見つめるその瞳
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その日から、常闇とれいは一緒に帰ることが多くなった。
初めこそ「恋の相談」という体を取っていたが、そのうち、学校の話や家族の話、好きなプロヒーローの話など、お互いの話をするようになっていた。
「今日は、何か面白いことあった?」
れいは歩きながら、常闇に何気ない問いを投げかけた。
常闇は少し考え込みながら答えた。
「特に面白いことはなかったが、昼休みに黒影が騒ぎすぎてな。みんなに少し迷惑をかけたかもしれない。」
その言葉にダークシャドウが反応し、常闇の背中からぬっと顔を出す。
「オレモ、上鳴達ト遊ビタカッタ!」
れいはその言葉にくすっと笑った。
「ダークシャドウ、時々子どもっぽいところがあるよね。そんなところも可愛いけど。」
「カワイイ?!オレガ?!」
「可愛い……か?」
ダークシャドウと常闇は少し困惑したように眉をひそめた。
「俺からしたら、手のかかる反抗期の子どもだ。」
「フミカゲノ方ガ子ドモ!オレハ大人!」
「ふふふ、二人とも、漫才コンビみたい。」
「なっ……。」
2人の会話は自然と弾むようになっていた。
れいが爆豪の話をすることは徐々に減り、代わりに常闇との時間そのものを楽しむようになっていた。
常闇の落ち着いた声、静かに寄り添うような態度、意外と等身大の高校生らしいノリの良いところが、れいにとって心地よかった。
「赤沢、そういえば……。」
明るく笑いながら話すれいを見つめながら、常闇が口を開いた。
「今は……爆豪のことはどうなんだ?」
れいはおどけたように言う。
「進展は、無しだよ~。前に言ってた、恋愛の話を振ってみるってやつ?本人前にすると無理!ってなって、何も話せなくなるんだよ~。」
困ったように苦笑いするれいを横目に、常闇は安堵と心配が入り交ざる複雑な気持ちで呟いた。
「そうか。……ただ、最近は前に比べて、表情が柔らかくなったな。」
「え?」
「前は、見ているこっちが心配になるくらい思い詰めていたように見えた。だが、今は随分明るくなったように見える。」
れいはその言葉に少しだけ照れくさそうに笑った。
「それは、多分、常闇くんがそばにいてくれるからだよ。常闇くんには何でも話せるし、信頼してるから。」
その言葉を聞いた常闇は目を伏せつつ、噛みしめるように呟いた。
「……そうか。」
今、これ以上口を開くと、余計なことまで言ってしまうかもしれない、個性の影響で冷静になることを強いられてきた常闇は、溢れ出そうになる感情をぐっと堪えながら、そう呟くしかできなかった。
その後も二人は話をしながら歩き続け、帰り道を並んで歩いた。
れいにとって、常闇との時間が少しずつ特別なものに変わり始めていた。
初めこそ「恋の相談」という体を取っていたが、そのうち、学校の話や家族の話、好きなプロヒーローの話など、お互いの話をするようになっていた。
「今日は、何か面白いことあった?」
れいは歩きながら、常闇に何気ない問いを投げかけた。
常闇は少し考え込みながら答えた。
「特に面白いことはなかったが、昼休みに黒影が騒ぎすぎてな。みんなに少し迷惑をかけたかもしれない。」
その言葉にダークシャドウが反応し、常闇の背中からぬっと顔を出す。
「オレモ、上鳴達ト遊ビタカッタ!」
れいはその言葉にくすっと笑った。
「ダークシャドウ、時々子どもっぽいところがあるよね。そんなところも可愛いけど。」
「カワイイ?!オレガ?!」
「可愛い……か?」
ダークシャドウと常闇は少し困惑したように眉をひそめた。
「俺からしたら、手のかかる反抗期の子どもだ。」
「フミカゲノ方ガ子ドモ!オレハ大人!」
「ふふふ、二人とも、漫才コンビみたい。」
「なっ……。」
2人の会話は自然と弾むようになっていた。
れいが爆豪の話をすることは徐々に減り、代わりに常闇との時間そのものを楽しむようになっていた。
常闇の落ち着いた声、静かに寄り添うような態度、意外と等身大の高校生らしいノリの良いところが、れいにとって心地よかった。
「赤沢、そういえば……。」
明るく笑いながら話すれいを見つめながら、常闇が口を開いた。
「今は……爆豪のことはどうなんだ?」
れいはおどけたように言う。
「進展は、無しだよ~。前に言ってた、恋愛の話を振ってみるってやつ?本人前にすると無理!ってなって、何も話せなくなるんだよ~。」
困ったように苦笑いするれいを横目に、常闇は安堵と心配が入り交ざる複雑な気持ちで呟いた。
「そうか。……ただ、最近は前に比べて、表情が柔らかくなったな。」
「え?」
「前は、見ているこっちが心配になるくらい思い詰めていたように見えた。だが、今は随分明るくなったように見える。」
れいはその言葉に少しだけ照れくさそうに笑った。
「それは、多分、常闇くんがそばにいてくれるからだよ。常闇くんには何でも話せるし、信頼してるから。」
その言葉を聞いた常闇は目を伏せつつ、噛みしめるように呟いた。
「……そうか。」
今、これ以上口を開くと、余計なことまで言ってしまうかもしれない、個性の影響で冷静になることを強いられてきた常闇は、溢れ出そうになる感情をぐっと堪えながら、そう呟くしかできなかった。
その後も二人は話をしながら歩き続け、帰り道を並んで歩いた。
れいにとって、常闇との時間が少しずつ特別なものに変わり始めていた。