恋桜
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みつきが…鬼…だと
「この女は、鬼にとっては貴重なのだ」
ー子孫繁栄になくてはならない女だー
みつきの口元に付いている血を美味そうに舐めた
風間を見て、土方は腹が煮え繰り返りそうになった
「ふざけんなっ!!そいつは渡さねぇ!!」
土方は風間に立ち向かったが、軽やかに交わされみつきと共に消えてしまった
「…っ!!」
「そ、んな…」
千鶴はショックのあまり口を手で押さえたまま、その場に崩れた
あいつは、言わなかったんじゃない…
言えなかったんだ…
なのに、俺は…
あいつを傷付けちまった…
俺は…俺はっ!!…
いつもそうだ…
失くして気付く…どれだけ、大切なものだったか…
あいつの笑顔も…声も…
いつのまにか俺の中で大事な存在になってた…
今更気付くなんて…
「畜生っ!!」
「まだ、目覚めねぇのか」
天霧の元に様子を見に来た不知火
「ああ、ここに来てから七日経ったが…以前意識がないままだ」
二人が見つめる先には、眠ったままのみつきが横たわっていた
出血も無く傷口はもう、綺麗になっている
なのに、この女は目覚めない
理由が全く分からなかった…
「…何故、目覚めぬのだ」
眠るみつきの顔を、優しく撫でた風間
その瞳に、みつきの目尻から流れた涙が映った
「…哀しいのか…寂しいのか」
親指で拭ってやる
「少し痩せたな…このままでは死んでしまうぞ」
何も応えぬみつきを、哀しげに見つめ瞳を閉じた風間
あの日から、みつきの行方を皆んなで探しているが、手掛かりは掴めないままだった
そんなある夜…
「っ!!風間さん!?みつきさんっ!!」
雪村の声に幹部が駆け付けた
「全く人間と言うものは、早死にしたいのか」
抜刀する皆を見て、冷静な声で話し始めた風間の言葉に、目を見開いた
「返しに来た、だと?」
「あの日から、意識を戻さぬのだ」
腕に抱くみつきを、哀しげに見つめる風間
「ちょっと、それどう言う事」
沖田は鋭い眼で風間を睨んだ
「分からん、ただ、譫言 の様に、貴様の名を呼んでいた」
土方を見る風間
そして、みつきを土方に渡した
腕に抱いた身体は、心なしか軽く、顔色も良くない
「その女は死なせたくないからな、目覚めたその時、まずは心を頂に来よう」
風間は、一陣の風の如く消えた
新撰組の元へ帰って来たが、以前目覚める事がないみつき
「みつき、今は桜が満開だ、見に行くか」
土方は、みつきを抱き上げ屯所近くの桜を目指した
「綺麗だな」
優しい風が吹いて、枝を揺らす
「早く、目ぇ覚ませ。俺はお前と見てぇんだよ」
「この女は、鬼にとっては貴重なのだ」
ー子孫繁栄になくてはならない女だー
みつきの口元に付いている血を美味そうに舐めた
風間を見て、土方は腹が煮え繰り返りそうになった
「ふざけんなっ!!そいつは渡さねぇ!!」
土方は風間に立ち向かったが、軽やかに交わされみつきと共に消えてしまった
「…っ!!」
「そ、んな…」
千鶴はショックのあまり口を手で押さえたまま、その場に崩れた
あいつは、言わなかったんじゃない…
言えなかったんだ…
なのに、俺は…
あいつを傷付けちまった…
俺は…俺はっ!!…
いつもそうだ…
失くして気付く…どれだけ、大切なものだったか…
あいつの笑顔も…声も…
いつのまにか俺の中で大事な存在になってた…
今更気付くなんて…
「畜生っ!!」
「まだ、目覚めねぇのか」
天霧の元に様子を見に来た不知火
「ああ、ここに来てから七日経ったが…以前意識がないままだ」
二人が見つめる先には、眠ったままのみつきが横たわっていた
出血も無く傷口はもう、綺麗になっている
なのに、この女は目覚めない
理由が全く分からなかった…
「…何故、目覚めぬのだ」
眠るみつきの顔を、優しく撫でた風間
その瞳に、みつきの目尻から流れた涙が映った
「…哀しいのか…寂しいのか」
親指で拭ってやる
「少し痩せたな…このままでは死んでしまうぞ」
何も応えぬみつきを、哀しげに見つめ瞳を閉じた風間
あの日から、みつきの行方を皆んなで探しているが、手掛かりは掴めないままだった
そんなある夜…
「っ!!風間さん!?みつきさんっ!!」
雪村の声に幹部が駆け付けた
「全く人間と言うものは、早死にしたいのか」
抜刀する皆を見て、冷静な声で話し始めた風間の言葉に、目を見開いた
「返しに来た、だと?」
「あの日から、意識を戻さぬのだ」
腕に抱くみつきを、哀しげに見つめる風間
「ちょっと、それどう言う事」
沖田は鋭い眼で風間を睨んだ
「分からん、ただ、
土方を見る風間
そして、みつきを土方に渡した
腕に抱いた身体は、心なしか軽く、顔色も良くない
「その女は死なせたくないからな、目覚めたその時、まずは心を頂に来よう」
風間は、一陣の風の如く消えた
新撰組の元へ帰って来たが、以前目覚める事がないみつき
「みつき、今は桜が満開だ、見に行くか」
土方は、みつきを抱き上げ屯所近くの桜を目指した
「綺麗だな」
優しい風が吹いて、枝を揺らす
「早く、目ぇ覚ませ。俺はお前と見てぇんだよ」