エド受け


 
 後ろから着いてきた段ボールを被った4人組を何とか撒こうと薄暗い路地裏を走る。
 
「おーい、逃げんなよ」

 一人がスマホを片手に語りかけてくる。途端に重くなる足取りに思わず舌打ちをした。
 あっという間に追いつかれ、一番体格の良い段ボール頭に羽交い締めにされる。じたじたと暴れたところで力の差は歴然だった。

「はじめっからこれ使ってれば良かったわ」

「ほんとそれ(笑)」

 笑い合いながら顔を覗き込んで来る段ボール頭に唾を吐く。

「なんだよ。まだまだ元気じゃねえか」

 スマホ持ちの段ボール頭がニヤニヤと笑いながら言う。恨みを込めて睨みつければ腹を殴られた。胃液が込み上げてくるのを感じ歯を食いしばって耐える。

「ぐっ……変な物使いやがって、テメェら全員殺す」

「それが出来ないからこうなってんだろバァカ」

「いやしかしホントに効くんだな。催眠アプリ」

 スマホの画面には催眠の二文字があった。詳細はわからないが、自分の力を満足に使えないことを考えると、碌でもない物なのは確かだった。

「よくも普段ボコボコにしてくれたな」

「……テメェらが弱いからだろ」

 減らず口がよと吐き捨てる様に言われ、また腹を殴られる。羽交い締めにされているせいで身体を折ることも出来ず、口から胃液が溢れ出した。

「ぐぁっおえっ……」

「あーあ、吐いちゃって、カワイソ」

「今からお前みたいなプライドの高そうな奴にゃ耐えられないことしてやるよ」

 スマホ持ちが笑いながら言う。吐き気から嫌な汗が額を伝い落ちた。

「お前は今から俺達に逆らえない」

 スマホを眼の前に出されれば、言いようのない嫌な音と共に頭痛がする。クソがと口から絞り出し、拘束から逃れようと藻掻くも身体が言うことを聞かない。
 ふと、汗ばんだ肌を撫でられ悪寒が走る。段ボール達が何をしようとしているのかわからず困惑していると、ジッと何かチャックを下ろしたような音がした。

「おら、舐めろよ」

 眼の前に段ボール頭の陰茎が出され、意図をようやく理解する。嫌だと首を降り逃げようとすると、髪の毛を乱雑に掴まれた。ブチブチと嫌な音と痛みに襲われる。
 拘束をしていた奴が手を放したので、逃げようとするも足が動ずその場にへたり込む。

「くそっ死ねっ!死んじまえ……っ!」

 唇に陰茎を押し付けられ、嫌悪感から鳥肌が立つ。なんとか逃れようとするも鼻を摘まれ、苦しさから口を開けるとそのまま喉奥まで押し入られた。嫌な苦みが舌の上に広がり、落ち着きかけていた吐き気が戻って来る。

「ぐぅっ……っ」

「こうなると全然怖くねぇな」

 無遠慮に口内を行き来する陰茎を噛み千切ってやろうとするも、やはり身体が言うことを聞かない。ただ耐えるしかないことをわからせられる。
 
「うぅ、……ぐっ、おぇっ」

「はっ、こいつ意外と体温高ぇな。えづく度喉が締まってすぐ出そうだわ」

「早漏すぎ(笑)」

「うるせえよ」

 喉奥を刺激される度、胃液が鼻や口の隙間から溢れ出す。
 仕上げと言わんばかりに腰を打ち付けられ、生理的な涙で眼の前がぼやけた。

「おら、一発目」

 苦くてドロドロしたものが口内に弾け出された。飲み下すしかすべがなく、仕方なく飲み込むも粘度の高さから気管に入り噎せてしまう。吐き出す胃液に白い物が混ざっていて気色が悪い。

「ごほっ、……ぐっ、げほっ」

「次俺な〜。おいお前、ケツの方も準備してやれよ」

「俺がかよ(笑)まぁしゃあねぇなぁ」

 遠巻きに見ていた一人が近付いて来る。言っていることが理解出来ず、何をされるのかわからない恐怖心に身体が震えた。痛い事なら耐えられる。でも、さっきみたいな事は?
 言うことを聞かない身体をズリズリと引きずりながら逃げようとするも、すぐに体格の良い段ボール頭に押さえつけられてしまった。

「逃げようとすんなよ」

「やめっ……、う゛っ」

 開いていた口にすぐ二本目が挿入される。犬歯が唇に当たって血が出たのか、鉄臭い味がした。

「震えちゃって、可哀想に」

「どうせだし楽しんだほうが気が楽だぞ。ま、無理だと思うがな」

 出し入れされる陰茎に気を取られ、いつの間にかスキニーを下着ごと下ろされていた。恐怖と外気温で縮こまった陰茎を雑に扱かれればゆっくりと芯を持つ。吐き気を催す行為と、純粋な快感との差に頭がおかしくなりそうだった。

