淡い薄紅色の暖かい光を感じる

誰かに抱かれているのかな…心地よい揺れが体を包む

甘く低く心を震わす声が…

私の名を呼んでいた…








目を覚ますと、見覚えのある天井が見えた

ここは…

部屋の外で、聞き覚えの声がする

布団から出て、立ち上がろうとしたら何故か足に力が入らなくて、そのまま畳にダイブしてしまった

その音に、外にいたトリオが障子を勢い良く開け放し畳に倒れるみつきを発見した

『ははっ、、おはよう…ござ』

私を見るや否や、永倉さんと平助が大声で叫んで土方さんを呼びに行ってしまい、残った左之さんは私を起こしてくれた

「大丈夫か？」

『はぃ、ただ足に力が入んなくて、、、』

「そりゃ、十四日近く眠ってりゃあな」

『え？！』

十四日…そんなに寝てたの？！

驚いていると、ドタドタと騒がしさが近づいて幹部の皆んなが部屋に流れ込んできた

『ぇ…ぁ、わっ！？』

皆んなの視線に居たたまれなくなっていたら総司に抱きしめられた

「バカ！」

『総、く、苦しっ…』

震えてる？

肩口に埋まる総司の肩は震えていた

『総司、ただいま』




「みつき」

その声に賑わっていた部屋が静まり帰った

『土方さ…』

「馬鹿野郎っ！！何であんな無茶したんだっ！！」

目覚めの一発的に、めちゃくちゃ怒られてるんですけどぉ…

『ぇ、ぁ、すみ…』

謝り終わる前に、優しい衝撃に包まれた私

「心配かけんじゃねぇよ…」

ぎゅうっと、私を抱きしめる土方さん

『すみません…』


「ちょっと、土方さん！みつきを占領するのやめてくれます？」

土方さんから私をを引き離す総司

「お、おい」

「今は、僕の番なので」

土方さんににっこり笑いながら言う総司は、また私を抱きしめる

「…てめぇ、わざとやってるだろ」

「なんの事です？」

「ちょ、ちょっとやめろよ！二人とも！」

私を挟んでバチバチと火花を散らし出す二人に、平助が止めに入ってくれて、皆んなもそれに賛同して一件落着した…