エド受け
夢だ。
夢を見ているんだ。とびきりの悪夢を。
そう自分を騙そうとするが、気持ちの悪い物が肌を撫でる感覚に、これが現実に起きている事だというのを嫌でもわからせられる。
「……クソっ」
力任せに腕を動かせば、絡みついて離れない得体のしれない物がぶちぶちと音を立てて千切れていくが、暗がりの奥からすぐ別の物が湧き出て絡みついてくるのでなんの意味もない。
海洋生物の触手のような、植物のツルのようなそれらが何なのかわからない。
「何なんだよっ!気持ち悪ぃ!」
どうしてこんなことに、と頭を抱える。俺はただ、廃屋でいつも通り絡んでくるうざったるい奴らを相手にしていただけなのに。気付けばそいつ等は皆逃げており、廃屋に残されたのは俺と触手だけだった。
両方の腕と足をそれぞれ拘束され、立ったままの姿勢で固定され、身体の自由がどんどん効かなくなる。
「クソがよ…、」
身体中を撫で回る様に這いずるそいつらに殺意が沸く。感触の気持ち悪さに鳥肌が立ち、嫌だと顔を背けることしかできなかった。
そいつ等の動きを見ていると特に殺意は感じられなかったので、目をぎゅっと瞑り早く過ぎろと祈る。
「ぐっ、ぅぅ……」
這い回っていた触手達が顔で動きを止めた。鼻を塞がれ息が出来ず、堪らず口を開ければそのまま口内に触手が入り込んできた。
「うぐっ!……はぁっ!」
無遠慮に嬲ってくる触手に思わず嘔吐く。噛み千切ろうとするも、口に入れられている触手はゴムのような感触でとてもじゃないが噛み千切れそうになかった。
ふわっと変に甘い味が口内に広がり、何か液体のような物を噴射された。粘度の高いそれを大人しく飲み下すしか出来ず、腹が熱くなる。
「んんっ……うぅ、ぐっ!」
じゅぷじゅぷと卑猥な音を立てて出し入れされ、酸欠の苦しさに目が潤む。何とか耐えようとして身体が強張った。
間をおいてカッと身体が熱くなる。まるで酒を飲んだ時のように頭がくらくらして、ぶわっと汗が吹き出た。
「ぅ?、んんっ?……?、」
身体の変化に頭がついていけない。何が起こったのかもわからず困惑していると、湿り気を帯びた触手が胸の突起へと触れた。
それだけでまるで電流が流れたような衝撃に襲われ、意味もわからず身体が震えた。
「ぁっ!、うぐぁ……ふっ、うぅ」
また液体を噴射され、もしやこの液体が関係しているのかと吐き出そうとするも、口内の触手がそれを許さない。
胸の突起を捏ねられ、強すぎる衝撃に身体を反らそうとするも、拘束されているせいで逃げられない。
「あっ、ぅっ!んんっ……ううっ……やぁっ、」
口の端から涎と触手の液体が混ざりあった物がこぼれ落ちる。苦しさに喘げば、すっと口から触手が出ていく。ゼエゼエと肩で息をして、なんとか落ち着こうとするが、その度に胸の突起に貼り付いている触手が吸い付く様な動きで責めてきて首を横に振る。
「やあっ、やだ!はっー……くぅ……っ!吸わないでっ!はっ、」
触手の構造がどうなっているかはわからないが、中に歯のような硬いものがあって、突起をこりこりと柔く潰される度、眼の前がチカチカ明滅した。
「ううあっ……、くそっ!それおかしくなるぅっ!ああっ!」
両方の突起を、チクッとした刺激が襲う。その痛みすら気持ちが良く、軽く絶望した。何かを刺されたのはわかるが、自分のそこがどうなっているのかは、群がる触手達のせいで一切見えない。
「嫌ぁ……胸、むねあついっ、あぅっ、うっ!とける……っ!ああっ!」
身体が熱く溶けてでもしまいそうだった。口から勝手に声が吐き出され、頭がぼんやりする。
限界が近いのを察して奥歯を噛むが、突起を一際強く吸われあっさり絶頂を迎えた。自分の出した物で下着が貼り付いて気持ちが悪い。
「はぁっ、はぁっ……クソがっ」
最悪の気分だった。理由のわからない生き物に触られ達してしまった。それも胸だけで。
