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2010.1.1~2010.8.26

『天罰は永遠の別れ』




見上げても、青い空は見えない。かと言って、曇った空も見えない。

――ここは、一体何処なのだろうか?

見つめる先には無数の行列。
そして私も、その行列に並んでいるらしい。
何で並んでるんだっけ、とボーッとしながら眺める。


(あ、そうか……)


私は死んでしまったんだ、と思い出すまでは、時間が随分かかった。


「地獄行き」


そして私が目の前に、来た途端そう言ったこの人(?)はきっと、閻魔様なのだろう。

生前“暁”という犯罪組織に入っていた私は当然の如く、地獄行き。
特に抵抗する理由もない。それに会いたい人がいるから、と素直に私は地獄へと堕ちた――。


「……お前も来たのか?」


聞き覚えのある声に顔をあげれば、そこには先に逝ってしまった仲間がいた。


「みんないる。お前も来い」


そう言われ、着いていくことにした。
でも、それよりも先に聞きたいことが一つ、私にはあった。


「……飛段も?」


もう何ヶ月も前に、突如いなくなった私の、最愛の人。
“絶対帰ってくるから待ってろ”と約束したのに帰ってこなかった、恋人。

私は死ぬ間際、やっと会えるかも、と期待していた。
会ったら最初に罰として殴ってやろうとも、思っていた。


「あいつは不死身だ。だから、ここには来ていない」


冷たい言葉を言うのは、彼の相方。


「……そっか」


期待したのに、ここには貴方はいないのね。

二度と会えない彼は、土の中で孤独に、そして永遠に生き続けているのだろうか。
命をかけてでも、掘り起こしに行ってあげれば良かったと、後悔する。

忍者の運命を捨てて、この地獄で二人で一緒に過ごしたかった、と強く願った。

――なのに、その願いを叶えてもらえないのは、悪に成り下がった罪なのだろうか?

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掲載期間:2010/4/1~2010/5/1
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