主♂エド
夜中、すぐ隣で寝ていたはずの彼がいなくなっているのに気付く。
トイレにでも行ったのかな、なんて思いながら起き上がり、水でも飲もうと立ち上がると、眠い目を擦りながらキッチンへ向かう。コップを手に取り、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し注いでいると、トイレの方から物音がした。
「?」
悪いと思いながらも耳をそばだてると、微かに呻き声が聞こえる。体調でも悪いのかと心配になり、トイレのドアをノックする。
「師匠、具合でも悪いんですか?」
「っ!なんでもない……はぁ、だい、じょぶ」
「でも、声辛そうですよ?」
「気にすんなっ、て!聞いてんじゃねえよ、殺すぞっ」
きゃんきゃん吠える師匠に違和感を覚え、ドアノブを捻る。不用心にも鍵は掛かっておらず、抵抗無く扉が開いた。
トイレの中にいた師匠は、顔を真っ赤に染めながら、ぜぇぜぇと肩で息をしていた。バスタオルを口元に当てながら、片手は後孔を弄っており明らかに自慰中であるのが分かる。
「てめっ、あっ、ふざけんなっ」
あのバスタオル、俺のだな。と気付いた瞬間、理性がぶつりと音を立てて千切れた。
扉を閉め、狭くるしい空間に二人っきりになると彼の唇にキスを落とし、囁く。
「一人でお尻で気持ち良くなってたんです?」
「うるせっ、しね」
「ムラムラしたなら起こしてくれて構わないのに」
「ばかばか、見てんじゃねえ」
羞恥で耳まで真っ赤に染めている彼は、それでも指を抜こうとはせず、固まってしまっていた。可愛い人だ、そう思いながら耳を優しく食む。
「こんなの、見ちゃいますよ。だってめっちゃえっちですもん。俺のバスタオルなんか嗅いじゃって……」
動きの止まった手を掴み、ゆっくり引き抜く。すでに柔らかいそこに、思わず口角が上がった。
「やっ、あっ!ばか、動かすなっ」
「師匠、前触るだけじゃもう物足りないんですね。可愛い」
耳元でそう囁きながら、じゅぷじゅぷと音を立てて出し入れをすると、タオルを持っていたもう片方の腕で縋り付いてきた。床にパサリとタオルが落ちる。もう、そんなの気にしていられなかった。
「はあっ、ん!」
「ふふ、気持ち良さそうな声。もっと感じて?」
「ばかぁっ!あっ、ぜんりつせ、当たってるっ!」
目を伏せ感じ入っている様子の彼を至近距離で眺めながら、指を動かす。もう一本くらいなら挿入りそうだななんて思って、中指をゆっくり押し入れると身体を大きく跳ねさせた。
「もう大分柔らかいですね。そんなに弄ってたんです?」
「あっ、うっせぇ……んあっ、」
「もうすぐにでも挿入したいくらいなんですけど、もう少し頑張れます?」
こくんと頷いた彼のTシャツを捲り上げ、ふるふる震える突起を口に含む。まだ柔らかいそこを舌で転がしながら、挿入していた指を引き抜くと「自分で動かせますよね」と言うと、素直に動かし始めた。空いた手をもう片方の突起へ伸ばす。
狭い空間に、彼の嬌声と水音だけが響いていた。
「あうっ、乳首やだぁっ」
「好きの間違いでしょ?ほら、硬くなってきた」
勃ち上がってきた突起を指で扱きながら、もう片方を吸い上げる。すると悲鳴に近い嬌声が上がり、興奮した。
「、ひゃんっ!ん~~〜っ♡」
「ほら、ちゃんと準備しないと、挿入れてあげられないですよ?」
「やだっ、ちゃんとするからっ♡」
そう言うと、彼は自分から指を増やしじゅぷじゅぷと出し入れを始める。もうすでに蕩けている彼は、いつもより大分素直で可愛い。まぁ、普段から可愛いのだけれど。
「ん、イッちゃ、♡あ゛っ♡♡〜〜〜〜っ♡♡」
びゅくびゅくと陰茎から精が吐き出される。腹に吐き出された粘度の高いそれを掬い上げ口元へと持っていけば、反射的に口を開きぺろぺろと舐め取った。
「ふふ、美味しい?」
「はぁっ、♡んっ、自分のなんざ美味い訳ねぇだろ、しねっ」
少し落ち着いたのか罵倒をしてくる彼の唇にキスを落とし、隙間に舌を差し込むと、そのまま味わう様に舌を絡める。少し苦っぽい、独特な香りが残る口内を嬲りながら、そのままになっていた彼の手を引き抜く。チャックを下ろし自身の陰茎を取り出すと、くぱくぱと開閉するそこに陰茎を押し当てた。
「っ、はぁ♡♡熱いっ♡」
「そりゃ、こんなの見せつけられたらね」
「ばぁか」
ゆっくりと先端をナカに押し入れる。柔らかくなった後孔は容易くそれを飲み込んで、先端が温かい肉壁に包まれる。精を搾り取るように蠢く肉壁に、すぐ出そうになるのをぐっと我慢し、奥を目指した。
「あ゛、う゛っ!♡♡前立腺ごりごりされてる♡♡」
「気持ちいいでしょ?」
「ん、う゛〜〜〜っ!♡♡♡」
メスイキをキメているのか、彼は頷きながらびくびくと身体を跳ねさせ、目を白黒させていた。気持ちいいならよかった。でも、こんなんじゃまだ足りないでしょ?
