エド受け


 身体を縛られ身動きが取れず、ベッドの上に転がっているとあいつが近付いてきた。手に何かを持っている。まだ使ったことのない、こぶの付いた尿道ブジーだ。

「まっ!そんなの入らねぇッ、」

 逃れようとするが、両手両足を縛られているが故どうにもならない。
 前に使われた時はもっと細いのだったが、それでも危うく飛ぶかと思ったんだ。あんなの使われたらいよいよ終わる。
じたじたともがいて逃げようとするが、抵抗も虚しくスキニーを下着ごと下ろされ、萎えた陰茎をローション塗れの手で扱かれた。悲しきかな、直接触られると簡単に勃ち上がってしまう。

「ああっ、んんっ!やめろっ!」

「てめぇなら入るだろ」

「入らねぇよっそんなもん!」

 そう言い返しながらも、敏感な先端を擦られるとどうしようもない気持ちよさに襲われ思考が鈍る。気持ちがいいを通り越して辛いまであった。

「あん、やっ……だ!」

「ほんと、快楽に弱いな」

「うるせぇ!こんなの誰だって勃つだろ!」

 馬鹿にしやがって、なんて思いながら唸る。正直逃げ場がない以上どうしようもないのはわかっていたが、何もしないのは癪に障る。
 身体を捩って快感から逃れようとするも、体重をかけて押さえつけられそれさえも許されなかった。

「んあっ、出るッ!」

 びゅくびゅくと勢い良く精を吐き出す。はあはあと肩で息をしながら感じ入っていると、尿道口にローション塗れのブジーが添えられた。思わずゴクリと息を飲む。
 大丈夫、こんな太いのが入るわけがない。そう自分に言い聞かせる。が、現実は無情で……、ゆっくりと入ってくるそれから目が反らせない。
 異物感と痛みに呻いていると、ちゅっと音を立てて唇を吸われた。それに応えるようにこちらも吸い返すと、にぃっと微笑まれ思わず見惚れる。

「ぁっ♡……んんっ!やぁっ♡」

「ちゅっ、大丈夫か?」

「いっ、あ♡痛いっ♡、抜いて……、♡」

「痛いだけじゃ無さそうだけどな。お前ドマゾだもんな」

 そう言われ身体が震える。別に俺はマゾじゃねぇ、と言い返そうとしたが、それは叶わなかった。
 
「っ!!♡♡♡」

 ケツ側から刺激され馴れた、あの感覚がした。ぞわぞわと鳥肌が立つ。さっきまで痛かっただけなのに、気持ちがいい。どうにもならない快感に、目の前がチカチカ明滅する。

「まっ、♡♡あ゛あん♡♡♡おかしくなるっ♡♡♡」

「良さそうだな」

「ぐあっ♡♡ぎぃ!♡♡♡し゛ぬ゛♡♡や゛ぁっ♡♡♡」

「コッチ側からも苛めてやるよ」

 後孔にローション塗れの指が当てられる。ちゅぽちゅぽと入口を慣らすように苛められ、2つの刺激に頭がおかしくなりそうだった。
 ぐっと奥歯を噛み締める。キツすぎる快感に、首を横に振り凌ごうとするが凌ぎきれるわけもなく、ケツ側からも前立腺を苛められ焼けるような快感を味わう。

「あ゛あ゛っ!♡♡んお゛っ♡♡お゛〜〜〜〜っ!♡♡♡」

 もはや悲鳴に近い雄叫びを上げながら、ブジーを出し入れされ隙間から白濁とした液体がこぼれ落ちた。
 気持ちが良すぎて気が狂いそうだった。いっそのこと狂ってしまえたほうがマシかも知れない。
 
「はぁ♡♡ぐ、あ゛……っ!も、こわれる♡♡♡う゛ぅ゛〜〜〜〜♡♡〜〜〜〜っ♡♡」

「はは、声になってねぇぞ。もう限界かよ?」

 ぼろぼろ涙をこぼしながら必死に頷く。出せない熱が身体の中でぐるぐる暴れ回って苦しくて仕方がない。ガクガクと太腿が痙攣して、限界を告げていた。
 それをもたらしているあいつは微笑むと、前触れなくブジーを引き抜いた。

