素直になれば…
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「何か、私に言いたい事でもあるのですか」
『え?』
「いえ、勘違いなら良いのですが、そう感じたもので…」
これは、伝えるタイミングかもしれない…
私は、意を決し言葉を紡いだ
『…私ね、長谷部が好き』
それは、突然の事だった
ひと段落して、主の部屋の縁側で二人お茶を楽しんでいる時だった
俺が聞いたのは、主からの想い
「っ…私も、主の事好きですよ」
『そうじゃなくて、一人の男性として私は好きなの。長谷部が良かったら、お付き合いしたい…です』
凛とした瞳が、俺を捉える
「…」
長谷部は、やっぱり困った顔をした
そして、静かに視線を逸らしたのだ
「…」
『困らせたかった訳じゃないの。ただ、自分の気持ちを長谷部に伝えたかったの…ごめん』
どれ位の時が経っただろうか…
庭の梅の木にメジロが停まったのに視線が流れた時
「……すみません」
聴こえて来たのは、静かな長谷部の答えだった
「あ、主様、昼食の用意ができました」
五虎退が、ひょっこりと部屋の襖から顔を出した
『ありがとう、今行くね』
そう言うと、五虎退はパアッと顔を綻ばせてかけて行った
「顔色が悪いが大丈夫か?無理ならここに運んでくる」
『え?全然元気だよ!行こ山姥切』
「…」
今日の近侍は、山姥切…というか
あの告白した次の日、長谷部からしばらく近侍を降りたいと申し出があった
彼も気まずいのだと何となく察し、承諾をしたのだ
それからは、日替わりで近侍を皆んなに就てもらっている
大丈夫か、何て心配されてしまうのは、この本丸の主として示しが付かない
しっかりしなきゃ、、、
失恋なんて、初めてじゃないんだし
審神者になる前だって、恋は全て片想いで終わった
優しくされて、慕ってくれるもんだから
勘違いしていたんだ
色恋にうつつを抜かしていたら、お預かりしてるこの本丸の刀剣男士の命を守れない
しっかりしないと