「う゛ぅ゛っ、……ぐっ」

「慣らすだけありがたいと思えよ?」

 何か冷たい液体を尻に垂らされた。それがなんなのかはわからないが、ぬるぬると滑りを増した指が陰茎を扱く。

「ん゛ぅ……、う゛っ」
 
 おもむろに後孔に指が触れ、この後何をされるのかなんとなく分かってしまいぎゅっと目を瞑る。
 ゆっくりと侵入してくる指の異物感に、また吐き気が込み上げてきて喉が詰まる。息苦しさに藻掻けば、口を好き勝手に荒らしていた陰茎が引き抜かれた。その瞬間顔にぶちまけられる。

「息できなくなってんじゃん」

「ごぉっゲホッ……、ぐっ」

 吐こうとするも、もう胃の中が空っぽなのか何も出てこない。故に苦しさが無くならず、ずっと胃が痙攣しているようだった。意識が飛びかけながらも、段ボール頭達を睨みつけながら「クソが」と呟けば「元気そうで何より」と半笑いで返される。

「俺達別にお前を殺したいわけじゃないんだわ。ただ苦しんでほしいだけ」

「そーそ、憂さ晴らしって奴」

 最低だ。と思った。さっくり殺された方が余程良いまである。
 吐き気が落ち着けば、今度は後孔を弄りまわす指が気になって仕方がない。冷や汗が首筋を伝い地面に落ちていく。早く終われ、と祈るしかなかった。

「うぅ、……」

「そろそろもう一本入りそうだな」

「早くしろよ」

「こう言うのは時間かかるんだよ。黙って待ってろ」

 段ボール頭達の会話を薄ぼんやりした意識で聞いていると、指がある一点を掠めた。
 
「うあっ、……?」

「お、ここか?」

 びりびりとした電流のような、今までと違う神経に直接触っているような感覚が身体を襲う。
 しこりを指で押し込むように刺激され、その度に口からもはや意味をなしていない文字の羅列が飛び出していく。首を振りながら耐えようとするも、暴力的な快感になすすべもなく蕩かされていく。

「ああっ!な、なん……うっ、」

「おー、すごい乱れるじゃん」

 身体が快感から逃れようとのたうつが、押さえつけられているが故に何にもならない。固いコンクリートに爪を立てていたせいか、指の先からは血が滲んでいた。

「あ゛あ゛っ、頭おかしくなるっ!」

「もっとやってくれってよ」

「ん゛ん゛ん゛っ、……やだあ゛っ」

 生理的な涙が頬を伝い落ちる。強い刺激の度眼の前が真っ白になり、何度も意識が飛びかける。いっそ気絶出来てしまえば楽なのに。しかし意識が飛びそうになる度次の快感が押し寄せ、それは叶わなかった。

「気持ち良さそうじゃんか、良かったなぁ」

「お゛お゛っ、ん゛……し゛ぬっ!」

「死なねえから、楽しめよ」

 気付けば指が三本に増やされていた。異物感はいつの間にか消え去り、後に残ったのはどうしようもない快楽のみだった。

「そろそろ良いんじゃねえの」

「そだな、誰から行くよ」

 指が引き拔かれ、一時の平穏が訪れる。乱れる息を整え、何とか意識を保つ。段ボール頭達が何を話しているのか一つも理解できず、固い地面に転がることしかできない。

「俺だろ」

「何言ってんだ早漏。イってねえ奴優先だろ」

「お前は巨根だから後にしてやれよ……」

「じゃあ俺か。ま、拡げたのも俺だしな」

 もう抵抗する気すら起こらず、されるがまま抱きかかえられる。
 無意識にヒクつく後孔に陰茎をあてがわれ、思わず息を呑んだ。これから何をされるのか、嫌でもわからせられる。

「随分大人しくなったじゃんか」

「こうして見りゃ結構可愛い顔してるな」

「うぅ……、さわんなっ」

「そいつは無理だろ」

 ゆっくりと挿入される陰茎の大きさに、思わずナカを締め付ける。口から内蔵が飛び出そうな異物感に、収まりかけていた吐き気がまた込み上げてきた。

「うえっ、ぐぅ……あ゛っ」

「流石にキツイな……」

「あ゛っ……、」

「ちんこ触れば多少はマシになるんじゃねぇの?」

 手持ち無沙汰だった一人が陰茎に手を伸ばす。先走りなのか精液なのかもはやわからない、ぬるぬると滑るそれを扱けば、直接的な刺激に背を反らして耐えるしかなかった。

「っ……、や゛め゛っ!」

「おっ、いい感じに緩んだわ」

「あっあっ、ぅ……っ」

 より深くへ穿たれる感覚に、ぞわぞわと鳥肌が立つ。無意識に口から媚びた声が漏れ出て、それが自分の声だと信じられなかった。
 
「良さそうだな」

「あ゛っ!ま゛って゛、わかんなく!なるからっ!」

「もうなってんだろ」

 途端に始まる律動に驚いて声を上げる。抜き差しする度、気持ちの良い場所を陰茎が掠め、眼の前がチカチカ明滅する。首を振っても止まることのないそれに、ただ喘がされるしかできない。