相変わらず胸に貼り付いている触手を忌々しく思いながら、なんとか助かる方法は無いかと考えるがいい案は浮かばなかった。
「……くっ、放せよ……!」
身体を揺らし、少しでも拘束が緩まないかと試すがびくともしない。それどころか新たに現れた他のものより太い触手に絡みつかれ、身体を揺らすことすらできなくなってしまった。
獲物の動きが止まったからか、触手達が責めを再開する。
「うぅっ、……やめろっ、やめてくれ……、うあっ!」
じくじくとうずく突起を吸われれば、途端に身体が熱を持つ。己の陰茎が勃ち上がるを感じ、吐息が漏れた。
巻き付いている物より細い触手が何本も現れ、布越しに陰茎を撫でる。むず痒い、擽られるような感触に鳥肌が立つ。一頻り撫でられた後、するすると器用にスキニーと下着を脱がされ、陰茎が外気に晒された。
「はぁっ、あぁっ……やだっ、あうっ」
一瞬で細い触手達が陰茎に群がる。撫でられるようなその感触が気持ちが良く、嫌悪感と快感で頭がバグりそうだった。
「ああっ、んん!……ひっ!やぁっ!」
丹念に皮の隙間まで入り込んでくる触手達に、ただ意味のない言葉の羅列を吐き出すことしか出来ない。
敏感な先端を撫で回され、口から悲鳴が漏れ出た。強すぎる快感に、生理的な涙を流し首を振る。
「やだっ!ああっ、……だめっ!すぐ来ちゃうからぁっ」
一本の触手がまた口内を犯そうとにじり寄ってきた。人の陰茎のような形をしたそれに嫌悪感を抱く。唇に液体を擦り付けられ、鳥肌が立った。
口を開かないようにと噛みしめるも、陰茎と胸の突起を同時に苛められ声が漏れる。その一瞬を見逃すこと無く、唇を無理やりこじ開けられ、口内を嬲られる。
「んんんっ!」
口内に入り込んだ触手に、喉奥まで犯される。苦しさと異物感で腹の中の物がせり上がってきて吐き気がした。しかしそれにすら微かな悦を感じ、何もかもが嫌になる。
「う、んん!ぐぅ……、」
どろどろとした甘い液体を喉奥に吐き掛けられ、溺れそうになる。液体を吐き終えた触手は満足げににゅるりと出ていった。甘い液体をゆっくり飲み下すも、不快感から胃液と共に吐き戻してしまう。
「うぐ……!ごほっごほっ、はっ……はっ………」
息を整えようと必死になっていると、先端を弄くり回していた触手達より更に細い凸凹のある触手が陰茎を這い回り、先端に辿り着いた。何をされるのかと身構えていると、つぷりと音を立てて尿道に入り込んでくる。
「はっ、んん!?」
急に与えられた痛みに身体が強張る。いくら細いとはいえ、そんな所に入るわけがない。そんな思いと裏腹に、体液に濡れたそれは痛みと違和感を伴いながらどんどん入り込んでいく。恐怖心から身体ががくがく震え、脂汗が額を伝い落ちた。
そうこうしている内に、最奥へと辿り着く。とん、と奥を刺激されるとバチバチと感電でもしているような感覚に陥る。それは間違いなく快感だった。
「ぐっ、ん゛ん゛!あ゛ぁ゛――……!」
隙間から微かに白濁とした液体が流れ落ちていく。吐き出したくても吐き出せない熱に思考が溶かされる。抜き差しを繰り返される度、視界がチカチカと明滅して苦しい。
暴力的な快楽からなんとか逃がれようと、ぎゅっと足の先に力を入れるが気休めにもならなかった。
「あ゛あ゛っ!だめぇっ……、おかしくなるッ!」
感じ入っていると、胸の突起と陰茎をそれぞれ苛んでいた触手達の動きがピタリと止まった。中途半端に高められた熱が身体の中をぐるぐる回っているような錯覚を覚える。
早く楽になりたいと思う自分と、次は何をされるのかと震える自分がいる。
「なんでっ、」
なんでやめてしまうのか。口から出かけた言葉を飲み込む。今自分は何を思ったのか気付いて、ただでさえ赤いだろう顔が更に赤らんだのがわかった。
意思とは関係なく揺れてしまう腰を太い触手で固定され、いよいよ動かせる場所がなくなってしまう。
ふと、自分からは見えない後孔に湿り気のある物が当てられるのに気付く。見ずともわかる。指程度の太さの触手が、ナカに挿入って来ようとしていた。
