破れたマント
名前変換とあらすじ
この章の夢小説設定【概要】
任務に行った飛段が
頻繁に破るマント。
それを好意で直して
いるのは?
そして、飛段のこと
を――。
【ページ数】
全7ページ
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思えば、毎月の給料の大半を飛段のマントを直すための布を買っている。
ちなみに、布の持ち運びは巻物に入れて。あちこちを任務で駆け回るので、アジトに置いてても直ぐには帰れなかったりするので、持ち運んでいるのだ。
「うわ……今回、破損凄いな」
破損具合を見ると、新しいマントを調達した方が良いように見える。しかし、飛段の場合は頻繁に破いているので一々新しいのにしていては勿体ない。
頑張って直すしかないのだ。
「……私、何で飛段のためにこんなにしてんだろ」
ふと思う、疑問。
飛段のために、ここまでしている私は何なのか。
どうせ破れるんだから、適当に直しても良いのだが、どうしても丁寧に丁寧に直してしまう。
「……」
しばらく、物思いにふけっていたがマントを治さなければ、と思い出し作業に入った。
――……‥‥
「飛段ー出来た……よ………………え」
一面、血の海だった。
「おぉ、百恵か。直ったのかァ?」
「何、この血塗れの部屋」
鉄の臭いが鼻をつく。
飛段の部屋は、それはもう真っ赤だった。
「百恵も、ジャシン教に入るかー?」
「いや、いい」
「んだよ、連れねェなァ……」
「で、何なの? この血は」
「あぁ、角都とケンカになっちまって」
「ケンカ!?」
一体、どういうケンカしたらこうなるのか。
話を聞くと、どうやら角都と言い合いになったらしい。わざと角都を怒らすようなことを言ったとか。角都は短気。それを楽しむ飛段に更にキレた角都。硬化して、飛段に殴りかかったみたいだ。
「原因は?」
「あぁ、大したことじゃねーよ。それより俺のマントは?」
「大したことじゃないのにこれ? まぁ良いけど、これ全部飛段の血とか? はい、マント」
「サンキュー。あぁ、俺の血だ。ったく、掃除が大変だぜ」
一体、一日にどれだけ血を流してるのか。
不死身じゃなかったら、とっくに死んでるであろう。というか、不死身じゃなかったら、めちゃめちゃ弱いんじゃないのか。そうなると、暁にすらいなかっただろう。
「飛段さ、不死身じゃなかったら暁にいなかったよね」
おぉ良い感じじゃねぇか、と謂いながらマントを着る飛段に話題をふってみた。
思えば、私が暁メンバーで一番話すのが飛段だ。