ドMな私
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4、兵長との出会い。
そもそも私がリヴァイ兵長と関わり始めたのは、第五十七回壁外調査の時であった。
それは私達104期調査兵団の初めての壁外遠征。
最初は順調と思われたのだけれど、途中から地獄であった。私がいた左翼後方はあまり被害はなかったけれど、右翼側のほとんどの兵士は死に……精鋭が揃った特別作戦班も兵長とエレン以外は全滅したと聞いた。
その時は一体何があったのか把握が出来なかったが、分かっていたのはリヴァイ兵長が足を引きずっていたということだ。
怪我でもしたのだろうかと思って、特に聞きはしなかった。
しかし、壁内に帰還途中。沢山の巨人が私たちを追いかけて来た。持って帰ろうとしていた遺体を捨てないと、私たちが全滅してしまう。
兵長の命で捨てた遺体によって、私たちは巨人から逃げ切ることが出来たのだ。
兵長と初めて関わったのはその帰還途中のことだった――。
「兵長!」
そう叫んだ私の体はまるで意思とは関係なく動いたようだった。
遺体を捨てる直前、追いついて来た巨人がリヴァイ兵長に手を伸ばしていたのが見えたのだ。
もしかしたら、巨人の手は届かなかい距離はあったかもしれない。
でも、兵長が足を怪我している認識だった私の体はなぜか咄嗟に反応をしたのだ。
自分でも驚くくらいだった。
何をどうすれば兵長を助けることが出来るのかすぐに理解した。
間一髪、巨人の腕を切断してうなじをすぐさま削いだ私は、リヴァイ兵長に「大丈夫ですか!?」と声をかけた。
それが初めてのコミュニケーションだった。
兵長は一瞬間をあけて
「あぁ、問題ない。助かった」
と口にした。冷静でいつもぶっきらぼうなイメージのままだったが、その言葉には優しさを少し感じた。
――それから割とすぐに兵長から呼び出しを受けた。
「この前は助かった。しかしてめぇの体はどうなってる?」
それが二回目のコミュニケーションの第一声だった。
「……どう、とは?」
「この前の動き、てめぇの体にはとんでもねぇ量の筋肉がついてると見たが」
「あ、あの……?」
つかつかと近付いてくる兵長に思わず後ずさりかけた時だった。
あろうことか、兵長が私のお腹の肉を摘まんできたのである!
思わず「ひっ」という声をあげてしまった。
「だが、てめぇのこれは何だ。脂肪か?それとも豚みてぇに全部筋肉なのか?」
あまりのことに声が出せないでいると、兵長はまるで絡んでくる不良のような目付きで私を見て来た。
「質問に答えろ」
「えっと……」
正直よく分からない。私にも謎なのである。
答えられないでいると、兵長は軽く舌打ちをした。
「まぁ良い。掴んだ感じ、脂肪だろうな。だが、この下には筋肉がちゃんとついてるようだ。どういう理屈か知らねぇがな」
「は、はぁ……」
「で、俺はしばらく怪我で動けねぇ」
「やっぱり、お怪我をしてらしたんですね」
「クソめんどくせぇことにな。安静にしろと命令された。だから俺はしばらく少し暇になる」
それから兵長に話し相手になれと言われた。
何で私なのか分からなかったが、何度か呼ばれた。
そしてどういうわけかだんだん兵長が私を罵り始めたのである。
――これが私とリヴァイ兵長との出会い。始まりであった。
4、兵長との出会い。 END