もう一人の隊士~if~
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
『もう一人の隊士』のif
バージョン。
↑もしも、ホラーだった
ら。
【ページ数】
全7ページ
【備考】
・あくまでifです。
・『もう一人の隊士』か
ら読むことを、オススメ
します。
・ちょい流血
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「今まで、どこにいらっしゃったんですか?」
「どこって、屯所にいたけど」
「え、でも見かけませんでしたよ。あ、もしかして忙しかったんですか?」
他愛のない話を、桜の木の下でした。女の子と話すのは久しぶりだから、楽しい。
「そうだね……千鶴ちゃん、ずっと誰かといたしね」
「え?」
「ううん。何でもない。どう、少しはここの生活にも慣れた?」
「あ、はい! 皆さん優しいですし」
そう言い切ると、澪さんはなぜか笑った。
「わ、私、変なこと言いました?」
「いや、違うの。新選組が優しいだなんて言うの、千鶴ちゃんくらいなものだよ」
「え、そうですか? 皆、いい人ですよ」
とは言うものの、それは私が皆と関わって知っているからなのかもしれない。現に最初は、怖かったし。
「……ありがとね」
「何がですか?」
「ん、新選組は皆から嫌われてるしさ。そう言ってもらえる、分かってくれる人がいて嬉しいよ」
どこか遠くを見つめる澪さんの目は、酷く寂しそうだった。
そして――。
「千鶴ちゃん、これからも宜しくね」
「え?」
「用事あるから……じゃあね」
私が言うより早く、澪さんは去って行った。
「あれ、千鶴ちゃんじゃない」
背後から声が聞こえて、振り返った。
「あ、沖田さん。……と原田さんも」
「何やってんだ? さっき誰かと話してたよな」
「はい、澪さんとお話してました。さっきまでいたんですけど……」
澪さんの去った方向を見ながら答える。しかし、沖田さんや原田さんは何も言わない。どうしたのか、と二人を見ればなぜか顔色が変わっていた。
「なぁ、千鶴」
「はい、何でしょう?」
「それ、どういうことだ?」
「え、どういうことって……今、ここで澪さんとお話していたんです」
二人は私の言葉に顔を見合わせた。そして、次に口を開いたのは原田さんだった。