もう一人の隊士
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
新選組に捕らえられた、
雪村千鶴。詮議を受けた
あと、千鶴が逃亡を計ろ
うとした時、一人の女性
が現れる――。
【ページ数】
全10ページ
【備考】
・千鶴視点。
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――……‥‥
新選組に置いてもらえることになった。これも、澪さんのお陰。
あれから数日経ったが、澪さんにお礼が言いたい。今まで、会えないでいた。井上さんが紹介していたから、幹部だとは思うんだけど詮議の場にもいなかったし屯所内にもいないようだった。
聞けば良いのだろうけど、そんな図々しいことは出来ないし何より、仕事だったらどちらにしろ会えないからだ。もしかしたら、秘密の仕事をしているかもしれないし。そう思うと、とても聞く気がしなかった。
それから漸く会えたのは、桜の季節になってからだ。初めて新選組にきた冬より、数ヶ月経っていた。
「っ、澪さん!」
監視も緩くなり、ご飯まで幹部の皆と一緒に食べれるようになっていた私は、お手伝いとして屯所で働いていた。
そんな折の再会。私はかけよった。
「一人?」
「はい。澪さんにお礼を言おうと思っていたんですが、中々会えなくて……」
「久しぶりだね」
微笑む澪さんは、桜ととても合う気がした。
「あの時は、ありがとうございました。お蔭様で、父様を捜すことが出来そうです。……あ、知っていましたか?」
「うん。でも、言った通りでしょ。皆、良い奴だって」
「はい!」
新選組に身を置かせてもらえた。新選組もまた父様を捜していて、私がいたほうが捜しやすいと判断してのことだ。