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2009.8.8~2009.12.31

『侵入者よ、さようなら』



まさか、自分がこんな目に遭うとは、思いもよらなかった。

うがい、手洗い、消毒、マスク――完全防備だったのに、アイツに私は負けた。


「コホッコホッ!」


咳のしすぎで、喉は痛いし声はかれるし、災難すぎる。

寝ていて、時々思う。
カカシ先生みたいに、マスク常にしている人は、こんな辛い思いしなくていいのかな、と。

考えるだけ、頭が痛くなってくる。


「ねぇ、生きてる?」


声がした。それは頭上からで、私は見上げる。


「……いきなり?」


人が突然部屋に現れたら、誰だってビックリする。


「一人で暮らしてたら、いつ誰に無理矢理入られるか分からないわよ。特に、今アンタは病人なんですからねー。男に侵入されても、抵抗できないでしょ」

「そん時には、このインフルエンザ菌をそいつに移してやるから、安心して……コホッ!」


彼女の手には、リンゴと薬があった。
時々、こうして来てくれてリンゴを剥いてくれる。

サスケは何で、こんな良い子を差し置いて里を抜けちゃったんだろ、と度々思ってしまうのだが、やはり約三年前と今とでは違うのかと感じる。


「はい、これ食べたら、薬飲んでよー。私特製の薬なんだから、効果抜群よ! そして、寝るの。男が侵入しても私がいるから、安心して寝て良いからね」

「……家、壊さないでね」


忠告をしとけば、任せて大丈夫だろう、私はそう確信している。

――良い、友達を持ったものである。
そして私は、そっと眠りについた。

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掲載期間:2009/11/1/~2009/12/1
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