やっぱり貴方が一番
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
現パロ。
原田左之助と夫婦の貴女
。
しかし、親友から合コン
に無理矢理連れていかれ
――。
【ページ数】
全8ページ
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――帰りは、空気がピリピリしていた。
「新八さんは? 一緒にいたよね……?」
と聞けば、つまらなさそうな声で
「新八は、タクシーで帰らせた」
と返ってきた。左之さんの、一歩後ろを歩くが振り返りもせず淡々と話す様子に、どうしても隣へ並ぶ勇気はなかった。
「そ、そう……」と返事をしたっきり、家に着くまで会話はなかった。
だが、家についたら左之さんは私を乱暴に押し倒した。化粧も落としていなく、帰ってきたままの状態。
いつもなら文句の一つでも言えるが、今はそういう雰囲気じゃなかった。
「……楽しかったか?」
「え?」
「他の男と喋って、楽しかったかって聞いてんだ」
真っ直ぐ見つめる瞳。目を逸らせば、無理矢理に戻されるし私は動揺を隠せないでいた。
それでも、きちんと答えを絞り出す。何一つ、間違ったことは言わない。
「楽しくは、なかった」
「本当か?」
「やっぱり……左之さんじゃないと駄目だと思った」
ギュッと左之さんの首にしがみつけば、嫌がられることもなく優しく包まれる。
「実を言うと、左之さんが居酒屋で睨んでたの知ってた」
「……そんなに睨んでたか?」
「あれ? 驚かない?」
「可奈子が俺に気付いてること、知ってたからな」
まさかっ、と目を見開いた。見すぎたかな。
「それに、新八のこと出したしな。例え俺が、居酒屋でお前が見てること気付かなくても、それで分かっただろうな」
「あ! そうだった……」
「俺、可奈子が合コン行くってなって不安だった」
顔が近い。目と鼻の先に、左之さんがいる。
「新八誘って、居酒屋行ったは良いが……お前が男に言い寄られてるの見て、すげぇ腹立った」
「……よく、耐えれたね。短気の左之さんが」
「そりゃあな。新八の話も聞こえねェほど余裕はなかったさ。けど、可奈子にも付き合いってもんがあるだろ? お前を誘ったのは親友なんだろ? ぶち壊すわけにはいかねぇしな」
何て優しい男なのか。左之さんは。
でも私としては、助けて欲しかった。そう思ったのは内緒。
「じゃあ、居酒屋出たあとは? あれも付き合いじゃない?」
「何だ、行きたかったのか?」
「そうじゃないよ! すっごい困ってた」
そう言うと、左之さんは微笑んだ。最初の、緊張した雰囲気はもう消えていた。
「だろうな。俺も、正直言うと限界に来てたしな。……もう二度と、あんなとこには行くんじゃねぇ」
「……うん。もう合コンは行かない。左之さんが一番だもん」
「本当、可奈子は可愛いこと言う」
それから、左之さんの唇が嵐のように降ってきた。