エド受け
腹の奥が疼く。
熱に浮かされたように火照る身体を持て余し、だだっ広いベッドの真ん中で蹲る。
クソが、なんて思いつつ、ここにいないあいつに腹を立ててみたり、早く来いなんて口に出してみたり。ますます昂ぶるなんてわかっているのに、なんとか乗り切りたくってもぞもぞと動き出す。
手っ取り早く解消する方法なんて、自慰くらいしかないだろ。
サイドチェストに手を伸ばすと、いろいろな物が入ったそこからローションといつくかの玩具を取り出した。
我ながらどうかしていると思うが、そういう気分なのだから仕方がない。
「全部あいつのせいだ」
誰もいない空間に独り言が響く。
それが虚しくて、忘れたくて胸の突起に手を滑らせた。
撫でればすぐにでも芯を持つそこごと、胸を揉みしだく。じわじわと広がる気持ちよさに吐息を吐きながら、親指の腹で突起をくりくりと押しつぶした。
「んあっ、はあっ……んう、……っ!」
口から吐息混じりに嬌声がこぼれ落ちる。ローションを手に絡め突起に塗りたくり、押し潰そうと力を入れる度、逃げていくその感覚に酔いしれた。
気持ちがいい、がこれ以上を知っているために物足りない。
「はぁっ、あう……っ、」
目を瞑り、あいつに触られているのを想像しながら指の先でかりかりと刺激し、思わず反り返る。じわじわと快感の波が広がっていって、頭が溶けていくのがわかった。
「っ、うあ、……やっ、んん……」
ローション塗れの指を、物足りなくてくぱくぱ収縮する後孔に這わせる。縦に割れたそこは指を簡単に飲み込むと、きゅうきゅうしゃぶりついてくる。
ふっくら膨らんだしこりを押しつぶすように刺激すると、目の前がチカチカした。
「あぁ、!……っ!ぐう!やっ、気持ちいいっ!」
誰もいない部屋に、自分の声が響く。待ちかねて早急に指を増やすと、じゅぷじゅぷと音を立てて出し入れをした。
気持ちがいい、でも物足りない。
もう良いか、とバイブにローションを垂らす。てかてかと濡れたバイブを後孔に当てると、そのまま勢いよく
突き立てた。
「ああぁ!!」
冷たいそれに寂しさを感じながら、スイッチを入れる。モーター音を立ててそれが動き出し、ぶるぶると震えながらナカを隈無く震わせた。
「うあ!あんんっ!とけるぅ!やだぁ!」
1回目の絶頂を迎え、びゅくびゅくと精を吐き出しす。その間も前立腺を苛められ、快感を逃がそうと首を横に振る。
気持ちがよくて、目尻から涙が流れ落ちた。
四つん這いになり、バイブに手を伸ばすと狂ったように出し入れを繰り返す。
その瞬間、誰かの気配がして思わず振り返った。
「よお、良さそうだな」
「はぁっ♡」
あいつだ。俺をこうした張本人の。苛めて欲しいと望んだあいつがそこにいる。
四つん這いであいつの方へにじり寄ると、同じ姿をしたあいつは焦らすようにゆっくりこちらに近づいてきた。
「いい子に待ってたか?」
「……待ってた♡」
きゅうっと後孔を締め付けながら、頭を撫でられる。自慰を見られているという事実が己を興奮させた。
もっと触ってほしくて、差し出された指にしゃぶりつく。
「んん、ふぁっ……♡ちゅ、……うぅ!♡」
「ご褒美やらないとな」
目の前に、あいつの陰茎が差し出された。しゃぶりつきたい気持ちをぐっと押さえつけ、教えられた通り口を開くとどうぞ、と呟く。
一気に喉の奥まで陰茎を差し込まれ、吐き気に思わず嘔吐きそうになった。苦しくて逃げようとしても後頭部を押さえつけられ、逃げられそうにない。
それにさえ興奮するのだから、もうどうしようもないのかもしれない。
後孔に挿入った玩具を動かされ意識が飛びかけ、びくびくと身体を震わせて呆気なく果てた。
