今は昔
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
貴女は、沖田総司に幼い
頃よく遊んでもらってい
た。大人になった貴女は
当時、同じく一緒に遊ん
でもらっていた親友と、
総司のことを思い出し語
る。
【ページ数】
全5ページ
【備考】
総司は、出てきません。
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壬生のお寺で、幼い頃はよく遊んでた。他にもたくさん子どもはいて。
そんな中で、私が七つくらいの時に遊んでくれたお兄さんがいた。
確か、名前を沖田総司といった。私は、そのお兄さんのことを「総司君」と呼んで懐いていた。私の友達、みよのちゃんも一緒に遊んでもらっていた。
でも、いつからか総司君は壬生寺に現れなくなった。彼は、新選組という当時は京で“人斬り集団”と恐れられていた人々の一員だった。
人斬り集団と言っても、総司君は優しかった。
何があったのかは分からないけど、総司君とは突然のお別れになってしまったのだった。
――……‥‥
私は十五歳になった。そして、私は嫁ぐことになった。
遠い地に行き、もう京に戻ることはないだろう。だから、私は最後に今でも友達のみよのと、お茶をすることになった。
「加子、久しぶりやねぇ!」
「久しぶりやね! 達者にしとった?」
「当たり前よ。うちはいつでも、風邪一つひかんって」
ちょっと高級なお店は、みよのがわざわざ用意してくれた。彼女とは、既に嫁いでいてなかなか会うことが出来なかった。
久しぶりの再会で、きっと最後の対面。
「加子も、お嫁にいくんやねぇ」
「でも、少し憂鬱よ」
「何で? 相手の人、嫌いなん?」
そうじゃない。いくら親が決めた縁談だからって、あまり知らない人に嫁ぐのは気が引けるのだ。
みよのにそれを告げると、彼女は笑った。
「そんな理由なん? 大丈夫やて。うちも、親が決めた縁談やったけど、今は幸せよ?」
そこで運ばれてきた、高級そうな甘味を女将にから受け取り、みよのは机に置いた。
「そう、かな」
「そうやって! それより、昔話でもしようやぁ」
それから、たくさんの昔話をした。