「や゛あ゛〜〜〜〜っ!!♡♡♡」

 勢いよく引き抜かれ、白濁とした液体がとろとろと壊れたようにこぼれ落ちる。長すぎる射精の間隔に、ただ舌を突き出して耐えるしかなかった。こんなの気が狂う。

「〜〜〜〜っ♡♡♡〜〜〜〜っ!♡♡」

 声にならない音を垂れ流しながら、イキ狂う。出せなかった分、中々それは終わらない。
 あいつはそれをただ満足そうに見ていた。くそ、他人事だと思いやがって。そうは思うがどろどろにとろけた頭は馬鹿にでもなってしまったのか、もっといじめて欲しくて媚びるように後孔を締め付けている。

「お前のそう言うところ、好きだぜ」

「はぁ♡♡♡」

 耳元でそう囁かれ、甘い痺れに吐息がこぼれる。じんじんと腹の奥が疼いてしょうがない。言葉だけで甘イキしたことが信じられず、怖くなってしまった。

「あ゛ぁ゛〜〜っ♡♡こわいっ♡♡うれ、うでのっはずして♡♡♡」

 腕の縄を外して欲しくて舌っ足らずに訴えれば、ふふっと笑って外してくれたので、腕を背中に回して自分から唇に吸い付きキスを強請った。

「ちゅ、んん♡♡ふぁ♡♡……っ!♡♡♡」

「可愛い事すんじゃねぇか。……はぁっ、ん、」

 舌が隙間に差し込まれ、ゆっくり舐られる。口の端から唾液が垂れるのも気にせずに夢中で嬲られていると、後孔に差し込まれた指がいつの間にか4本になっていた。

「このまま拳まで挿入りそうだな」

「やだあっ♡、そんなのされたら壊れる♡」

「ちょっと嬉しそうにしやがって……」

 さらっと怖いことを言われ、背中にしがみつきながら首を横に振る。そんなことされたらいよいよ戻れなくなる。いや、今更か。なんて思いながらもうーうー唸っていると「今日は勘弁しといてやるよ」と言われて安心した。
 ぬぽっと音を立てて指が引き抜かれる。すぐに熱いものが押し付けられて、ほとんど無意識に腰を揺らした。

「はぁ、♡♡はやくっ♡♡♡奥せつない……♡♡♡」

「おう、くれてやるよ」

 足を掴まれ、そのまま持ち上げられる。ねちゃねちゃとマーキングでもするように後孔に先走りを塗り込まれ、身体が震えた。
 ゆっくり先端が飲み込まれていくのが見える。犬のようにはあはあと短く息をしながら、これから与えられるであろう快感に期待する。
 チュパチュパ音を立てて先端にしゃぶりつく。まるで別の生き物みたいだな、とぼんやり思った。

「っ♡♡♡」

「そんな顔すんなよ。苛めてるみたいじゃねぇか」

「……焦らしてんなよぉ!お゛おっ♡♡ぉ〜〜〜〜♡♡っ♡♡」

 喋っている途中で、一気に奥まで陰茎を突っ込まれ意識が飛びかけた。「大丈夫か?」と聞かれながら、ぺちぺちと頬を軽く叩かれ飛びかけた意識を戻される。
 
「飛ぶにゃ早ぇぞ?」

「んあ゛♡♡あうぅ……♡♡」

 ゆっくり陰茎を引き抜かれていく。ぞくぞくと電流が背筋を駆け抜けて、思考が溶けていくのがわかった。気持ち良い、とうわ言のように繰り返しながら、あいつの背中に傷をつけた。
 首筋にじゅっと吸い付かれ、跡を残される。どうせ現実に戻ればなくなるのに、なんて思って少し悲しくなった。

「あ゛あん♡♡♡きもちぃっ♡♡♡や゛あっ!♡♡しんじゃう♡♡♡んあ゛っ♡♡♡」

「死なせねぇよ。全部持ってけ」

 まるで見透かされているように耳元でそう囁かれながら、雁首で前立腺を刮げ落とすように抉られて、俺の陰茎から潮が吹き出した。
 何度目かもわからない絶頂に、ただ喘ぐしか出来ない。
 
「お゛〜〜〜〜っ!♡♡」

「はぁっ、気持ち良いな」

 こくこくと強く頷きながら、唇にちゅっと吸い付く。そのまま口の端に舌を差し込まれ、絡め取られた。溶ける、繋がってるところから溶けて一緒くたになっていくような錯覚にそっと涙がこぼれた。
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