夫婦の休日
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私、志乃が陽菜と同一人物だと知られて、早一年が経とうとしていた。
といっても、陽菜として女中の仕事していることには変わりない。
昔のように危険な仕事はないけど、だからこそちょっとだけ物足りないと思っちゃう時もあった。でも、一年経てばそれに慣れちゃって平和だなぁって思ったり――。
そんな日々を送っていた時のことだった。
久しぶりに、土方さんが休みをくれた。半年と二月ほど前から、平隊士の世話をしている私(それまでは幹部の世話を千鶴ちゃんと二人で。今は幹部は千鶴ちゃんのみ)。大勢いるので休みが休みじゃない。洗っても洗っても尽きることのない洗濯物は、休日に持ち込むこともあった。
そんな私に土方さんが休みをくれたのだ!(二回目)
昨日、あの土方さんがわざわざ私の所に来て「明日は仕事何もするな。これは命令だ」と。
最初、物凄い剣幕で言うものだからどうしたのかと聞いた。すると土方さんは言葉を濁し、とにかく休めと言い方を変えた。
でもあの土方さんが、凄い剣幕でしかも命令で休めなんて――。そう思った私は、何かあったのかと更に問い詰めた。
しかし、土方さんは「これ以上追及するな。とにかく明日働こうもんなら、てめぇはクビだ」と。
意味が分からない。だけど、そこまで言われればこれ以上は追及出来ない。
私は有難く、休暇を貰うことにしたのだ。
――そして今。私は左之さんと京の町に出ている。
私から離れたくないと駄々をこねる茂は、総司君が「任せてよ」と押さえた。
「志乃?」
「……?」
「どうした、何か上の空だな」
いけない。近頃、考え事をするとついつい周りの音が耳に入ってこなくなってしまった。平和ぼけなのか?
「ごめん。茂のこと考えてた」
「あぁ……お前にべったりだったからな。ま、総司に任せてれば大丈夫だろ」
「でも、良いのかな。総司君に迷惑かけてる気がするんだけど」
そもそも土方さんが、左之さんも休みにし「二人でどっか行ってこい」と言ったのだ。決して、総司君が自ら子守やるからと言ったわけではない。駄々をこねる茂を見て、子守やる流れになったような気がする。
「まぁそう言われれば後ろめたいよな」
「ねぇ、やっぱ戻らない?」
そう提案したが、左之さんはすぐに返事をしてくれなかった。
「だけど、土方さんが俺らを追い出すようにしたんだぜ?」
しばらくして左之さんがそう口にした。
――そうなのだ。土方さんは「二人でどっか行ってこい」と言っただけでなく、半ば無理矢理屯所から追い出す形を取ったのだ。
そこへ茂が走ってきて私にしがみつき、総司君が現れてという感じだった。
「うーん、何か土方さん変じゃない?」
「あぁ。それは俺も思った。俺、今日は隊士の稽古の仕事入ってたんだが、突然“それは島田に頼むから、てめぇは非番に変更だ”って言われた。確かに島田は俺と同じ槍術だがよ……」
「私も。昨日突然、明日休めって。命令だから、従わないとクビだって言われた」
二人で土方さんの行動に首を傾げた。本当に何かあったのだろうか?
「土方さんがそこまで言うんだ。今日はお言葉に甘えようぜ。総司には土産買って帰ってやるってことで」
左之さんが甘い視線を私に向ける。そんな優しい目をされたら断れない。
私は、少しもやもやしながらも頷いた。
といっても、陽菜として女中の仕事していることには変わりない。
昔のように危険な仕事はないけど、だからこそちょっとだけ物足りないと思っちゃう時もあった。でも、一年経てばそれに慣れちゃって平和だなぁって思ったり――。
そんな日々を送っていた時のことだった。
久しぶりに、土方さんが休みをくれた。半年と二月ほど前から、平隊士の世話をしている私(それまでは幹部の世話を千鶴ちゃんと二人で。今は幹部は千鶴ちゃんのみ)。大勢いるので休みが休みじゃない。洗っても洗っても尽きることのない洗濯物は、休日に持ち込むこともあった。
そんな私に土方さんが休みをくれたのだ!(二回目)
昨日、あの土方さんがわざわざ私の所に来て「明日は仕事何もするな。これは命令だ」と。
最初、物凄い剣幕で言うものだからどうしたのかと聞いた。すると土方さんは言葉を濁し、とにかく休めと言い方を変えた。
でもあの土方さんが、凄い剣幕でしかも命令で休めなんて――。そう思った私は、何かあったのかと更に問い詰めた。
しかし、土方さんは「これ以上追及するな。とにかく明日働こうもんなら、てめぇはクビだ」と。
意味が分からない。だけど、そこまで言われればこれ以上は追及出来ない。
私は有難く、休暇を貰うことにしたのだ。
――そして今。私は左之さんと京の町に出ている。
私から離れたくないと駄々をこねる茂は、総司君が「任せてよ」と押さえた。
「志乃?」
「……?」
「どうした、何か上の空だな」
いけない。近頃、考え事をするとついつい周りの音が耳に入ってこなくなってしまった。平和ぼけなのか?
「ごめん。茂のこと考えてた」
「あぁ……お前にべったりだったからな。ま、総司に任せてれば大丈夫だろ」
「でも、良いのかな。総司君に迷惑かけてる気がするんだけど」
そもそも土方さんが、左之さんも休みにし「二人でどっか行ってこい」と言ったのだ。決して、総司君が自ら子守やるからと言ったわけではない。駄々をこねる茂を見て、子守やる流れになったような気がする。
「まぁそう言われれば後ろめたいよな」
「ねぇ、やっぱ戻らない?」
そう提案したが、左之さんはすぐに返事をしてくれなかった。
「だけど、土方さんが俺らを追い出すようにしたんだぜ?」
しばらくして左之さんがそう口にした。
――そうなのだ。土方さんは「二人でどっか行ってこい」と言っただけでなく、半ば無理矢理屯所から追い出す形を取ったのだ。
そこへ茂が走ってきて私にしがみつき、総司君が現れてという感じだった。
「うーん、何か土方さん変じゃない?」
「あぁ。それは俺も思った。俺、今日は隊士の稽古の仕事入ってたんだが、突然“それは島田に頼むから、てめぇは非番に変更だ”って言われた。確かに島田は俺と同じ槍術だがよ……」
「私も。昨日突然、明日休めって。命令だから、従わないとクビだって言われた」
二人で土方さんの行動に首を傾げた。本当に何かあったのだろうか?
「土方さんがそこまで言うんだ。今日はお言葉に甘えようぜ。総司には土産買って帰ってやるってことで」
左之さんが甘い視線を私に向ける。そんな優しい目をされたら断れない。
私は、少しもやもやしながらも頷いた。
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