ドMな私
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3、幹部からの呼び出し。
「失礼します……」
緊張気味にノックして入ったのは、我らが調査兵団団長エルヴィン・スミスの執務室。
そこには、ハンジ分隊長やリヴァイ兵長もいた。全員ソファに座っていた。
今日のお昼に、夕方の時間指定でここに来るように言われたのだけど……私、何かした?
「そう緊張せずともよい」
私の緊張が伝わったのか、団長は優しめの声でそう告げた。
何かやらかしたわけではなさそうだ。
「君を呼んだのは他でもない。今後の班作りに関して意見を聞きたくてね」
「班作り、ですか?」
「あぁ。まずはそこに腰かけたまえ」
指さされたのは、二人掛けのソファ。あろうことかリヴァイ兵長の隣だった。
向かい側のソファに、エルヴィン団長とハンジ分隊長が座っている。
「……失礼します」
指定されたところへ座ると、団長が早速本題に入った。
「今度、新たなリヴァイ班を作るに当たって、一部の104期生を抜擢しようと思っている。それで、104期の一人一人に聞いているのだが、まず……君から見て、ミカサ・アッカーマンはどう思う?」
「ミカサ、ですか」
「君はミカサ・アッカーマンと同じ姓を名乗っているが、親戚か何かなのか?」
「あ、いえ」
ミカサとは調査兵団に入って知り合った。アッカーマンというのは珍しく、初めて同じ姓の人と出会ったのがその時だ。
なので、全然面識はないしましてや親戚などという自覚はない。
もしかしたら先祖を辿ればどこかで繋がっているかもしれないが、もはやそんな遠い昔の血筋なんて他人同然だ。
それをエルヴィン団長にも言うと、彼は「そうか」と呟いた。この人は前々から思っていたが、どこか冷めたような言い方をする。
「なら君たちはほぼ関わり合いがないということで間違いないのだな」
「はい。調査兵団に入って数回話した程度です」
「では、その数回で君はミカサ・アッカーマンをどう思う」
ミカサをどう思うかと言われても、正直良く分からない。
話で南方訓練兵団を首席で卒業したって聞いたから、凄い腕前なんだと思う。そういや、調査兵団の対人格闘訓練で屈強なライナーを投げ飛ばしてたような……。
うーんと考え込んでいると、リヴァイ兵長が口を開いた。
「てめぇの思うことをそのまま言えば良い。別に何言っても否定もしねぇし、咎めもしねぇ。感じたままを伝えろ」
「感じたまま、ですか」
ミカサは確かにずば抜けて強いのかもしれない。でも話した感じ、そこまで主張が強いわけじゃないし女子力もあった気がする。
それをちぐはぐながらも伝えると、エルヴィン団長はなるほどとうなずいた。何がなるほどなんだろうか。
「リヴァイも同じようなことを言っていたな」
「あぁ。あの根暗女はエレンの事となると冷静さを欠くが、立体機動といい対人格闘といいずば抜けて優れてやがる。あまり喋りは上手いわけじゃねぇが、言われたことは出来そうだ」
「ミカサ・アッカーマンは確定だな」
もしかしてリヴァイ班に入れる候補者にミカサが上がっているのだろうか。
「おい、それよりこのソファは一人がけか?」
「何?」
あぁ、これは……!
リヴァイ兵長が唐突に言った。団長や分隊長が首を傾げている中、私には兵長の言わんとしていることが分かった。
「すみません……」
私はそう口にし、ソファの端に出来るだけよった。
つまり兵長は、私がデブすぎるから狭いと言っていたのである!
その遠回しな罵りも好き!!
内心めちゃくちゃ興奮しながらも、私はそれを表に出さぬように必死だった。
エルヴィン団長やハンジ分隊長は、特にそれに触れることもなく話は続いた。
ミカサの次は、アルミン。その次はコニー、ジャン、サシャ、ヒストリア……と同じようにどう思うか聞かれた。
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