第5章 拷問と尋問の術
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この小説の夢小説設定主人公はイタチとサスケの姉という設定。
その他、名前変換可能のオリキャラ登場します。
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「今、なんて……?」
龍厦、龍我、ハナの三人は担当であるイビキの言葉に呆然とした。
真剣な眼差しのイビキは、もう一度口を開く。
「俺は暗部に入ることになった。それに伴って、次の中忍試験、龍我とハナには受けてもらいたい」
「それって、先生は俺たちから離れるってことですか?」
「そういうことだ」
あっさりと口にするイビキに、三人の顔は暗い。
「そんな顔をするな。別に今すぐというわけではない」
「それはまぁ分かってるけど……試験にも参加します。でももし俺たちが中忍になれなかったら?」
「その時はその時。龍厦が中忍だからな。隊の形態的には不可能ではない」
「龍厦って暗部だし、一緒になることあんまねーじゃん……」
「……何か寂しいな」
龍我とハナの呟きに、イビキは溜め息を一つ。
「お前たちならやっていける。元々俺は、指導できる上忍が不足しているから配置された特別上忍だ。成長したお前たちを送り出したら、もう担当上忍はしないからな」
「えっ、そうだったんですか!?」
「あぁ。言っていなかったか? 特にお前たちの代は、人数が多かったからな」
何故、イビキだけが特別上忍なのに班の担当になったのか初めて知った三人。
龍厦はアカデミー時代を思い出す。
人数が多く、教室に入りきらないのでクラスを増やしそのため教室まで増設したと聞いたことがあった。
故に、同期でも知らない顔がちらほら――。
「というわけだ。では解散」
「えっ、それだけ?」
「何だ、龍我。まだ元気そうだな。これから走るか?」
その言葉に、龍我はえっと声をあげる。実は先程まで任務だったのである。火影に全員で報告をし、帰ろうとした時に今の話題が出た。
「いやいや、もう俺疲れたから帰ります」
「だらしない、もっと体力をつけんと中忍になれないぞ」
「……明日から頑張ります」
それから、三人は帰ろうとしたがイビキは龍厦だけを呼び止めた。
「何ですか?」
「ちょっと、話がある」
イビキは背を向けて歩き出す。
「え、ちょ……」
「じゃあ、龍厦。私たちは先に帰るよ」
「あ、うん。じゃあまたね」
ハナと龍我は帰路に着く。龍厦は、イビキの後を追った。
――……‥‥
夕陽が射しこむ廊下には、人の気配はなかった。龍厦とイビキ以外には。
「何ですか? 話って」
未だに背を向けるイビキに問う。
「さっきの話だが、俺は拷問の術を買われて暗部に入ることになった」
「……はぁ」
「お前も暗部だが、配属は違うものとなる。そこで、俺の拷問と尋問の術をお前に伝授する。これは火影様の命でもある」
その言葉に龍厦は一瞬、思考が停止した。しかし、すぐに口元に笑みが浮かぶ。
「こっちからお願いしたいくらいです。是非!」
龍厦の嬉しそうな自信に満ちたような顔に、イビキは少しばかし驚いた。尋問はまだしも、拷問術を自ら進んで学ぼうとする態度を見せた者は初めてだったからだ。
イビキはニヤリと笑った。
「お前は案外、俺と同じサディストなのかもしれないな。……よし、早速明日から修行を行う。時間は、午前十時集合。場所は、火影様がいるこの建物の地下にある一室だ」
「了解です」
龍厦が家に帰る頃、辺りはもう暗くなっていた。