こころ〜家族になる〜
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5.兄妹
「ねぇ、遊ぼうよ!」
休日の朝。ご飯を食べてから千夏は総司を遊びに誘った。
この前の事故しかけた一件があってから、総司は少しずつ近藤家に打ち解けていた。
それでもまだぎこちなく、特に千夏と接するのは難しいと感じていた。
「……どうして僕と遊びたいの?」
でもこれからこの家で暮らし、千夏の兄として生きていく。現実を前向きに見始めた総司は、千夏の誘いをこの日初めて受け入れる覚悟をした。
「だって、お兄ちゃんだもん! 兄弟と遊ぶの夢だったの」
きらきらした笑顔でそう告げられ、総司は一瞬たじろいだ。
思わず
「そうなんだ……」
と口にし、千夏は「うん!」と元気よく頷いた。
「……」
「……」
「……」
「……? お兄ちゃん?」
総司はじっと見つめてくる千夏に視線を合わせられなかった。
しかし、やはりこのままでは何も変わらないと諦めたように溜め息を吐いた。
「何して遊ぶの?」
その言葉に、千夏はこれまで以上に嬉しそうに笑い
「かくれんぼ! あ、でもやっぱ鬼ごっこ! あっでもでもやっぱりかくれんぼかな!」
と総司に詰め寄ってきた。
「近い……」
「かくれんぼ!」
「分かったから! で、どっちが鬼やるの?」
「お兄ちゃんが鬼! 100数えたら探してね! あと、隠れるのはお父さんとお母さんの部屋以外ね!」
千夏は総司の返事も待たず、部屋を飛び出した。
「騒がしい子だな。なんかめんどくさい」
そう呟いたが、数を数える総司の口元は笑っていた。
――その後。
階段下の物置に隠れていた千夏をあっさりと見つけ今度は総司が隠れたが、千夏がなかなか見つけられず。騒ぎまくってつねに怒られたことで、総司が自ら出て来た。そして今度は鬼ごっこを始めたがこれもまたうるさいと怒られた(主に千夏の声と足音がでかい)。
最終的には二人でトランプをすることになったが、千夏は
「怒られるって兄妹っぽいよね!」
と反省していなかったのである。
5.兄妹 END
「ねぇ、遊ぼうよ!」
休日の朝。ご飯を食べてから千夏は総司を遊びに誘った。
この前の事故しかけた一件があってから、総司は少しずつ近藤家に打ち解けていた。
それでもまだぎこちなく、特に千夏と接するのは難しいと感じていた。
「……どうして僕と遊びたいの?」
でもこれからこの家で暮らし、千夏の兄として生きていく。現実を前向きに見始めた総司は、千夏の誘いをこの日初めて受け入れる覚悟をした。
「だって、お兄ちゃんだもん! 兄弟と遊ぶの夢だったの」
きらきらした笑顔でそう告げられ、総司は一瞬たじろいだ。
思わず
「そうなんだ……」
と口にし、千夏は「うん!」と元気よく頷いた。
「……」
「……」
「……」
「……? お兄ちゃん?」
総司はじっと見つめてくる千夏に視線を合わせられなかった。
しかし、やはりこのままでは何も変わらないと諦めたように溜め息を吐いた。
「何して遊ぶの?」
その言葉に、千夏はこれまで以上に嬉しそうに笑い
「かくれんぼ! あ、でもやっぱ鬼ごっこ! あっでもでもやっぱりかくれんぼかな!」
と総司に詰め寄ってきた。
「近い……」
「かくれんぼ!」
「分かったから! で、どっちが鬼やるの?」
「お兄ちゃんが鬼! 100数えたら探してね! あと、隠れるのはお父さんとお母さんの部屋以外ね!」
千夏は総司の返事も待たず、部屋を飛び出した。
「騒がしい子だな。なんかめんどくさい」
そう呟いたが、数を数える総司の口元は笑っていた。
――その後。
階段下の物置に隠れていた千夏をあっさりと見つけ今度は総司が隠れたが、千夏がなかなか見つけられず。騒ぎまくってつねに怒られたことで、総司が自ら出て来た。そして今度は鬼ごっこを始めたがこれもまたうるさいと怒られた(主に千夏の声と足音がでかい)。
最終的には二人でトランプをすることになったが、千夏は
「怒られるって兄妹っぽいよね!」
と反省していなかったのである。
5.兄妹 END