破れたマント
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
任務に行った飛段が
頻繁に破るマント。
それを好意で直して
いるのは?
そして、飛段のこと
を――。
【ページ数】
全7ページ
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「そうだなァ。確かに。死ぬ身体だったら、とっくに死んでるに違ェねぇな」
「飛段が不死身じゃなかったら、きっと私も角都も飛段に殺された人も……運命変わってたんだろうな」
「かもなー」
「こうして会話できなかったかもしれないし?」
「だな」
「私の財布も安泰だったかもしれないし?」
「は、財布?」
「いや、こっちの話」
「?」
「出会えなかったし……」
「……」
「…………どうしたの?」
「いや、お前……実は俺のこと好きだろ!? ゲハハ」
「はぁ!?」
いきなり何を言い出すのか。
「お、もしかして図星?」
「そんなわけないじゃんかっ!」
「でもよー、好きでもねぇのに自分の金使うかァ? 普通」
「ぬわっ!?」
何故、それ知っている!?
というか、さっき財布の話をした時、知らない感じの反応だったじゃないか!
そうか、馬鹿だから遠回しに言っても分からなかったのか!
そんな事を思っているが、口には出ず。
一人、パニック状態だった。
「ゲハハハ! 角都に聞いたんだぜェ!」
「ぇえ!?」
角都、知っていたのか!?
「実は、ケンカの原因もそれなんだぜー」
「え、嘘!?」
「嘘じゃねェ。まァ、説明がめんどくせーから言わねェけど。ってか、何で言わなかったんだよ? 俺は、さっき角都に言われて初めて知ったんだけど」
「いや、だって言うほどじゃないし」
「ってか、角都に金の催促しねぇの?」
「だって、角都だよ?」
「……ま、それもそうだな」
“角都=ケチ”
言わなくても、飛段には伝わったらしい。
「じゃ、私はこれで」
「は?」
「え?」
「帰んのか?」
「そうだよ。マントも直ったし。……まぁ、また直ぐに破くんだろうけど」
そう言って、部屋を出ようとした時だった。
飛段が、
「あぁ、そのことだけどよォ、俺らしばらく任務ねぇから」
「へ?」
任務がない?
ということは、破る心配もないってこと。
「そっか」
手間がかからなくて嬉しい。
――はずなのに、何故か残念な気持ちにもなった。
「お? もしかして、残念かァ?」
「え……」
「顔に出てんぜー。やっぱ俺のこと好きだろー?」
“好き”
好き?
「……」
「……マジだったのかよ?」
黙りこくり、否定しない私が意外だったらしい。
「……好き、なのかな?」
そう言うと、一瞬飛段のチャクラが揺れた気がした。
背を向けているため、顔は見えない。
動揺しているのか、黙ったままの飛段。
だが、しばらくして口を開いたのは他にもない飛段であった。