間接被害~菓子を巡って~
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
貴女は千鶴とお茶をしよ
うと、台所のお菓子を漁
っていた。千鶴の静止も
聞かず、貴女はある隊士
のお菓子に目を付けた。
そこから、間接的に別の
隊士へと被害が及ぶ――
。
【ページ数】
全7ページ
【備考】
・不憫な幹部が出てきま
す。
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「千鶴ちゃんが……平助が勝手にお菓子漁ってたの見たんだって!」
(え!? 美和さん、そんな嘘を……)
「平助?」
「あー平助ならやりそうだ」
原田と永倉は、見事騙されてしまった。
千鶴は、本当のことを言おうと思ったが美和の沖田並の笑顔に口を閉ざしてしまった。
そこへ丁度、斎藤が現れた。
「美和、そろそろ……」
「うん。じゃ、私はこれから一君と巡察だから」
「あぁ。……ったく平助の野郎」
原田と永倉は、そのまま踵を返した。
――……‥‥
美和は、咄嗟に嘘を吐いたことに罪悪感を抱いていた。
内心、平助に謝った。しかし、やはり罪悪感は消えないので巡察後に隊士を帰し、平助のお土産を買った。
一方、平助は原田と永倉に問い詰められ焦っていた。
「ちょ、本当に俺は知らねぇんだって!」
「よく言うぜ、千鶴ちゃんが見たっつってんだからな!」
「そうだぜ、平助。男なら、潔く認めちまえよ」
はぁ!? と声をあげる平助。最早、何が何だが分からない。
「それ、千鶴から直接聞いたのかよ!?」
「そうだ! 平助、白状しろ」
「いや。新八、嘘吐くんじゃねぇよ。千鶴に聞いたっつーより、美和が言ってた」
美和が、と確かめる平助の脳裏に嫌な予感が走った。
「とにかく、平助! 同じ物買って来いよ!」
「はぁ!? だから俺は知らねぇって言ってんだろ!? 大体、金はどうすんだよ!?」
「んなもん、自腹に決まってんだろうが」
そう言う原田に、無理矢理送り出される。平助は、事情が知りたいと千鶴の所へ走った。
「千鶴!」
「へ、平助君っ」
気まずそうな千鶴は、洗濯を干す手を止めた。
「ちょっと、千鶴! どういうことだよ! 左之さんとしんぱっつぁんに何言ったんだよ!」
切羽詰まるような平助に、千鶴は怖ず怖ずと先程の事情を話しはじめた。すると、平助は頭を抱えて叫んだ。
「ごめんね、私がもっと強ければ……」
「あ、いや、千鶴のせいじゃねぇよ。俺こそごめん。……そっか、美和がな」
「うん……」
「くっそ、美和のやつー! ぜってぇ、許さねぇ!」
意気込んだ平助は、門の前で美和を待ち伏せすることにしたのだった。