「んんー!♡♡ぐぅ、はふ……っ、♡♡じゅるっ」
「美味いか?」
「ん、♡♡ふぁいっ……っ♡♡」
じゅぽじゅぽとはしたない音を立てて夢中で陰茎にしゃぶりつく。もっと気持ちよくなってほしくて、吸い付けば彼から呻き声が上がった。見上げれば、雄くさい表情でこちらを見ていたので思わず後孔を締め付ける。
「う、♡♡ぐぁっ、♡♡♡」
「くぅっ、」
「う゛ぅ〜〜〜〜っ♡♡」
後頭部を掴まれて、喉の奥に勢いよく精を吐き掛けられる。それを咽ないように何とか飲み下し、尿道に残った精を啜った。
ゆっくりと陰茎が引き抜かれ、前に教えられた通り口を開いて飲み込んだことをアピールする。
「はぁっ♡♡」
「全部飲めたか、偉いな」
頭を撫でながら褒められて、ぞくぞくと鳥肌が立った。
そのまま押し倒され、後孔に埋められていた玩具を勢い良く引き抜かれる。
「ん〜〜〜〜っ!♡♡♡」
ぽっかり空いた後孔にあいつの陰茎がゆっくりと挿入されていく。寂しがっていた後孔が喜びうねるのが自分でもわかって、顔が朱に染まった。
額にキスを落とされ、甘い甘い快楽に乾いた全てが満たされていく。
「はぁっ♡♡♡ね、たくさんいじめて♡♡」
「いいぜ、可愛がってやるよ」
「う゛あ゛ぁっ♡♡♡」
先程まで玩具を咥え込んでいた後孔に、容赦なく最奥まで陰茎を突き挿入れられ、強すぎる刺激に頭がおかしくなるかと思った。
イッている。けど己の陰茎からは潮が吹き出すばかりで射精が出来ない。ぐるぐると行き場のない熱が身体の中を駆け巡り、まるで焼かれていくようだった。
「ぐぅ♡♡♡あ゛ぁ♡♡きもちいい♡♡♡やだぁ♡♡♡」
「ははっ、ひっでぇ顔」
「うっせぇっ♡♡、あ゛ぅぅ!♡♡あついぃ……、とけるぅ♡♡」
ばこばこ勢い良く最奥に叩きつけられ、思わずシーツを強く掴む。気持ちがいい。良すぎて怖いくらいだった。
結腸が媚びて先端にちゅうちゅう吸い付いているのが自分でもわかる。早く奥まで来てほしくて腰を動かせば、ふふっと微笑まれた。
「気持ちいいかよ」
「あ゛ぁ゛っ!♡♡♡良いっ♡♡おかしくなる♡♡」
「面倒みてやるからおかしくなっちまえ」
ぐぽっと嫌な音を立てて、先端が結腸にめり込む。瞬間、怖いくらいの快感に襲われ、目の前がチカチカ明滅した。
こんなの、気が狂う。
「ん゛あ゛〜〜〜〜っ!!♡♡♡」
メスイキを決めながら、あいつの腰に脚を絡める。容赦なく結腸を責められ、吐き気が込み上げてくるのを必死に抑えた。
その苦しさにさえ、悦びを覚えるのだからもう終わりだ。
舌突き出し感じ入っていると、唇にキスを落とされる。そのまま舌を差し込まれ、舌を絡め取られる。さっき陰茎を咥えこまされたからてっきりされないと思っていたので素直に嬉しくて、思わず後孔を締め付けた。
「ちゅ、ん゛ん゛っ!♡♡♡ふぁっ!♡♡♡」
じゅるじゅる音を立てて唾液を啜られ、夢中になって蹂躙される。与えられるすべてが甘く、蕩けてしまいそうだった。
「あ゛ぁん!♡♡う゛お゛〜〜〜〜!♡♡」
「はぁ、気持ち良いか?」
「お゛あっ、♡♡き、きもちいい!きもちいいからっ!♡♡♡」
もっと壊して。そう叫べばあいつはにいっと微笑むと腰を掴んできた。ああ、いよいよ本当に壊される。口の端から唾液がこぼれ落ち、シーツに垂れた。
あいつの背中に腕をまわし、がりがりと爪を立てる。
「ぐぅ〜〜〜〜っ!!♡♡♡」
もう何度目かもわからない絶頂を迎え、意識が途切れかけた。が、最奥まで一気に突き入れられた衝撃で起こされる。
「逃さねぇよ」
耳元でそう囁かれ、ぎゅっとナカを締め付けた。
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