「……ッ!」
この後与えられるであろう快楽を想像してしまい息を呑む。
ゆっくり確実に挿入ってくる触手を飲み込んでいく。異物感に耐えていると、気を紛らわせるためか胸の突起への刺激が再開された。
「うあっ!あっ……、んんっ!」
突起を齧られる度、気持ち良さに素直に喘ぐ。妙なむず痒さに胸を見れば、触手の隙間から何やら白い液体が垂れているのに気付く。自分から出ているようなそれが何なのか、蕩けた頭ではわからなかった。
白い液体を音を立てて啜られ、口から意味のない言葉の羅列がこぼれ落ちる。
「はぁっ、ううん……あっ、やぁ……あうッ!」
後孔を拡げていた触手が気付けば増えていた。何かを探す動きをするそれに、早く気持ちよくなりたいと焦る。
「ああっ、早く……ッ!あ゛っ!――――ッ!!!」
触手達がその一点を捉えた。瞬間、尿道を責めていた触手が動きを再開する。気が狂いそうな快楽に、辛うじて動かせる喉を曝す。
「――――ッ!!あ゛あ゛ん゛♡しぬっ♡しんじゃうっ♡♡♡あっ♡♡だめになっちゃう♡はっ♡♡」
同時に前立腺を苛められ、前後不覚になりながら口の端から泡状の涎を垂らす。身体ががくがく壊れたように震え、至る所の筋肉が悲鳴を上げるが構っていられない。
「う゛あ゛あ゛っ♡♡ぐぅッ♡ンあっ♡も、むりぃ♡♡はっー♡はっー♡あ゛あ゛っ♡♡」
何度も絶頂を繰り返しながら、意識が飛びそうになる度に暴力的な快楽で叩き起こされる。叫びに近い嬌声を上げているせいか早くも喉が枯れかけていた。
後孔を慣らしていた触手達が抜かれると同時に、陰茎に入り込んでいたそれも勢いよく引き抜かれる。凹凸がナカを刺激し深い絶頂に何もわからなくなった。蓋を無くした陰茎からとろとろと精液がこぼれ落ちていく。
「お゛っ♡♡あ゛あ゛っ……、♡♡――――っ♡♡」
息も整わない内に、引き抜かれた後孔に腕ほどの大きさがある触手があてがわれる。許容範囲を超えているであろうそれが、ゆっくり飲み込まれていく。
「がぁっ――――――っ♡♡♡♡♡」
長い時間を掛けてナカに飲み込まれたそれのせいで、腹がぽっこり膨らんでいた。そんな大きいものが飲み込まれてしまったことに、少なからずショックを受ける。
腹が苦しいが、散々甘い液体を飲まされた今ではそれすら快楽に変換されていた。
「あ゛あ゛っ♡♡お゛お゛っ♡♡」
ゆっくり、挿入れられたのと同じくらいの時間を掛けて抜けていく。入口付近まで抜かれ、次に来るだろう衝撃に備える。
「ふーっ♡♡ふーっ♡♡」
どちゅっと音を立てて一気に貫かれ、眼の前が真っ白になった。
「ぐぅっ……♡ああっ♡んあっ……♡」
意識が飛んでいたのか、貫かれてからの記憶がない。ぼんやりした頭で自分がまだ生きていることを知る。
口からは涎が垂れ、陰茎からは押し出されている様に力なく精液がこぼれ落ちていた。手加減をされているような緩やかな出し入れに、ほとんど無意識に喘ぐ。
「はぁっ♡♡ううん♡やぁ……っ♡」
細い触手の束が頬に触れる。舐めろと言う意味かと素直に口を開けるが、優しく撫でられ思わず後孔を締め付けた。
「んんっ♡♡お゛――――っ♡♡」
ごちゅごちゅと音を立てて結腸を責められれば、陰茎からは透明な液体が吹き出していた。
気持ち良さに頭が支配される。胸の突起に張り付いていた触手達はいつの間にかいなくなり、白い液体が絶頂する度垂れ流れている。
「あ゛あ゛あ゛っ♡♡いいっ♡♡きもち、い♡♡」
差し出された触手の束に擦り寄り、身体を震わせながら逃がしようのない快楽を受け入れる。ナカを貪っていた触手が震え、最奥に熱いものを流し込まれた。
「――――っ♡♡―――っ♡♡」
マーキングをするかの様に奥に塗り込まれ、気持ち良さに眼の前がチカチカ明滅する。
声にならない叫びを上げながら、出された物でぽっこり膨れた腹を揺らした。