第9章 木ノ葉崩し
名前変換
この小説の夢小説設定主人公はイタチとサスケの姉という設定。
その他、名前変換可能のオリキャラ登場します。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
時の流れというのは早い。
あの日から、五年の月日。長いようで短かい。
あの日、龍厦とサスケの生活は一変した。
たった二人で暮らしていたが、まるですれ違い。生活するために龍厦は必死に働き続けた。それは五年間変わることがなかった。
そして漸く、サスケもアカデミーを卒業した。一人の忍として働くことが出来るようになったのだ。
サスケは成長するにつれて口数が減っていき、本当に復讐を目標に生きているようになった。
普通に会話は出来るが、どことなく寂しそうな雰囲気を漂わせている事を龍厦は感じ取っていた。
だが、龍厦にはどうすることも出来ない。下手に止めに入ることが出来ない。
そうやって時間だけが過ぎていくのである。
――……‥‥
「え? 本戦の配置ってこれだけですか?」
暗部配置リストと書かれた紙を片手に、龍厦は三代目に信じられないという声色で聞いた。
「仕方なかろう。里は広い。会場にばかり配置は出来ん」
それは今行われている中忍試験の本戦会場に配置する、暗部の人数についてであった。
「暗部八人、二小隊……火影様だけじゃない、一般人もいます。何かあったら少人数で対処できますか? そりゃ、他の所も可能性はありますがまず敵が仕掛けそうなのは、火影様がいるところではないのですか?」
「決めつけるのは危険。それはお主も分かっておろう。敵はどう仕掛けて来るかは分からんのだ」
中忍試験の最中に起きた事件。
木ノ葉の忍、月光ハヤテが何者かに殺害されたのだ。ハヤテは死ぬ直前、カブトという音隠れのスパイに張りついていたという話がある。
そして、大蛇丸――。かつて木ノ葉の忍だった彼は、非道なことをした挙句里を抜けた人物。三代目の教え子であるが、中忍試験に紛れ込んでいることは木ノ葉も把握している。
何かが里で起ころうとしているのである。
「それにわしは、皆を信じておる」
「……信じている?」
「この里には、暗部以外にも優秀な忍は大勢おる。会場にもおる。里の危機に対処できるのは暗部だけではないぞ」
「火影様がそういうのなら……私も信じましょう」
そう言って、龍厦は持っていたリストを机上に置いた。
それを今度は三代目がそっと手に取った。
「それでの、一つ提案がある」
「?」
「お主も本戦会場で任務を遂行してもらいたい」
龍厦は目を見開いた。
「え? だって私の小隊は、木ノ葉中心街じゃ……」
「お主の小隊は優秀な人物ばかり。お主一人問題なかろう」
「え、いやいやいや! それは……なんでまた……」
他の小隊は一緒の行動なのに、なぜ自分だけ違うのかと疑問に思うのは当然のことだろう。
すると三代目は笑ってこう答えたのだ。
「サスケも本戦に出るじゃろう?」