告白週間
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水曜日
悉く告白に失敗し、私はため息を吐いた。
昼休みの騒がしさで、それは誰にも聞かれることなく掻き消された。そう思っていたのに、たった一人だけ私の様子を見ていた人物が。
「何、ため息吐いてんの?」
どかっ、と前の席に座ったのは総司。対面した。
「いや、自分が惨めに見えてきて」
そう告げれば、総司は「やっと気付いたの?」と笑んだ。
「だってさ、昔は普通に接することが出来たのに、出来なくなってる」
「そうだね。へたこ☆ちゃんの挙動不審は明らかだもんね」
「……やっぱ、向こうが覚えてないからかな。私の知ってる左之さんじゃない」
「それを言うなら、他の皆もだよ。僕と君以外、覚えてない。その証拠に、千鶴ちゃんなんか一君と付き合ってるし……」
口を尖らせる総司は、やっぱり総司だ。
幕末――。新選組として駆け抜けてきた記憶が、私の脳裏に浮かぶ。
総司は、病気になりながらも千鶴ちゃんと生きることを決めた。きっと幸せに最期まで過ごしたんだと思う。
一方、私は新選組と最期まで一緒にいると決めた。甲陽鎮部隊となって、近藤さんが亡くなってからそれを率いる土方さんについて行った。でも、新選組の一員として最期に散ろうとしていたのに、私は生き残ってしまった。土方さんも亡くなり、頼るべき存在を失った。
結局、私は数年後に出会った知らない人と結婚して、生涯を終えた。
悉く告白に失敗し、私はため息を吐いた。
昼休みの騒がしさで、それは誰にも聞かれることなく掻き消された。そう思っていたのに、たった一人だけ私の様子を見ていた人物が。
「何、ため息吐いてんの?」
どかっ、と前の席に座ったのは総司。対面した。
「いや、自分が惨めに見えてきて」
そう告げれば、総司は「やっと気付いたの?」と笑んだ。
「だってさ、昔は普通に接することが出来たのに、出来なくなってる」
「そうだね。へたこ☆ちゃんの挙動不審は明らかだもんね」
「……やっぱ、向こうが覚えてないからかな。私の知ってる左之さんじゃない」
「それを言うなら、他の皆もだよ。僕と君以外、覚えてない。その証拠に、千鶴ちゃんなんか一君と付き合ってるし……」
口を尖らせる総司は、やっぱり総司だ。
幕末――。新選組として駆け抜けてきた記憶が、私の脳裏に浮かぶ。
総司は、病気になりながらも千鶴ちゃんと生きることを決めた。きっと幸せに最期まで過ごしたんだと思う。
一方、私は新選組と最期まで一緒にいると決めた。甲陽鎮部隊となって、近藤さんが亡くなってからそれを率いる土方さんについて行った。でも、新選組の一員として最期に散ろうとしていたのに、私は生き残ってしまった。土方さんも亡くなり、頼るべき存在を失った。
結局、私は数年後に出会った知らない人と結婚して、生涯を終えた。