江戸女の一目惚れ
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
永倉新八の姉である貴女
は、旅行に来た京で脱藩
した弟と再会する。
江戸女の気質からか行動
が早い貴女は、屯所に向
かうが途中で原田とぶつ
かり――。
【ページ数】
全9ページ
【備考】
・苗字は永倉で固定。
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今更ながら、私の名前は永倉絹枝と言いますが、その永倉絹枝は大勢の男性に囲まれております。一人女性がいますが。
とにかく、その中にはあの人もいるわけでチラチラと見てしまう。時折目が合い、微笑んでくれるからますます心臓が高鳴った。
そこへ、一人の男性が入ってくる。そして私の前、上座に座った。
ということは、この人が――
「いやぁ、君が永倉君のお姉さんですかな!」
「はい、永倉絹枝と申します。弟がいつもお世話になっております」
「こちらこそ、永倉君は大変素晴らしい人物ですから。あ、これは申し訳ない。俺は近藤勇だ」
にっこり笑う局長は、近藤さんか。かなりいい人そうだ。
そんな近藤さんの左隣りに座る方はともかく、右に座ってる方はかなり愛想悪そうだ。私がその方に視線をやれば、目が合う。
「……えっと」
「新選組副長の土方歳三だ」
ぶっきらぼうに名乗るその人物に、近藤さんが焦ったように声を発する。
「ト、トシ。失礼じゃないか、永倉君のお姉さんだぞ?」
「あのな、近藤さん。これが俺の普通だ」
「……そうだったな。トシは、うん」
どうやら、ぶっきらぼうなのが普通だったようだ。しかしまぁ
「人相の悪い……」
「……は?」
「ね、姉ちゃんっ」
「え?」
どうやら、私は口に出してしまったようだ。
眉間に皺を寄せる土方副長。沈黙の場。一人の青年は、腹を抱えて笑いを堪えてる。
でも、訂正する気はない。だって本当のことだし。でも、一応謝っておく。
「申し訳ありません。つい、本音が……」
「ぷっ、っ、あはははは! もう無理っ、君って面白すぎっ……あはははは!」
「総司! トシもここは抑えて」
数名、顔面蒼白のようだったがそんなにまずいことなのだろうか。