破れたマント
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
任務に行った飛段が
頻繁に破るマント。
それを好意で直して
いるのは?
そして、飛段のこと
を――。
【ページ数】
全7ページ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「百恵」
「……何?」
「俺は、百恵のこと嫌いじゃないぜ」
「え?」
珍しく、真剣に話す飛段にドキッとしてしまった。
だけど、それ以上に“嫌いじゃない”の一言が、私の心臓を高鳴らせた。
「初めて俺が任務から帰った時に、マント直すって言ってくれてから、百恵のこと見てたかもしれねェ」
「本当?」
「あぁ。だから、わざわざ百恵にマント渡してた」
半ば押し付けられたこともあったけどね。
「破れるたびに、百恵の顔が浮かんでよ」
ちょっと恥ずかしい。
「申し訳ねぇって気持ちもあったけど、やっぱ嬉しいって気持ちもあった。百恵に会えるからな」
ヤバい。顔、赤いかも。
「時にはよォ、わざと破れるようにド派手に儀式したこともあった」
――え。
「それでも破れねぇ時は、わざと破った」
んん!?
「今回も、わざとやった」
ぇえええええ!?
「なかなか、派手に破れてたろ? ちょっとやり過ぎちまったかなーって…………って、百恵?」
完全に、固まる私。
それと同時に沸き起こる怒り。
「え、ちょ、百恵?」
「飛段……」
「百恵? 百恵ちゃーん……オイオイ、マジかよ」
――……‥‥
「飛段はどうした」
リーダーが言った。
「いるはずだが」
角都がそれに答えるが、飛段はいない。
「いないようですねぇ」
「もうすぐ、サソリとデイダラが一尾の人柱力を捕まえて持ってくる。封印のためには飛段の力がいる」
「召集はかけたのか?」
イタチが呟くが、リーダーはかけたと言う。
「何をやっているんだ。角都、飛段はお前と一緒にいるのではないのか?」
身体から離れた精神だけが、ここに来ている状態だ。
「いや、近くにはいない。俺達は今、北のアジトにいるからな」
「北ですか」
「北と言えば、百恵」
来た。
「お前も北のアジトに身を潜めていたな」
「……」
「飛段は……」
注目を浴びたので、仕方なく答えることにした。