「うあっ!んん、あ゛っん゛」

「はっ、良い声出んじゃん」

「う、るせっ、ぐぅ……あ゛っ」

「こんな状況でまだ言って返そうとすんのすげぇな」

 右も左もわからなくなるような責め苦に、子どものように泣きじゃくる。頬を伝い落ちる涙を舐め取られれば、気色の悪さから鳥肌が立った。

「あー、精液上がってきた。中に出していいか?」

「まだ俺達使うんだから外に出せよ」

「あ゛ぁ゛なんかぁ!来ちゃうっ!」

 反り返りながらなんとか快楽を逃がそうとするが、それを許さないと言わんばかりに腰を押さえつけられ何かが弾けた。

「お゛お゛お゛っ」

「ぐ、すげぇ締め付け。持ってかれそうだわ」

 極まっていると、ずろっと音を立て陰茎を引き拔かれ、精液を腹にかけられる。それにすら身体が反応し、小さく嬌声が漏れた。

「うぅっ……はぁっはっ、」

「結構良かったぜ」

「次俺なー」

 次の陰茎を押し込まれ、ナカが歓喜に震えるのがわかる。そんな現実を知りたくないと思わず目を瞑った。
 すべりの良くなった後孔を、陰茎が行き来する。

「あ゛あ゛っ!」

「口、借りてもいいか」

「どーぞぉ」
 
 体格の良い段ボール頭が己の陰茎を取り出す。舐めろと差し出されたその大きさに驚く。他の段ボール頭より一回りも大きいそれは赤黒く反り勃ち、もはや凶器のようだった。 

「ひっ……んん、」

「口開けろ」

「嫌だっ……無理だ!」

「いいからやるんだよ。歯立てんじゃねぇぞ」

 口内にほとんど無理やり立派なそれを押し込まれる。顎が外れそうになりながらも、早く終わって欲しい一心でしゃぶりつく。髪を雑に掴まれ、喉奥まで押し込まれれば息が上手く出来ず藻掻けば、まるで溺れてでもいるような感覚に襲われた。

「後ろすげぇ締まってんぞ。お前マゾの気あるだろ」

「ぐっ、ん゛ん゛……、ふっ」

「ケツでも叩いてやれよ」

「ん゛っ……♡」

 パチン、と乾いた音がする。一呼吸置いてヒリヒリと痛む肌に、尻に平手打ちをされたのだと気付く。
 そのまま敏感になった肌を撫でられれば、ぞわぞわと言いようのない感覚に目眩がした。
 何度も叩かれじくじくと痛むそれに、微かだが確かに快感の色が見えて嫌になる。

「ん゛ぐっ……♡うぅっ♡ぁっ♡はーっ♡」
 
「はっ……ほんとにマゾじゃん」

 気持ち良さと苦しさ、吐き気がない混ぜになり己という存在を溶かしていく。
 熱の吐き出し方ももうわからず、腰を最奥に打ち付けられる度、己の陰茎からは壊れた様に透明な液体が吹き出していた。

「う゛ーっ♡……はぁっ♡あっ♡」

「っ、そろそろ出すぞ」

「俺も出そうだわ。ちゃんと飲めよ」

 先に口内を犯していた方が果てた。雄臭い精液が喉を叩く度吐きそうになりながらも言われた通りゆっくり飲み下していく。
 無意識に後孔を締め付けていたのか、もう一人の段ボール頭は小さく呻くと陰茎を引き拔き、そのまま尻に精液をぶちまけられた。

「ふーっ♡ふーっ♡」

 口内から陰茎が引き拔かれ、精液が零れそうになるのを手で押さえ、時たま嘔吐きながらも飲み下す。
 口を開き、精液を全て飲み終えた事をアピールすると頭を撫でられた。

「いい子いい子」

「あぅっ……♡」

「随分素直になったな」

「次俺な。お前ら休んでろよ」

 遠巻きに見ていた段ボール頭がこちらへ近付き、びくびくと震える身体を持ち上げる。不安定な体勢に、筋肉の変な場所が悲鳴を上げた。そのまま室外機の上に座らせられたので、落ちないように背中に手を回しぎゅっと縋り付く。

