思想と仲間
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「不知火さんに、天霧さん……!?」
どうやら千鶴ちゃんもいたようだ。
「おい、何でお前らがここにいる!」
「なんでってなァ……仕事だよ仕事。頭の悪いお前らともっと頭悪い御陵衛士が、罠にはまるのを見物しにきたってことさ」
原田さんの問いに答えたのは、不知火とかいう鬼であった。以前、屯所を襲撃してきた時に私は初めて彼らを見た。その時は千鶴ちゃんを狙う風間もいたけど、今はいない。
不知火の合図もあり、一斉に出てきたのは沢山の男たちであった。すると、永倉さんがそれは薩摩の連中だと察した。
「不意を突くような真似は詫びましょう。だが、我々も一応は藩命に従う必要がありましてね」
天霧という鬼が告げた。
「薩摩……」
私はまじまじと不知火を見た。私の記憶が正しければ、不知火は長州の男。長州と薩摩は仲良しではないはずだ。
――じゃあ、何で一緒にいる?
それを思ったのは、私だけではなかった。原田さんもまた同じ疑問を口にした。
するよ、長州は薩摩と手を組んだ。そう彼は示唆したのだ。
そういえば、坂本竜馬がこそこそと動いていたような気もする。まぁ、もう奴はいないが。
その時だった。御陵衛士の一人が声をあげる。
「待て! 貴様らが薩摩藩だと言うなら、何故我等まで包囲する!?」
「あァ?……あー、お前らが伊東派とかいう連中か。坂本の件では世話になったらしいな」
ちょっと待て。口の奥で、私は呟いた。
私の知らないところで、伊東さんは薩摩と手を組んでいたということだろうか。
こそこそと出かけたり、怪しかったけどもまさか。
「初耳だってばー……」
「んじゃま、ご苦労さん。礼は言ったから、とっとと死んでくれや」
銃声――。
倒れる御陵衛士の一人。途端、彼らが自分達を裏切った。それが分かったしく、刀を構える。
「てめぇらだって昔のお仲間、裏切っただろうが。“坂本暗殺は新選組の原田の仕業です”ってな」
見れば、平助が俯いていた。
どうやら千鶴ちゃんもいたようだ。
「おい、何でお前らがここにいる!」
「なんでってなァ……仕事だよ仕事。頭の悪いお前らともっと頭悪い御陵衛士が、罠にはまるのを見物しにきたってことさ」
原田さんの問いに答えたのは、不知火とかいう鬼であった。以前、屯所を襲撃してきた時に私は初めて彼らを見た。その時は千鶴ちゃんを狙う風間もいたけど、今はいない。
不知火の合図もあり、一斉に出てきたのは沢山の男たちであった。すると、永倉さんがそれは薩摩の連中だと察した。
「不意を突くような真似は詫びましょう。だが、我々も一応は藩命に従う必要がありましてね」
天霧という鬼が告げた。
「薩摩……」
私はまじまじと不知火を見た。私の記憶が正しければ、不知火は長州の男。長州と薩摩は仲良しではないはずだ。
――じゃあ、何で一緒にいる?
それを思ったのは、私だけではなかった。原田さんもまた同じ疑問を口にした。
するよ、長州は薩摩と手を組んだ。そう彼は示唆したのだ。
そういえば、坂本竜馬がこそこそと動いていたような気もする。まぁ、もう奴はいないが。
その時だった。御陵衛士の一人が声をあげる。
「待て! 貴様らが薩摩藩だと言うなら、何故我等まで包囲する!?」
「あァ?……あー、お前らが伊東派とかいう連中か。坂本の件では世話になったらしいな」
ちょっと待て。口の奥で、私は呟いた。
私の知らないところで、伊東さんは薩摩と手を組んでいたということだろうか。
こそこそと出かけたり、怪しかったけどもまさか。
「初耳だってばー……」
「んじゃま、ご苦労さん。礼は言ったから、とっとと死んでくれや」
銃声――。
倒れる御陵衛士の一人。途端、彼らが自分達を裏切った。それが分かったしく、刀を構える。
「てめぇらだって昔のお仲間、裏切っただろうが。“坂本暗殺は新選組の原田の仕業です”ってな」
見れば、平助が俯いていた。