「ほら、動きますよ」
囁くように呟いた言葉が、思いのほか余裕の無い声音になってしまって、心の中で笑った。
「はぁっ、あっ♡あ゛ん゛っ、♡」
「はは、良い声」
首筋に噛み付くように吸い跡を残しながら、夢中で腰を振る。絡みついてくる肉壁を、ごりごり削るように抉れば、彼は陰茎からぷしゃっと潮を吹いた。
「〜〜〜〜っ!♡♡ぅっ、ん゛!あ゛ぁっ!」
彼の気持ちの良さそうな声が響く。近所迷惑にならないかだとか、そんな考えはもう何処かに行ってしまっていた。
もっと、もっと聞いていたい。汗で張り付いた前髪を掻き分け、そっと額にキスを落とす。
「はぁっ、可愛い」
「きりとぉっ、またイッちゃ、う♡♡あ゛っ♡♡はぁ、ん゛〜〜〜っ♡♡♡」
ぎゅっとナカを締め付けられ、堪らず果てる。びゅくびゅくと勢い良く出る精をマーキングするように奥に擦り付けながら、最後の一滴まで出し切ると、ゆっくり引き抜いた。
「っ、はぁ♡はぁ♡はらんなか、出しやがって」
「でも好きでしょ?」
答えてはくれない彼の息が落ち着くのを待ってから、そっと囁く。
「ねぇ、立てます?後ろからしたいんですけど」
「っ!」
力なく飛んできた拳を受け止めながら、至近距離で彼の目を見れば、彼は少し考えた後、もぞもぞと動き出した。
「はぁっ、来いよ」
先程まで俺のを収めていた後孔を自分で拡げながらそう誘われ、思わず飛び付いた。
寂しそうな孔に、再び硬くなった陰茎を差し込む。トイレの壁に手をついた彼は、がくがく震える脚になんとか力を入れ俺を受け入れていた。
「〜〜〜〜っ♡♡」
項に噛み付きながら、夢中で腰を振る。ぐぽっと嫌な音がして、瞬間彼が声になっていない悲鳴を上げた。結腸をぶち抜いたんだろう。先端が肉壁に包み込まれ、気持ちが良い。
腰を掴んで結腸を嬲るように出し入れをすれば、かくんと彼の身体から力が抜けた。咄嗟に腰を掴み、なんとか陰茎が抜けないようにする。
「はぁっ、大丈夫です?」
「だい、じょぶなわけねぇだろっ!あ゛っ♡も、立てねぇっ」
「もうちょい頑張って、もっと気持ち良くなりたいでしょ?」
そう囁けば彼はくそっと小さく呟くと、便座に膝立ちになり動けよと言ってきた。そう言う快楽に弱いところ、ほんと可愛い。
「ほら、結腸苛めてあげますよ」
勢い良く結腸目掛けて腰を打ち付ける。ぐぽぐぽと音を立て絡みついてくる肉壁が気持ち良くて、癖になりそうだった。
ふと、腰を打ち付ける度に揺れる彼の陰茎に手を伸ばす。
「やっ、どっちもはだめっ♡♡あ゛っ、でちゃ、だめ♡♡はなして♡♡」
「気持ちいいでしょ?」
「漏れちゃう、から、っ♡♡ん゛っ、あ゛♡♡だめだめだめっ♡♡」
しょわっと音を立てて、色のついた液体が流れていく。また漏らしちゃったか、なんて思いながら彼の陰茎を扱けば可愛らしい悲鳴が上がった。
「あ゛っ、う゛〜〜〜〜っ!♡♡♡」
それに伴って、ナカがぎゅっと収縮し堪らず精を吐き出した。余韻に跳ねる身体を抱きとめ、陰茎を引き抜く。
「もっ、無理っ……!」
「はーっ、はーっ……シャワー浴びにいきましょうか」
「フーッ……っ、くそっ盛りやがって」
「先に盛ってたのはそっちでしょ」
「うるせぇっ」
そんなやりとりをしながら、力の抜けた身体を抱きかかえる。目が合って、どちらからともなくキスをした。
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