「ほら、ゆっくりやってやるよ」

「あっ♡……入ってくるっ♡」

 ゆっくり挿入れられる陰茎をきゅうきゅうと締め付けながら、先程までの暴力的な快楽ではないゆったりとした攻めに頭が馬鹿になったみたいに素直に喘ぐ。

「はーっ♡あっ、きもちい♡」

「もう完落ちじゃん」

「あっあっ♡ん……、あっ♡」

 自分で腰を擦り付けながら良い場所を刺激すれば、すぐ高みへ上ってしまう。自身の陰茎からは精液が力なくこぼれ落ち、何時イっているのかすらわからなかった。

「自分だけ気持ちよくなってんじゃねぇよ」

「あっ♡ごめんなさっ……、あ゛あ゛っ♡」

 馬鹿になった後孔を締め付け、どうにか気持ち良くなって貰おうと重い腰を動かす。いやらしい水音と、肌と肌がぶつかる乾いた音が辺りに響き、気にする余裕がなかったが外だったのを思い出し、指を噛んで声を抑える。

「ぁっ♡……ふっ♡んん♡」

「おい、何声抑えてんだよ」

「あうっ♡はずかしっ♡」

「今更何言ってんだ」

 まわりで見ていた段ボール頭が野次る。確かに今更だ。恥ずかしがってもしょうがないと指を噛むのをやめた。

「おら、もっと声きかせろよ」

「あ゛あ゛っ♡んあっ♡はあっ♡」

 ラストスパートと言わんばかりに腰を強く打ち付けられ、身体が壊れた玩具みたいにびくついた。
 頭の中が気持ちいいで満たされていく。何も考えられない。頭が馬鹿になる。

「はっ、気持ちいいな」

「あぅっ♡きもちいいっ♡きもちいいからぁっ♡」

 うわ言のように何度も繰り返す。気持ちがいい、と素直に言えば言うほど感度が上がったように思えて狂いそうになる。
 いやらしい水音を立てて引き抜かれると同時に、後孔に生暖かい液体をかけられ、相手が果てたことを知った。

「くぅん♡……はあっはあっ♡」

「あぶねー中に出しかけたわ」

「次で一巡かぁ?こんだけ蕩けてりゃお前のでけぇのも挿入るんじゃね」

 体格のいい段ボール頭がこちらに近付いて来る。凶器のような陰茎で、先程出された精液を擦り付けるように後孔に塗り込まれ、腰が勝手に揺れ出す。
 にゅくにゅくと生々しい音を立てて挿入されていくそれから目が離せない。
 大きいだけあって、受け入れるのに慣れつつある身体でも異物感がある。

「はーっはーっ♡」

「挿入りそうだな」

「すっげぇ拡がってんな」

「あっ♡♡ううんっ、♡」

 他の段ボール頭達に見られながらゆっくり巨根を飲み込んでいく。口の端から涎が垂れ、地面へと落ちた。
 最奥に辿り着く頃には息も絶え絶えになっていた。

「お゛――っ♡はっ、しぬっ♡これ以上はむりっ♡♡」

「流石に入り切んねぇか」

「いや、もうちょい入りそうなんだよなぁ」

 抜けきるギリギリまでゆっくり抜かれ、勢いをつけて入り込んでくる。あっ、来る。と思い衝撃に耐えようとしたが、瞬間入ってはいけないところまで入り込んできた巨根に叫ぶしかできなかった。

「お゛お゛お゛っ♡あ゛――――っ♡♡だめ♡♡入っちゃだめなとこはいってるぅっ♡♡」

「ぐっ、全部入ったぞっ」

「すっげぇ……腹膨らんで何処まで入ってるか丸わかりじゃん」

「ぐあ゛っ♡あ゛あ゛あ゛――っ♡おっきいっ♡♡しぬっ♡これしんじゃうっ♡♡」

 ぼこっと膨らんだ腹を擦られ、眼の前が真っ白になる。今までと桁違いの快楽に襲われ、なんとか逃れようと無意識に地面を蹴ったがなんの意味もなさない。

「こわれるっ♡に゛ゃあ゛あ゛――っ♡いやだっ♡♡やっ♡♡」

「入ったんだし大丈夫だろ」

「あ゛あ゛あ゛っ♡♡だめになる♡♡やぁっ♡♡」

「もう駄目になってんだろ」

 ぐぽぐぽと嫌な音を立てて結腸を捏ねられ、強すぎる快楽にどうすることも出来ずただ喘ぐ。ゆっくりと馴染ませるように出し入れされれば、眼の前がチカチカと明滅した。

「があっ、♡お゛お゛――っ♡♡とまって♡しんじゃうから♡♡とまって――っ♡♡」

「っ、絞られるっ」

「あ゛あ゛あ゛――――♡♡♡」

 最後に勢いよく穿たれ、最奥に叩きつけられるように精液をマーキングされれば、快楽に耐えきれず意識を手放した。
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