば、舌を突き出してキスを強請られたのでそのまま舌に吸い付いた。
 彼のくぐもった声が口の中に消えていく。舌を甘噛みしながら腰を打ち付ければ、彼は身体をがくがく震わせながら絶頂を迎えた。強い締め付けに耐えられず、俺も彼の中で果てる。2度目とは思えないくらい濃い精を注げば、それに合わせて彼が喘いだ。
「はぁ♡♡あぁ……っ、ん♡♡おく、でてるっ♡♡はらんなかっ♡♡いっぱいっ♡♡」
「ん、気持ち良いな」
「あ゛ぁっ、♡♡塗りこまないでぇ……♡♡」
 焦点の合っていない目でうわ言のように呟くもんだから、すぐに陰茎が硬くなった。可愛いな、と囁き陰茎を引き抜くと、ぽっかり開いたままの後孔からナカが見えた。血色の良い赤に、白濁の白が良く映える。
「立てるか?」
「んあっ、う♡わかった」
 ゆっくりと起き上がるも、脚に力が入らないのか縋りついてくる彼を抱きかかえそのままひくつく後孔に陰茎を突き刺した。
「〜〜〜〜っ!♡♡♡」
「へばってんなよ。まだまだこれからだろ?」
「ひぅっ♡♡へぅ、♡♡ふかいっ!♡♡奥まできてる♡♡」
 彼の自重で奥深く突き刺さる陰茎に、媚びきった肉壁がきゅうきゅうと絡みついてくる。嗚呼、気持ちが良い。もっと乱れたところが見たくて、手加減なく腰を打ち付ければ、腕が背中に回された。
「あ゛っ♡♡はっ♡♡きもちぃっ、♡♡はらっやぶれちゃう♡♡♡」
「やぶれねぇよ。ほら、たくさん楽しもうな♡」
「あ〜〜〜〜っ!♡♡〜〜〜〜っ!♡♡♡」
 奥を突く度、彼の陰茎から透明な液体が吹き出し、俺の腹に掛かる。初めての体位だが、気に入ってくれたみたいで良かった。
「にげらんねぇっ♡♡お゛っ♡♡これっ、あ゛っ♡♡大きいのくるっ♡♡きちゃう♡♡」
「いいぜ、イッちまえよ」
「いぐ〜〜〜〜っ!♡♡ぅ゛〜〜〜〜っ!♡♡」
 びゅくびゅくと陰茎から白濁を吐き出し、彼が果てる。もう奥を突く度にイッているのか、雄叫びを上げながら感じ入るその喉元に噛み付いた。
「ん゛ん゛っ!♡♡あ゛〜〜〜〜っ!♡♡」
「はぁ、もっともっと食わせろよ」
 中途半端に脱げて引っ掛かっている浴衣越しにチラチラ見える胸の突起が、触ってほしそうに膨らんでいて、次はそこを責めてやろうなんて思いながら、蠢く肉壁を味わった。時間はまだまだあるんだ、気の済むまで貪ってやる。可愛い可愛い恋人の頬に伝う涙を舐め取りながら奥で果てた。



「はーっ……エド、大丈夫か?」
「っ……、もっ♡♡むりぃ♡♡」
 それから何時間くらい経っただろうか。下腹を精液でほんのり膨らませた彼がギブアップをしたのでまだまだ元気な陰茎を名残惜しいと思いながら引き抜く。こぷっと音を立てて精が零れ落ちていくのを見て、もう一回したくなったがしょうがない。立ち上がれない彼を連れて、くしゃくしゃになった浴衣をその辺りに放り投げ、露天風呂へ向かう。
「腹ん中の、掻き出さなきゃな」
「へぇっ♡へぇっ♡っ……、あっ♡♡」
「あんま声出すなよ?」
 外なのに気付いたのか口に手を当てた彼に微笑みかけ、風呂の縁に座らせると後孔に手を這わせる。ひくつくそこに指を突っ込むと、白濁を掻き出した。
「っ♡♡んんっ……♡♡はぁっ、♡♡ふっ♡♡」
「いいこいいこ」
「んん♡♡っ、あ♡♡はぁっ♡♡」
 こっちの気も知らないで、目を瞑り気持ち良さそうに腰を揺らしながら感じ入っている彼に、またムラっときて後孔に陰茎をねじ込む。
「〜〜〜〜っ♡♡もっ、むりだって♡♡」
「エロすぎて無理だろ……。もう少しだけ、な?」
 そう言ってゆっくり浅いところを抜き差しすれば、媚びるように肉壁が絡んできて思わずにっこり笑った。
「ほら、な?」
「んっ、ふっ♡♡はぁっ♡ばぁか♡♡」
 諦めたようにため息を吐くと、腰に脚を絡ませて来たので、オーケーのサインだと思ってそのまま欲に任せて腰を打ち付けた。
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