「もう、今日無理だって」

「いや、走れば間に合うかもしんねェ！」

「どんだけ、角都が怖いのよ」

「お前は分かってねぇんだ、角都の恐さがよ！」

「知らないよ！　そんなの！」

「大体、忍なら疲れねぇだろうが！」

「それは飛段だけでしょ！？　疲れないとか、人間じゃないわ！
この不死身馬鹿！」

「ハァ！？　テメェが女なのが悪いんだろーが！」

「女だからって、差別しないで！！　男だって疲れる時は疲れるの！！　飛段が普通じゃないの！」

「ンだとォ！？」


激しく喧嘩する私たち。しまいには、武器まで取り出して喧嘩。


「テメェなんざ、ジャシン様の生贄にしてやるぜ！！」

「出来るもんならやってみなさいよ！　“暁一ノロマ”な飛段が出来るとは思えないけどねー」

「けど、体力はオレの方があるんだぜ？　追い回してりゃ、いつか疲れるだろ。そこを狙ってやるぜ！」

「あのぉ……」

「体力尽きる前にその首、跳ね飛ばしてやるわよ！」

「やれるもんならやってみやがれ！！　その代わり、後でピーピー泣いても許してやんねェからな！！」

「あの……」

「上等！！　飛段なんか、ノロマだから私の攻撃なんて避けきれるわけないに決まってる！」

「あの、すみま……」

「「黙れ！」」

「！？　す、すみません。でもちょっと、お聞きしたいこtグハッ！」


さっきから私たちに話しかけていた、見知らぬ人は私の華麗な攻撃によって気を失った。

そして、激しい戦いが始まったのだった。