思想と仲間
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――……‥‥
「あれ? 何してんの、民子?」
「あ、平助。見ての通りだけど」
「……洗濯?」
御陵衛士の家事当番は、順番で洗濯もまた然り。
が、女の私は自分の洗濯は自分でしているわけだが、自分のだけじゃないのだ。
つまり、男たちは順番でやっているのだが私はそれに加え、自分のを常にやっている。
流石に、男に触れさせるわけにはいかない。だけど、やっぱり大変で。
「平助、手伝ってよ」
と、平助を引き込む。
「は!? 何で俺がっ!?」
そう言いつつも、手伝ってくれるのは平助の優しさ。二人でしゃがんで肩を並べる。
「……」
「……」
「……」
ただ、ゴシゴシという音だけが響く。――何なんだ、この静けさは。
平助が静かなことが珍しく、私はちらっと盗み見をした。真剣に洗濯する平助は何か考えているのだろうか。もう一度、彼を見れば今度はばっちり目が合った。
「……」
「……」
「……何?」
口火を切ったのは私だった。
「あ、いや……」
「何か言いたそうだね」
手を動かしつつもそう聞けば、平助は視線を落とした。これは、何か悩んでいる感じだ。私は、自分だけで悩むより誰かに相談した方が良いよと助言した。
すると、意外に思ったのか平助は目を見開いた。
何年一緒にいると思ってんだ。君の悩んでいる時は分かるんぞよ、という雰囲気で微笑んでみると彼はぽつぽつ語りはじめた。
「これ、誰にも言わないでほしいんだ」
「……うん」
「俺さ、最近自分が選んだ道がこれで正しかったのかなって思うんだ」
え、と平助を見遣る。
「あれ? 何してんの、民子?」
「あ、平助。見ての通りだけど」
「……洗濯?」
御陵衛士の家事当番は、順番で洗濯もまた然り。
が、女の私は自分の洗濯は自分でしているわけだが、自分のだけじゃないのだ。
つまり、男たちは順番でやっているのだが私はそれに加え、自分のを常にやっている。
流石に、男に触れさせるわけにはいかない。だけど、やっぱり大変で。
「平助、手伝ってよ」
と、平助を引き込む。
「は!? 何で俺がっ!?」
そう言いつつも、手伝ってくれるのは平助の優しさ。二人でしゃがんで肩を並べる。
「……」
「……」
「……」
ただ、ゴシゴシという音だけが響く。――何なんだ、この静けさは。
平助が静かなことが珍しく、私はちらっと盗み見をした。真剣に洗濯する平助は何か考えているのだろうか。もう一度、彼を見れば今度はばっちり目が合った。
「……」
「……」
「……何?」
口火を切ったのは私だった。
「あ、いや……」
「何か言いたそうだね」
手を動かしつつもそう聞けば、平助は視線を落とした。これは、何か悩んでいる感じだ。私は、自分だけで悩むより誰かに相談した方が良いよと助言した。
すると、意外に思ったのか平助は目を見開いた。
何年一緒にいると思ってんだ。君の悩んでいる時は分かるんぞよ、という雰囲気で微笑んでみると彼はぽつぽつ語りはじめた。
「これ、誰にも言わないでほしいんだ」
「……うん」
「俺さ、最近自分が選んだ道がこれで正しかったのかなって思うんだ」
え、と平助を見遣る。