「お前、名前は？」

「え……ゆずです……」


足下にいる彼に名前を聞かれ、テンパるものの、冷静に答えた（つもりの）私。


「俺は、飛段だ」

「飛段……」


飛段と名乗った彼は、起きあがりながら言ってきた。


「足首掴んで、すまねぇ」

「ううん、良いんです……でも何故？」

「いや、その……。木の葉の忍が来るっていう情報がはいったからよぉ……」


――彼の話によると、角都という人は日々、金金金らしい。
だから、今回木の葉の忍を捕まて、里に脅しを入れ金を取ろうと計画したらしい。
いわば、人質である。
だけど、複数で来た私たちに、失敗したというわけだ。

向こうで、シカマルたちが角都と戦っている。

“影首縛りの術”やら、“倍化の術・腕”とか、“心乱心の術”とか聞こえる。


「それにしても……ゆずって可愛いな」

「え……」


いきなりそんなことを、言われた。


「いや、そんなことないですっ……飛段も格好いいし……それに、飛段になら人質にされても良いかなーって」

「マジかよ！」


私は、頷いた。
ヤバい、かなーり、ヤバい！

もう、床でゴロゴロ転がりたいほどである。


「んじゃあよ……」


彼は言った。