私のヒーロー
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雄英が全寮制に変わり、常闇は自分の部屋で机に向かいながら、心ここにあらずといった様子で目の前を見つめていた。夜の静寂の中、ダークシャドウはいつものように部屋の中をふわふわと漂っていたが、常闇自身は落ち着かない様子だった。
「赤沢れい……。」
その名を夜闇に呟く。
物好きなのか、自分の自主練を見つめていた女子。
最初は気にしていなかったが、次第に練習中の彼女の目線が気になるようになり、途中からは、彼女に披露するために努力していた自分がいた。
今度はこの技を見せて驚かせよう、と思うと、授業や訓練も頑張ることができる。
気づくと毎日、赤沢れいのことを考えていた。
れいの笑顔は明るく、しかしどこか影を感じさせるもので、常闇はずっとその影が何なのかを考えていた。
そんな日々も全寮制になったことで終わりを告げる。
つまり、もう彼女に会うためのお題目が無くなってしまったということになる。
最後に会った日、沈黙の中で彼女の目を見つめていた時自分は何を思っていたのか、それを考えるだけで、顔から火が出る思いがした。
ため息をつきながら、手持ち無沙汰にスマートフォンをいじる。
連絡先すら交換していなかったため、彼女が今何をしているかも知ることはできない。
見つめる画面に、メッセージの通知が来た。
クラスメイトの上鳴電気からだ。
「常闇〜!インスタのアカウント作ったからフォローよろ!」
メッセージについていたリンクをクリックすると、【上鳴電気/チャージズマ】と書かれたSNSのアカウントと、少々盛った感じの彼の自撮り写真が表示された。
SNSをやっていない常闇は一旦それをスルーしたが、ふと思い付き、Webブラウザを開く。
検索窓に彼女の氏名、「赤沢れい」と入れてみる。
彼女のSNSのアカウントでもあれば、今の様子を少し窺い知ることもできるだろうか。
軽い気持ちでとったこの行動だが、
検索結果は、思いもよらぬものだった。
凄惨な事件のニュース記事と、被害者として報じられた赤沢 れい、亡くなった弟、そして、その事件を起こしたヴィランの顔写真。
最初の日の彼女の行動、ふたりが一緒にいるのを見た時の緑谷の反応、保健室前にいた女子の焦った表情、全ての点が一つに繋がって、その繋がりは常闇にとって、どうしようもなく苦しい結果を導き出した。
常闇は歯を食いしばりながら、画面を閉じた。
「赤沢れい……。」
その名を夜闇に呟く。
物好きなのか、自分の自主練を見つめていた女子。
最初は気にしていなかったが、次第に練習中の彼女の目線が気になるようになり、途中からは、彼女に披露するために努力していた自分がいた。
今度はこの技を見せて驚かせよう、と思うと、授業や訓練も頑張ることができる。
気づくと毎日、赤沢れいのことを考えていた。
れいの笑顔は明るく、しかしどこか影を感じさせるもので、常闇はずっとその影が何なのかを考えていた。
そんな日々も全寮制になったことで終わりを告げる。
つまり、もう彼女に会うためのお題目が無くなってしまったということになる。
最後に会った日、沈黙の中で彼女の目を見つめていた時自分は何を思っていたのか、それを考えるだけで、顔から火が出る思いがした。
ため息をつきながら、手持ち無沙汰にスマートフォンをいじる。
連絡先すら交換していなかったため、彼女が今何をしているかも知ることはできない。
見つめる画面に、メッセージの通知が来た。
クラスメイトの上鳴電気からだ。
「常闇〜!インスタのアカウント作ったからフォローよろ!」
メッセージについていたリンクをクリックすると、【上鳴電気/チャージズマ】と書かれたSNSのアカウントと、少々盛った感じの彼の自撮り写真が表示された。
SNSをやっていない常闇は一旦それをスルーしたが、ふと思い付き、Webブラウザを開く。
検索窓に彼女の氏名、「赤沢れい」と入れてみる。
彼女のSNSのアカウントでもあれば、今の様子を少し窺い知ることもできるだろうか。
軽い気持ちでとったこの行動だが、
検索結果は、思いもよらぬものだった。
凄惨な事件のニュース記事と、被害者として報じられた赤沢 れい、亡くなった弟、そして、その事件を起こしたヴィランの顔写真。
最初の日の彼女の行動、ふたりが一緒にいるのを見た時の緑谷の反応、保健室前にいた女子の焦った表情、全ての点が一つに繋がって、その繋がりは常闇にとって、どうしようもなく苦しい結果を導き出した。
常闇は歯を食いしばりながら、画面を閉じた。